とある都内の料亭・・・
製薬会社の幹部と野村総一郎氏と五十嵐良雄が密談を交わしていた・・・
製薬会社「今度うつ病をテーマにした映画が製作されるようですな・・・」
野 村 「私の方から五十嵐さんを医事監修に推薦しておきますよ」
製薬会社「前売り券はそれなりに買わせていただきますから・・・」
五十嵐 「分かりました、ちゃんと監修いたします・・・」
(意味不明の方は3月12日ブログをお読みください。)
これは、もちろんNicoの妄想の話しです。
メディカル・マフィアなんて「団体」はありません。
「原子力村」なんて「村」もありません・・・
アメリカに「軍産複合体」なんて組織もありません・・・
フリーメイソン??? そのような結社があるかどうかは知りませんが、毎月会議はしていないでしょう・・・
しかし、何か大きな力が様々なところで働いているのは事実です。
このような現象を説明するために「サイモンの意思決定論」を紹介したいと思います。
サイモン博士は、行動そのものではなく行動に先行してそれを生み出す意思決定を企業行動の中心的な概念ととらえ、その意思決定に対するさまざまな研究を通し人間および企業の行動を分析された方です。
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ハーバート・アレクサンダー・サイモン(Herbert Alexander Simon)は、アメリカ合衆国の政治学者・認知心理学者・経営学者・情報科学者。心理学、人工知能、経営学、組織論、言語学、社会学、政治学、経済学、システム科学に影響を与えた。大組織の経営行動と意思決定に関する生涯にわたる研究で、1978年にノーベル経済学賞を受賞した。
サイモンの意思決定論とは
あるメンバーの意思決定が,他のメンバーの価値前提と事実前提に影響を与えその意思決定を左右するという形で,組内において意思決定の相互作用が引き起こされる,と説明する。
上司の意思決定は部下の目的を左右するし,研究開発部門の新製品開発は営業部門の事前前提を変更する。
サイモンの理論によれば,意思決定の複合体系としての組織は.組織目的の階層化に併せて組織の意思決定も階層化して,人間の合理性の限界を克服しつつ,組織目的の合理的達成を追求しているとするものである。
「組織を意思決定の複合体系ととらえる。」とは
意思決定者である個々人(組織メンバー)の意思決定が,相互に影響し合いつつ組み合わされて,組織体の行動が導き出されるという。
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私が指摘するメディカル・マフィアとは、製薬会社・精神科医・メディア・医療行政の様々な階層で決定される「意志」が相互に影響し合って、まるで何かおおきな組織が「ある目的」を持っているかのような決定の「連鎖」を生むということである。
冒頭の「わたしの妄想」を例にとれば、「製薬会社」「医事監修医」「映画製作者」は各々の都合で、各々の決定が「連鎖」していることは知る由もないのだろう。
しかしお互いの利害関係が微妙に絡み合い同じベクトルになったとき、その「決定」は共通の大きな目的を見つけたように互いに「連鎖」し始める・・・
精神医療においては
「早期に精神科を受診し向精神薬を服用すればうつ病は治る」というメッセージである。
個々の製薬会社に勤務する人、精神科医、映画製作会社の、「個人的な疑義」「嫌な予感」は「大きな目的」の前では「埋没」してしまう・・・
個々の「反対意見」は少数派の「異端的意見」になってしまうのだ・・・
こんなことは周りを見渡せばいくらでもある。
サイモン博士は、このような現象を「決定の連鎖」という分かりやすい言葉で教えてくれたのだと思う。
Nico