「ガクブル」と「悪魔の囁き」 希死念慮わたしの場合 | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

私は「仏教徒」ではありませんが、「仏教哲学」がとても好きで、「与えられた天寿を全うする・・・」というのが私の人生観です。



確かに「希死念慮」や「自死願望」の強い方がいらっしゃるのは知っていますが、決して私はそうではありませんでした。



最近「人間関係断捨離」も徐々に解き、健常者の方と話をする機会が増えてきました。

特に感じることは、健常者が思う「希死念慮」と、実際のわたしが体験した事との違いが大きいことです・・・



高所恐怖症で「腰が抜け」なかったら私は間違いなく13階のベランダから飛び降りていたと断言します。



あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか・・・                              (ニコラスの呟き)



健常者の方は私が未遂におえることが出来たのは、人間なら誰でも感じる「死の恐怖」や「生への執着」だと思われます。


しかしそのような感情は全くありませんでした。

微かに身体のどこかに感覚的に残っていた「高所恐怖」という反応が、スィッチが入ったように作動して「腰が抜けて」手摺を飛び越えることが出来なかっただけなのです。

その日は、ベランダに行く寸前まで私は布団の中で「ガクブル」していました・・・



いままで何度も「ガクブル」「悪魔の囁き」という表現を使いました。



みなさん本当に寒くて「震えた」経験はありますか?

例えば、凍てつくような強風の中、何時間も荒野に立っているような寒気・・・

心の奥底が氷の様に冷たくて、冷や汗をかいているのだけれど、その心臓の奥底の寒気が全身に伝わってきて

「ガクガク、ブルブル」と震えてくるのです・・・



「悪魔の囁き・・・」というのは、おそらく脳機能的には「死の一歩手前」の状態で、死んだ方が楽になるという「錯綜」した感情だったのでしょう・・・

その頃書き残したメモに


ずっと寝たきりなので腰が痛い、それでも椅子に座る気にさえならずベッドに横たわっていた。 このまま身体が腐っていくんじゃないかと思ったが、腐るならそれでいいと思った。ただ布団に包まっていた、生きていても辛いだけだと毎日思っていた。 心臓の奥の方から痺れるような不安感が広がりポロポロと涙が出て止まらなかった。


このときの「このまま身体が腐っていくんじゃないかと思った」の「腐る」とは死んでしまうことを意味していたと思います。

つまり「生きたい」という生き物なら通常持つ欲求が「向精神薬」のため機能せず、脳が誤作動し「倒錯した感情」を招いたのだと感じています。



向精神薬の中でも特にSSRI・SNRIは服用すると「薬の副作用」として「怒りの感情の制御不能状態」に陥ることがあるのは製薬会社も認めています。



寛解期に入ったとしても「うつ病」の回復過程は「振り子」の様に体調の「良い期間」と「悪い期間」を繰り返します・・・

つまり「悪い期間」には「ゾンビ」状態だったころの「気力喪失」「味覚障害」「睡眠障害」が現れ、このまま治らずまた「身体が腐る」ような辛い毎日がまたやってくるという極端なマイナス思考に陥り「どうしよう・・・」と不安なことだけが頭をよぎります。



だったら「死んだ方が楽になる」という「倒錯」した感情が沸々と襲ってきて、思考は「死ぬこと」だけに焦点を合わせますが(これが『悪魔の囁き』だと思う)、「ゾンビ期間」は行動に移す気力さえ失くしていました。



しかし寛解期は「楽になりたい」と思ったとき「行動」に移せる体力は回復しています。



これが「危険な時期」と言われる所以です。

主治医も度々「危険な場所には近寄るな」などと自死に関する注意をしてくれました。

その時期「ベランダ」は立ち入り禁止にしましたし、駅のホームは中央部分で待つように心掛けました。



現在のわたしは、ほとんど「希死念慮」は感じません、また襲ってきたとしても「対処法」をマスターしているので大丈夫です。



対処法はいろいろあると思います(1)



基本にあることは「ガクブル」や「悪魔の囁き」は精神科治療薬に起因する一時的な症状であるという正しい認識をし、決して永遠に続くものではないということを理解することだと思うのです。



Nico



(1)「希死念慮」「自殺企図」の対処法「わたしの場合」

http://ameblo.jp/nicolas2012/entry-11333964803.html