最近長年愛用していたノートPCが壊れた。
サポート・センターに電話をし、何度も復旧を試みたが駄目だった。
サポート・センターは中国にあった。
「ハードディスクが壊れています。 ハードディスクからのデータ取り出しは専門業者をご紹介します」
と、たどたどしい無機質な声で私に伝えた。
「いくら費用がかかるのか?」と尋ねると
「8万円以上ですね・・・」と味気ない返答
私は諦めた
そして人件費の高い日本にサポート・センターを置かないDellは二度と買わないと決めた。
このハードディスクには私の様々な「過去」の記憶が詰まっている。
潰してしまった会社の様々なデータ
利益を与えてくれた「顧客リスト」
徹夜で書いた「企画書」
公私の大量の受信メールと送信メール
息子と行った「ワールドカップ・ドイツ大会」の写真
溺愛していた9才で亡くなったチワワの写真
綴りだしたら切がない・・・
それでも「諦めた」
神さまのお告げだと感じた ≪ 今は「断捨離」の期間ですよ ≫ と・・・
私は会社が順調に成長していた頃「鍵」を沢山持っていた(持たされていた?)
まず「家の鍵」そして「車の鍵」ここまではごく一般的だ。
「会社の入り口の鍵」「机の鍵」「ロッカーの鍵」「会社の車の鍵」
会社の古い書類の保管用に借りた「トランクルームの鍵」
変わったところでは
別居している嫁と息子の「家の鍵」
○○のお姉ちゃんの「部屋の合鍵」・・・・・・・・・
名刺もいろいろ持っていた
「自分の会社の名刺」と子会社2社の「名刺2種」
仲のよかった社長4人で設立した会社の「専務の名刺」
その会社でハワイに関連会社を創って「マネージャーの名刺」
中国に進出しようと思い、香港に関連会社を創り「会長の名刺」
頼まれて出資した会社の「顧問の名刺」
業界団体の「理事の名刺」・・・・・・・
今は自宅アパート「立体長屋」の部屋の鍵と自転車の鍵の2つだけ。
名刺は諸般の事情で持ってはいない・・・
鍵の数は「所有する物」の多さ、「守るもの、気にかける物」の多さの証・・・
名刺の数は「複雑な人間関係」「受けるストレス」と比例していた。
今はそんな不要なストレスとは無縁である。
皆さん、不要な「鍵」を持ち過ぎてはいませんか?