ボランティア先の病棟より依頼を頂き、抑制筒を作製しました。
抑制筒とは・・・
お子様の腕(肘関節)に装着します。
腕の動きを制限することで、顔周りの傷やチューブなど、安静が必要な場所(触ってほしくない場所)を手で触ってしまうことを防ぎます。
口唇口蓋裂の手術をされるお子様は、きっと、ご家族の方が準備することが多いですよね。
今回は、他の手術後や処置後に短期間使用する目的、病棟用との事でしたので、
・使用後に洗濯できるように、中に入れる芯は取り出し可能
・腕周りはある程度の調整が可能
・背中のバンドは調整が可能
なものを作りました。
ネットではたくさんの方が作り方を紹介してくださっていて、とても参考になりました。
感謝です!
マジックテープ式、ひも式をいくつか試作したのですが…
・マジックテープ式→知らない間に取れてることがある
・ひも式→じっとしてくれないと装着に手間取る
という、欠点があるようで。
すると看護師さんからナイスアイディア!
マジックテープ式にひもを1本加えることになりました。
これで両方の欠点がカバーできますね。
マジックテープでさっと装着して落ち着いてひもを結ぶことができ、さらに知らない間にマジックテープがはずれてた…ということも防ぐことができます。
抑制筒の長さの目安は、腕(脇〜手首)の2/3程度の長さです。
今回ご紹介するものは、長さ10cmの小さなサイズですので、お子様に合わせて、長さ=縦を変更してくださいね。
※こちらの形も参考に…
【用意するもの】
※片側分です!これを2つ作ります。
・生地:縦12cm×横54cm
・ひも:
55cmくらい 1本
7cm 1本 ・・・背中バンド用
・マジックテープ
フワフワ面:7cm 2つ
チクチク面:4cm 2つ
・スナップボタン:2つ
・鉢底ネット:縦10cm×横24cm(100ショップ)
【作り方】
①生地の表側(柄がある方)に、左端3cm、上・下2cmあけてマジックテープ(チクチク面)を縫い付けます。
②生地の中心の右側に、上・下2cmあけてマジックテープ(フワフワ面)を縫い付ける。
※中心とマジックテープ左端の間は2〜3mm程度です。
③長い方のひもを付けます。
生地の右側から10cmの中央部分に印(+)をつけ、ひもの中心を重ねます。ひもの中心から左右5cm(10cm分)を生地に縫いつけます。
④背中バンド用の短いひもを、生地の右から10cmのところに仮止めします。
⑤中表(柄が内側)に半分に折り、上下1cmのところを縫います。
※紐はあいている部分から出すようにして、一緒に縫ってしまわないように気を付けてください。
⑥表に返し、口を三つ折りにして縫います。
⑦スナップボタンを上下2.5cmのあたりにつけます。
スナップボタンは、サンコッコーのプラスナップを使いました。取り付けには画像にある卓上プレスか、ハンディプレスが必要になります。
取り付け方はサンコッコーHPに詳しく紹介されています。
こちらを参考にされてください。
もちろん、手縫いのものでも100円ショップのものでもOKです。
お子様専用で、短期間もしくはネットが入ったまま洗濯されるのであれば、スナップボタンを使用せず、ネットを入れた後に口を縫って綴じるといいと思います。
⑧鉢底ネットを入れて完成です。
☆☆☆できあがり☆☆☆
同じものをもう一つ作ります。
抑制筒の巻く方向を変えたい場合は、マジックテープやひもを左右対称の位置に縫い付けます。
使用の際は、背中バンド用のループに別に用意したひもを通し、お子様の肩幅に合わせて装着してください。
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NICO.LAB☺︎でご紹介する作り方・リメイク法は、あくまでも洋裁素人が考えた簡単な方法です。
その点をご理解頂き、参考にして頂ければ嬉しいです。
それぞれに合った医ケアグッズが完成しますように(*^-^*)
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