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11 ORANGE PEEL 03(CMP)601-2 デジパック
独、ヘビーサイケ、オリジナルリリースは70年唯一作。
アングラ臭プンプンのジャケまんまの典型的アングラクラウトサウンド、オープニングはLP片面費やした18分以上の長尺ナンバー、凶暴なギターと冗舌なオルガンによるヘビーインプロで、重たいリズム隊がうねり、ヴォーカルはイントロと後半部分に少し出てくるのみの演奏主体のインタープレイが圧巻。全体的に熱い演奏が繰り広げられるが、どっか冷めたクールな触感が良い。
メンバーはその後、エマジェンシー、イプシロン、パスポート等で活動。



12 マイク ケネリー/ター テープス VOL2 98(MSI)12128
米、アヴァンポップ、編集盤第二集。
フランク ザッパバンドのギタリストとしてデビューし、その後ソロ活動するマイク ケネリーが、デビュー以前83-91にかけて自主制作した5本のカセットテープから編集したシリーズの第二段。凝りに凝ったひねくれパワポサウンドのソロ作と比して、アコースティックで穏やかな楽曲中心の編集、とはいえアヴァンギャルドなナンバー、ひねくれポップに美メロ、卓越したギターソロ、魅力満載の一枚で既に非凡な才能の片鱗がほとばしる初期音源集!



13 TIM FINN/NORTH,SOUTH,EAST,WEST....ANTHOLOGY 09(CAPITOL)50999 30958227
NZ、ロック、ポップス、75-09、2枚組ベスト編集盤全34曲。
スプリットエンズ、クラウデッドハウス、ALTでの活動でも知られるNZロック界を代表するミュージシャンティム フィンのキャリアを総括するアンソロジー盤。スプリットエンズ、フィンブラザーズの楽曲に、エンズナンバー、クラウデッドハウスナンバーの再録、弟のニールと息子のリアムとのナンバーや、NZ最高の歌姫ビッグ ルンガとの初出トラックに、ソロアルバムからのベストトラックとNZ最高峰のメロディーメイカーの魅力満載!
奇抜なファッション、スタイルの初期スプリットエンズ時代から抜群のポップセンスを発揮してたフィン兄弟の才能は凄いが、私的にはエンズのひねくれ部分を担ってたフィル ジャッドも高く評価したい。



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14 サヴェイジ ローズ/ワイルド チャイルド 04(ユニバーサル)UICY9471 紙ジャケ
デンマーク、ロック、オリジナルリリースは73年8作目。
少し前に紹介したロストゴンゾーバンドの項で言及した妖しい午ジャケ大賞にも互する、こちらは赤い馬、ゴンゾーは白、紅白妖し馬揃い踏みといったところか?
さてサベヴェイジローズ、我が国ではショッキングブルーのフォロワーとしてアース&ファイアーとかと一緒に紹介されてたが、キャリアはサヴェイジローズが一番古く 、国も違う。当時はユーロロックものは一緒くたに紹介されてた、情報がはるかに少なかった時代であった。
メジャーのポリドールレーベル最後の作品となった本作は、代表作の一枚と目される力作!アニセッテの情念のヴォーカルは更に凄みを増し、表現力を深め、デンマークのジャニス ジョプリン、グレース スリックといった冠詞を凌駕するアニセッテ独自のヴォーカルスタイルに、コッペル兄弟の哀愁のダブルキーボードが炸裂するドラマチックな音世界、ヨーロッパの土着性溢れるサウンドが相まった名盤!



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15 PABLO EL ENTERRADOR 05(VLAJEROLNMOVIL)PABLO021VLR ペーパースリーブ
アルゼンチン、プログレ、シンフォ、オリジナルリリースは83年ファースト作にボートラ4曲付。
アナログ盤を矢鱈目鱈買い漁ってた頃、よく目にしたのが本作のリプロ盤?、印象的なジャケでよく覚えているが、当時、今もか?プログレ門外漢の自分はスルー、後年南米シンフォの傑作だと知る。
リリース年は83年、欧米プログレ受難期に南米より突如現れたプログレ黄金期のサウンドを踏襲する本格シンフォサウンド、プログレファンは大いに溜飲を下げたに違いない。墓掘りパブロと名乗る4人組は70年代初期から活動始めるも、76-83のアルゼンチンの軍事政権下で活動自粛を余儀なくされ、10年あまりの雌伏を経て放たれた渾身の一枚。権力者を生き埋めにするという反骨精神溢れるジャケからも伺われる様に、反体制で歌詞はかなり辛辣らしいが、サウンドは流麗な叙情派シンフォニック、ドラマチックな演奏、歌が繰り広げられるシンフォ系プログレ好きには堪らない一枚!
ボートラは85年のライブ音源、反骨精神も垣間見れるナンバーがあって興味深い。


今週は11枚ゲット。