モイツァ・エルトマン&X.deMaidtreデュオリサイタル@東京オペラシティ2014.4.30 | リーベショコラーデ

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thoughts about music and singers

モイツァ・エルトマンという人を知りませんでしたが、何かでこのポスターを観て、、、


しかも、こういう写真をどこかで見て、


オペラ歌手らしからぬ、何か現代的な表現をする人なんだろうなと興味を持ってたらこんな写真も見つけて

理由はもう書かなくて良いと思いますが(笑)、にゃーを誘って東京オペラシティコンサートホールまで行ってきました。

 


曲目は、ご覧の通り、ごく普通のドイツ歌曲がほとんど。
(三曲目の「死と乙女」は当日「乙女D.652」に変更になりました。暗すぎるからでしょう)
久しぶりにドイツ人のドイツ語の歌を聴きましたが、やはり違います。子音の美しさを静かに歌うというのがドイツ歌曲の良さと思うが(ドイツというのは静かなところなんです)これはドイツ人にしかできないと思う。せいぜい、ロシア人(ただし発音が極めて重要)。

意外だったのはハープが良かった。「伴奏」なのかと思っていましたがコンサートのタイトル通り「デュオ・リサイタル」で、ソプラノの引き立て役、ではなくてどちらも主役なんですね。


ということで、期待したものとは全然違う、ごく普通の歌手さんだった。声質も軽くて、見かけから想像するものとまったくその通りのもの。静かなドイツリート歌手さんです。それはそれで好きなんだけど、、だけど、、写真と全然違うじゃないか!! というのが最大の問題です。

CDデビューした、とか宣伝文句に書いてあったから20代後半くらいの新人なんだと思い込まされましたが、1975年12月29日生まれだから38歳!

ドイツ人女性は老けるのが早いが(空気が乾燥しているからです)あのお肌は日本人ならよんじゅう、以下割愛。

オペラシティコンサートホールというのは1632席ありますが、チケットは(私のはA席、一階の前から三列目)6000円もするのに一階はほぼ満席。

これは「宣伝の力」なんだなぁ、と思いました。この程度の優れた歌手さんは武蔵野文化事業団が毎月のように2000円のチケットで呼んで来るんですよ。「宣伝の力」で集客した事を反映するように、客層は年寄り五割、若いカップル三割、若い女性二割という、普通は声楽のコンサートでほとんど見かけない「若い男性」というのがたくさん来場していました。彼女とのデートにおあつらえ向きという事なんでしょう。(私も似たようなもんだが)

プログラムにはそういう一般受けする曲も入っていましたが、グザヴィエ・ドゥ・メストレ(ハープ)がモーツァルトのピアノソナタを弾いたら、一曲目の終わりで盛大な拍手が湧きました。ソナタったら三部構成で三曲弾くものであって、途中で拍手してはいけない事は無いが曲想が断たれるから拍手はしないのが慣例なのに、そういう事を知らない客層が多かった。(交響曲の曲間に拍手しないのも同じ理由です)
しかもこの曲はソナチネアルバムに入っている曲だから、ピアノ習った人ならほぼ誰でも知っている曲ですが、知らない人がたくさん来ていた。おかけで彼は二曲目と三曲目の間に拍手が起きないように続けて演奏しました。
エルトマンもドイツ歌曲以外の歌も各部の終わりに歌いましたが、本領はドイツリートです。(私のお父さんをリサイタルの最後に歌う歌手があちらには沢山いますが、エルトマンに似合う曲ではありませんでした)

アンコールにはその本領に戻ってドイツリートを二曲歌った。多分、曲名を知っている聴衆は限りなくゼロでしょう。

そういう歌手さんのコンサートを成功させる、というのは「宣伝の力」なんだなぁと、つくづく思うコンサートでした。実力で劣らない優秀な歌手さんは日本にもたくさんいますよ。日本人の歌手さん達をもっと応援してやって下さい。(ドイツリートをこんなに歌える女性歌手は日本にはいないと思いますが)



最後までお読み戴き有り難うございました。

■ CDの宣伝をしておきましょう。