先日の東伏見宮別荘に引き続き、葉山の別荘を2邸訪問。

最初は逗子駅からも近い旧本多邸。1938年の建築で登録有形文化財。

久米権九郎の設計で『久米式耐震木骨構造』を使って設計された国内に現存する唯一の住宅。久米権九郎と言えば軽井沢では万平ホテルのアルプス館を設計し、ほとんど知られていないがスイス人の別荘「スタンヂ邸」も設計した。(筆者の「続続 心の糧(戦時下の軽井沢)」参照)

 

柵の外から撮影するつもりであったが、ちょどイベントが終わった後で、主催者の方が玄関の前位からなら撮影どうぞと親切に言ってくれた。訪れる人も多くないのか「この建物、どこで知りましたか?」と聞かれた。

改築が終わっで間もない建物は寸分の隙もない、新築建物の印象。

 

次は旧加地邸。少し坂道を登ったところにある。三井物産初代ロンドン支店長を務めた加地利夫の別邸として、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトの弟子遠藤新が設計し、1928年に竣工で、こちらも国登録有形文化財。

 

何といっても有名なのはいろいろなドラマのロケ地として使われていること。最近ではNHKのドラマ岸辺露伴シリーズで自宅として登場する。

 

ちょうどオーナーの方がいらしたのでここもラッキーと思ったが、これより中の撮影はホームページから申し込み料金を払ってからお願いしますとのこと。別荘維持のための資金も必要なのでしょうと想像した。理解します。

 

葉山では、個人的には何の指定も受けていないが研究対象のドイツ人の所有であった、旧モーア邸が好きだ。こちら

 

逗子駅ホームには2007年まで使われていた「旧逗子跨線橋の柱」が1本残されている。

下部には読みにくいが「鉄道作業局 新橋工場製造 明治三十二年(1899年)」と書かれていて、100年以上ここで使われていたと考えられている。

 

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