現在しなの鉄道の駅舎として利用されている建物は元は国鉄の軽井沢駅に明治43年(1910年)に建てられたものの復元である。先に「終戦後、ドイツ人の軽井沢からの引き揚げ」をアップした際に合わせて紹介することは出来なかったが、その時の写真を見ると、この駅舎の入口から中に入ると思われるドイツ人の姿が写っている。

意外と駅舎は他にも残されていることに気づいた。本編ではそれらを紹介する。

 

旧軽井沢駅舎(現しなの鉄道駅舎)

 

1 国立駅

JR中央線国立駅の「旧駅舎」は1926年に建てられ、都内現存最古の木造駅舎

文化財。駅前に移築されイベントスペースになっている。ストリートピアノも設置されている。

ただし15分ほど滞在したが、他に写真を撮る人はいなかった😄

 

前面ひさしを支える柱は古いレール。イギリス製・アメリカ製もあるとのこと。

JRではこのようにレールを再利用している建造物は結構ある。

 

ガラスケースの中には1881年、ユニオン社(ドイツ)製造と思われるレールの一部が展示されている。

 

2 原宿駅

山手線の原宿駅舎は924年、2代目の駅舎として使われ始め、都内に現存する最古の木造駅舎とされていた。

屋根の風見鶏が特徴的だった。

現在取り壊し、新しい駅ビルの横に可能な限りかつての姿を再現した建物が立つ予定。撮影した日にはNHKのクルーも来ていた。ただし国立駅の様にかつてのままの姿でという訳ではないとのこと。

 

3 横須賀駅

現在の駅舎は、1914年に建てられた2代目の駅舎の形をそのまま残し、1940年に改築されたもの。これまで紹介した駅舎は移築、復元などだが、こちらは依然現役である。1940年という戦争間近で「贅沢は敵だ」の時代であるから、造りは質実剛健なものになったと想像する。

今も横須賀駅は改札から列車に乗るまで階段がないことで有名である。

 

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