唐突ですが、僕はラグビーが好きです。

 

好きなチームは『キヤノンイーグルス』と言うチームです。

 

なぜキヤノンイーグルスのファンになったのか?と言うと

キヤノンに山路泰生と言う選手がいたからです。

 

「ラグビー好きな西尾さんですが、好きな選手は?」と聞かれたら

「山路泰生選手です」と絶対に名前を挙げる選手です。

 

その山路泰生選手が、キヤノンイーグルスのホームページで

退団すると発表がありました。

 

今日は山路選手のことを書きたいと思います。 


僕が人として大好きで、ラガーマンとして大ファンの選手のことなので、

どうか最後までお付き合いください。

 

山路選手を普段は山路と呼んでるので、山路で書かせてもらいます。

 

山路はキヤノンイーグルスで13シーズンを過ごしました。

チームではベテランで、チームに長くいる選手でした。

 

そんな山路は練習を見に行っても、

1番大きな声を出してたし

試合中も、イーグルスの選手に

「大丈夫!レフリーはちゃんと見てくれてるよ!」と

積極的に声をかけたりしていました。

 

2016年には日本代表の合宿メンバーに選ばれました。

山路が31歳のときです。

 

2017年には日本代表としてジョージア戦に出場し、

スーパーラグビーのサンウルブズにも選ばれて試合に出場しました。

 

高校からラグビーを始めて、大学も強いと言える大学じゃなかったそうです。

なので、高校や大学で注目されたり、大きな大会に出たりもしていません。

でもキヤノンに入ってからも、真摯にラグビーと向き合い、

スクラムのコーチをしてもらったことを、ノートに毎回書いて、研究して

自分の強みを伸ばす努力を惜しみませんでした。

その結果、30歳を過ぎたとき、ラグビーの日本代表に選ばれたんです。

30歳過ぎてから選ばれるなんて、本当にすごい。

本人は「やるべきことをやっていただけ」と言うでしょうが・・・。

でもその「やるべきこと」をやっていたからこそ代表に選ばれるわけで、

それは年齢なんて全く関係ないんです。

 

『続けていたら、絶対誰かが見てくれている』

「やるべきことをやる」をしていれば、誰かが見てくれている。

31歳で日本代表に選ばれた山路から教わりました。

 

山路と初めて飲みに行ったとき。

大抵、僕は大ファンの選手と飲んだりすると、

最初は緊張もあってあまり話せません。

のちに後悔することも多いです。

その日も、絶対緊張して話せないと思ってました。

しかもそれまでなかった、ラグビー選手とのサシ飲み。

緊張してそれなりに話して、それで終わるんやろうな、

と思っていました。

しかし、実際に会って飲み始めたら、

最初は緊張してたものの、だんだんと自然と話せて、

自分のお笑いでの今の状況とか、

そのときの自分気持ちなんかも山路に話していて、

最終的にはカラオケ含めて4,5軒行ってました。

 

ある大きな番組に出させてもらえる前日、

あまりにドキドキして、全く落ち着けなくて、

考えれば考えるほど緊張してきました。

誰かに「どうしたらいいか?」と相談したくて。


そのとき連絡したのが芸人仲間の古坂大魔王と、

山路でした。

山路には大舞台で緊張した時の経験を聞きたかったし、

何より「めっちゃ緊張してる!どうしよう!?」って聞いて欲しかった。

 

山路がラジオのゲストで来てくれた時に、相方のさがねに

その話をしたら「古坂はわかる。芸人やし、めっちゃ仲いいし。

で、もう1人がなんで山路やねん!」と言われました。

多分飲みに行ったときの話やすさや、その時に話したこととか、

山路の人柄が自分の中に残ってたんだと思います。

だから「誰かに」ってなった時に山路が浮かんだんです。

 

古坂も山路も言ってくれたことは同じでした。

「楽しんでやればいい。自分を信じて普段通りに」と。

 

去年、練習試合を観に行ったとき、

終わってから、スタンドに来てくれて、少し話しました。

その時期は山路があまり試合に出られていないときで

話していると、山路が言いました。

 

「出られないときにどうするかがとても大事だと思うんですよ。

いかに自分が出ないときにチームのみんなをサポートできるか?

出ない自分に何ができるか?出るときよりも大事な気がします」と。

 

もちろん、自分のために、次のために

準備をしておくのも大事だと思います。

でも仲間のために、チームのために、出られないときに

自分は何をするか?

そう考えること、行動することはすごく重要なことだと思います。

そして結果、どんな形であれそれは必ず自分に返ってくる。

 

きっと僕にはそれは出来てなかったはず。

これも山路に教わりました。

 

キヤノンイーグルスから、山路泰生選手の退団が発表され、

インスタやFacebookで山路本人から現役の引退を発表しました。

 

僕は山路のキヤノンでの13年のうち、4年しか応援できてない。

 

めちゃくちゃ応援してる選手が引退するのを体験するのは初めてです。

 

だから正直な話、今、よく分かりません。

 

しかも本当ならまだトップリーグは開催してるはずでした。

キヤノンの試合ももっと観戦できるはずでした。

それがコロナウイルスの影響で全部なくなってしまいました。

だから余計に気持ちが追い付けてません。

 

哀しいのか、悔しいのか、寂しいのか、嫌なのか・・・

それさえもよくわからない。

「もう山路のラグビーやってる姿が見られないのか・・・」

その気持ちはあります。

ボーッとしてると、それがずっと頭に浮かびます。

逆にそれが浮かんでなくて、無なのにボーッとしてるときもあります。

何なんやろう?

 

退団発表の前日、

オンラインで山路が連絡してきてくれました。

「収束したら、飲みに行きましょう!その時は笑顔で会いましょう!」

って。

 

山路、約20年のラグビー生活、本当にお疲れ様でした。

ものすごく楽しませてもらったよ。

めちゃくちゃ熱くなれた。

めちゃくちゃ興奮した。

めちゃくちゃ感動をもらった。

試合に出る出ないで一喜一憂してたし

出るときは心の底からうれしかった。

たくさん色んなことも山路から教わりました。

最高でした。

山路を応援できた4年間は最高の4年間でした。

本当に、本当に、本当にありがとう!!!

 

コロナウイルスが収まったら、絶対飲みに行こう!

そのときは笑顔で!!!・・・いられるように頑張ってみる!

 

そして、これからもよろしく。ずっと。

 

山路と撮った1番好きな写真です。

 

 

35歳になった山路。

 

「毎年、引退みたいなことは頭にある?」と

去年飲んでるときに聞いたことがあります。

山路は言いました。

「ありますよ。年齢も年齢ですし。

でもそのときが来ても、悔いが残らないように

常に全力で頑張ってます!」と。

 

また山路に教わってしまった。