2011年3月11日。

14時46分18秒。

 

僕は長野県に居ました。

 

当時長野でやらせてもらってた

『3時はららら』という番組の本番前。

 

もうスタジオに居て、リハーサルをしていました。

 

いつも通りのリハーサル。

 

バカなことを言いあって、笑いながら。

 

すると突然強い揺れ。

 

番組をやっていたSBCさんは比較的建物も新しく

免震構造だったので、ゆっくり、大きく

船が揺れてるように動いてました。

 

「ん?何これ?」

「地震?」

「結構揺れてる?」

「もう本番直前やのに?番組出来るの?」

 

まだあんな大きな地震と思ってなかった僕は

そんな感じだった。

 

するとディレクターさんが下りてきて

 

「東北の方で大きな地震みたいです。まだ詳細は

来てないんですが、とりあえず緊急特番が入ります。

すぐにこっちに戻ってくるのか、特番が続くのかわからないんで

スタジオに待機でお願いします」

 

そう告げられました。

 

「わかりました。

これ放送時間少なくなってもギャラ同じですよね?」

 

まだそんなこと言える余裕もありました。

 

スタジオで待機しながら、出演者のみんな、スタッフさんと

スタジオのモニターでニュースを見ていました。

 

最大震度7という速報。

 

そしていつもなら

「津波の心配はありません」と続くのに

なかなかそれも出ない。

 

だんだんと映像などで情報が入ってくる。

 

そして津波。

 

僕がはっきりと覚えてるのは、

防波堤を超えて押し寄せてきた黒い波。

 

僕も含めみんな黙ってモニターを見ていました。

 

「今日の放送はありません」

そう言われたのか?

恐くて少しの間みんなと居たのか?

どのタイミングでホテルに帰ったのか?

全く覚えていません。

 

ただ、ホテルの風呂に入れずに

銭湯に行ったのだけ覚えています。

人がいる、それだけで安心していました。

 

東京に帰っても恐くて、古坂と一緒に

田中さんの家に何泊もさせてもらってました。

 

2011年3月11日。

14時46分18秒。

 

あの日を忘れない。