6月1日土曜日
GLOBE THEATRE
19:30
Lyttelton TheatreからGLOBE THEATREまではテムズ川沿いを歩いて15分くらいなので、空いた時間はテート・モダンのマーク・ロスコの部屋でまったり。作家本人の希望により薄暗くなっている部屋はじっくり、ゆっくり見るのに最適だった。
昼夜ハシゴの鋭気を養いグローブ座へ。プリントアウトした紙をみせて入場。赤いエプロンをつけた方に席の入口を確認し、クッションを貰う。クッションはチケットと一緒にWEBで注文。こちらはプリントした紙を渡してクッションと交換。クッションカバーとエプロンが同じ赤い色だったので、これがグローブ座カラーかな。
2階正面席2列目に陣取り開演まで周囲を眺めていると、お客さんが続々と入って来る。
土曜の夜とはいえ、こんなにたくさんの人が見に来るものだとは思わなかった。座席は満席、立見の土間も八割がた入っていてぎっしり。
この芝居、何と言っても抜群に魅力的だったのはホットスパー役の Michelle Terryという女優。
題名にor Hotspurがつくだけのことはある。
見ていて、この人は確かにホットスパー役だが、この芝居のホットスパーはこんなに小粋で俊敏で魅力的な役柄だったか?と自分が見誤っているのではないかと思ったくらいだ。
NoとYesというだけのセリフが、抜群の間の良さでネイティブの観客と一緒に笑えるのだ。
ホテルに帰って検索をして、女優の名前が分かったのだが、劇評をグーグル翻訳にかけると「一般的解釈の役作りではないが、こんなに魅力的なホットスパーは見逃すべきではない」といった事が書かれている。納得である。
Glynn MacDonaldのファルスタッフは、大きなお腹を立ち見客に撫でまわさせたり、お客さんの飲み物を取り上げたり、しきりと観客にちょっかいを出しながら盛り上げる。ビールを貰って飲み始めた時には、役者仲間から「やりすぎ!」といった茶々も入る。
大げさな仕草はしないし、上品な顔立ちだが、せりふのうまさで笑わせている。
10時終演のあとも、Terryの演技の余韻が心地よかった。
〈外国-ロンドン-ならでは…かな?〉
私の前の席の三人連れ、老夫婦とその男友達らしかったが、三人並んで座り友達が熱心な説明役を買って出ているようだった。開演前に「そこ俺の席」とご老人が来たので、男友達は2列目に移ったが、その時「残念、来ちゃった」といった仕草をしていたので、ちょっとおかしかった。だがこの男友達に翌日びっくりさせられることになる。