6月1日土曜日

National Theatre 内 Lyttelton Theatre

14:15

 

戯曲は1992年発行 構想社「トップ ガールズ」で読める。

キャリル・チャーチル著 安達紫帆訳

同じ著者の「クラウドナイン」を見ていたので見たいと思った。

戯曲を読んだとき、二条なる「とはずがたり」を書き残した人が出て来ることを知ってびっくり。

 

戯曲を読んだときとそう変わらない印象の、まあまあかなといった舞台だった。

 

冒頭の一幕、歴史上に名を遺した女性達が、皆大変恵まれた立場か、男性のお蔭で名を残せたという背景がある事に気が付いた。

そこに自力で会社での出世を掴んだ主人公が配される構図になっている。

イギリスの旅行家、 Isabella  Bird役がせりふで「妹と彼女の夫にとても良くしてもらった」と繰り返しつぶやくのも、そういう意味があったのかと納得。

 

Wendy Kwehの二条は写真の通り、髪型もドレスもデザインされた独特のものなので違和感なし。

和歌を読み上げるとき、いきなり声が裏返って詠う様は日本人が和歌を詠むイメージと同じで、周りが「何それ?」と一瞬凍り付くのがおもしろい。

 

 

〈外国-ロンドン-ならでは…かな?〉

大きな建物の中に複数の劇場がある。Lyttelton Theatreの一階席に入る入口が二か所ある。チケットを見せたら左側の入口に行けと。左側に行ったら右側の入口へと。戻ると左側へと。わざと派手に困惑した表情をして左入口の係員に再度チケットを提示したら、「ああ、ここの階段降りてね」って。まあ、ありがちな事なんでしょうね。

 

一階最後列で見た。最後列は安いので一列埋まっていたが、最前列から三分の二が端から端まできれいに埋まり、その後ろにパラパラと観客が。真ん中ゾーンが埋まりそうなものなのに、なぜか横広がりにきれいに埋まっている。

 

客席は全体が傾斜しており、背もたれも低いので、最後列でも役者の足元まできれいに見える見やすい劇場だった。

 

上手下手の壁に英文字幕が出る。英語が不自由な私でも時々目をやると「あの場面だな」と確認できたのだが、これを読んでいたら舞台が目に入らない位置なので、耳の不自由な人に親切だとは思えなかった。

字幕眼鏡Smart caption glassesの貸し出しもあるようで、使っている人がいた。

 

休憩時間、ロビーに出られる。このロビーは劇場全体のロビーで誰でも入れる。けれども再度席につく時、何のチェックもなかった。最後の30分だけ只見をしようという奇特な人もいなかろうが、大様なものだ。