6月24日土曜日 11:00

国立大劇場 千穐楽

 

「歌舞伎のみかた」

中村隼人(なかむら・はやと)。

土曜日だったが、学生団体も入っていた。

 

SNSを使って宣伝をしてもらうため写メタイムがあるという新機軸は成功したようだ。

インスタを見ると、六代目の鏡獅子像の前で同じポーズをとった高校生の写真が何枚かあったので、次回は是非ロビーでポーズ指導なんぞも如何でしょう?

 

隼人は、走って舞台の大きさをわからせたり、毛を振って見せたりと、飽きさせることなく上手な解説だった。奨励賞を貰うだけのことはある。

 

「毛抜」

錦之助(きんのすけ・隼人の父)の粂寺弾正(くめでら・だんじょう)に期待はしていなかったけれど、アンサンブルがよくて楽しかった。

特に、嵐橘三郎(あらし・きつさぶろう)の小原万兵衛(おはらのまんべえ)がよかった。万兵衛が登場する場面はたいていダレルものだが、橘三郎の話し方がきちんとしていておもしろいので、所々で笑いが起きた。

 

八剱玄蕃(やつるぎ・げんば)の彦三郎には、この芝居らしい明るい憎々しさがあっておもしろい。

「そこは大家老(おおがろう)だけに、大目(おおめ)に見てくだされ」がオヤジギャグに聞こえて笑えたのは初めて。

この役で彦三郎は優秀賞を貰った。尤もだ。

 

奨励賞優秀賞

国立劇場が独自に、歌舞伎の公演ごとに出す「国立劇場賞」。千穐楽の日に発表されるらしい。

日本芸術文化振興会のH.P.http://www.ntj.jac.go.jp/index.htmlの〈公園関連トピックス〉に掲載される。