㋇22日月曜日 18:00
日中は台風接近で大雨。私が出かける時間は雨が上がっていて助かった。
「土蜘 つちぐも」
橋之助、立派な顔だなあ、とみとれる。
前半の僧は姿も立派過ぎて、陰鬱な雰囲気は感じられなかったけれど。
後半の土蜘の精は精悍。
*数珠を使っての見得は、数珠の間からクワッと口を開いて派手で大きかった。
七之助の頼光(らいこう)。退場する直前に左袖を腕に巻き付ける所作がきれい。
*四天王(してんのう)に橋之助の息子三人、国生、宗生、宜生と*中村鶴松。太刀を構えたとき腰がスッと落ちて形が決まるのは、宜生と鶴松。
間に、*波野哲之の初お目見得。父、勘九郎、猿之助、巳之助という踊り手に囲まれ幸せな登場。
*数珠を使っての見得
チラシ左上が橋之助演じる土蜘の精。

数珠を口にあてて見得をきったところ。写真では数珠が口を塞いだ形になっているが、舞台では口をあけ、数珠が口の上下に開いて派手なかたちになっていた。
*四天王(してんのう)
元の意味は、四方を守護する4人の守護神。
それから転じて、すぐれたリーダーに仕える4人の部下を指し、歌舞伎では、源頼光に仕える、渡辺綱・坂田金時・碓井貞光・卜部季武の4人をさす。
*中村鶴松
勘三郎の部屋子(へやご)。部屋子は若い内に一人の歌舞伎役者の弟子となって芸を身に付け、将来、歌舞伎役者になることをめざしている。
彼のインタビューが載ってます。
平成7年生まれなので21歳。早稲田大学に通いながら舞台にも立っている。勘三郎が生前、こんなに踊れる若手はいないよと言っていた位の踊り手。
*波野哲之
勘九郎の次男・のりゆき、2歳。来年、兄・七緒八と共に初舞台を踏み、歌舞伎役者としてのスタートをきる。
「廓噺山名屋浦里 くるわばなし やまなやうらざと」
やさしい気持ちになって歌舞伎座をあとにできる新作の登場。
七之助の花魁浦里(おいらん・うらざと)が、*里言葉から生まれ在所(ざいしょ)の言葉にコロッと戻って、思いのたけを語るところがしみじみとして、可愛らしくて聞き入った。
最後の場面の大道具が素敵。
正面奥の暖簾の右と左は、提灯と雪洞が赤く灯り、舞台面には桜の花が映る。
浦里はそこを通り過ぎて花道七三に出て、勘九郎の酒井宗十郎に向かい「おにいさん」と呼びかける。そこが、なんともファンタジックでいい場面だった。
扇雀の山名屋の主人と、*駿河太郎の 牛太郎(ぎゅうたろう/遊女屋の客引き)の二人が、上方でしくじって江戸に出て来て、人生の仕切り直しをしているというエピソードもピリッと効いている。
ただ、山名屋主人の居間の作りが妙。
床の間の掛け軸の前に大黒の置物があるのだが、置物が掛け軸と平行に置かれていなくて、直角に客席を向いている。ヘンな置き方なので目について、小道具として使う都合なのか思ったが何もしない。あんな変な飾り方をするくらいなら、部屋のデザインを変えればいいのに。
物堅い武士を歌昇、花魁浦里を米吉で再演してもよさそう。
*里言葉
遊女が使った独特の言葉遣い。~でありんあす、というのが有名。
*駿河太郎
この新作はNHKのブラタモリでタモリが取材中に聞いた話を落語家の鶴瓶に伝え、鶴瓶が新作落語に直し、それを聞いた勘九郎・七之助兄弟が舞台にのせる段取りをつけたといういきさつがある。
その縁で、鶴瓶の息子・駿河太郎が舞台に呼ばれた模様。
詳細はここで。
お弁当は三越地下のまかないちらし寿司。¥1080
歌舞伎座出ても、猛烈な湿度でなかなか堪える天気だった。
日中は台風接近で大雨。私が出かける時間は雨が上がっていて助かった。
「土蜘 つちぐも」
橋之助、立派な顔だなあ、とみとれる。
前半の僧は姿も立派過ぎて、陰鬱な雰囲気は感じられなかったけれど。
後半の土蜘の精は精悍。
*数珠を使っての見得は、数珠の間からクワッと口を開いて派手で大きかった。
七之助の頼光(らいこう)。退場する直前に左袖を腕に巻き付ける所作がきれい。
*四天王(してんのう)に橋之助の息子三人、国生、宗生、宜生と*中村鶴松。太刀を構えたとき腰がスッと落ちて形が決まるのは、宜生と鶴松。
間に、*波野哲之の初お目見得。父、勘九郎、猿之助、巳之助という踊り手に囲まれ幸せな登場。
*数珠を使っての見得
チラシ左上が橋之助演じる土蜘の精。

数珠を口にあてて見得をきったところ。写真では数珠が口を塞いだ形になっているが、舞台では口をあけ、数珠が口の上下に開いて派手なかたちになっていた。
*四天王(してんのう)
元の意味は、四方を守護する4人の守護神。
それから転じて、すぐれたリーダーに仕える4人の部下を指し、歌舞伎では、源頼光に仕える、渡辺綱・坂田金時・碓井貞光・卜部季武の4人をさす。
*中村鶴松
勘三郎の部屋子(へやご)。部屋子は若い内に一人の歌舞伎役者の弟子となって芸を身に付け、将来、歌舞伎役者になることをめざしている。
彼のインタビューが載ってます。
平成7年生まれなので21歳。早稲田大学に通いながら舞台にも立っている。勘三郎が生前、こんなに踊れる若手はいないよと言っていた位の踊り手。
*波野哲之
勘九郎の次男・のりゆき、2歳。来年、兄・七緒八と共に初舞台を踏み、歌舞伎役者としてのスタートをきる。
「廓噺山名屋浦里 くるわばなし やまなやうらざと」
やさしい気持ちになって歌舞伎座をあとにできる新作の登場。
七之助の花魁浦里(おいらん・うらざと)が、*里言葉から生まれ在所(ざいしょ)の言葉にコロッと戻って、思いのたけを語るところがしみじみとして、可愛らしくて聞き入った。
最後の場面の大道具が素敵。
正面奥の暖簾の右と左は、提灯と雪洞が赤く灯り、舞台面には桜の花が映る。
浦里はそこを通り過ぎて花道七三に出て、勘九郎の酒井宗十郎に向かい「おにいさん」と呼びかける。そこが、なんともファンタジックでいい場面だった。
扇雀の山名屋の主人と、*駿河太郎の 牛太郎(ぎゅうたろう/遊女屋の客引き)の二人が、上方でしくじって江戸に出て来て、人生の仕切り直しをしているというエピソードもピリッと効いている。
ただ、山名屋主人の居間の作りが妙。
床の間の掛け軸の前に大黒の置物があるのだが、置物が掛け軸と平行に置かれていなくて、直角に客席を向いている。ヘンな置き方なので目について、小道具として使う都合なのか思ったが何もしない。あんな変な飾り方をするくらいなら、部屋のデザインを変えればいいのに。
物堅い武士を歌昇、花魁浦里を米吉で再演してもよさそう。
*里言葉
遊女が使った独特の言葉遣い。~でありんあす、というのが有名。
*駿河太郎
この新作はNHKのブラタモリでタモリが取材中に聞いた話を落語家の鶴瓶に伝え、鶴瓶が新作落語に直し、それを聞いた勘九郎・七之助兄弟が舞台にのせる段取りをつけたといういきさつがある。
その縁で、鶴瓶の息子・駿河太郎が舞台に呼ばれた模様。
詳細はここで。
お弁当は三越地下のまかないちらし寿司。¥1080
歌舞伎座出ても、猛烈な湿度でなかなか堪える天気だった。