4月8日水曜日 16:30
浅草寺裏

「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 三笠山御殿」
中村七之助の、お三輪(みわ)。
花道七三で「疑着の相(嫉妬に燃える容貌)」に変わる時、足元から頭まで怒りに震え、肌が波立っているのが見えて凄かった。
全身の細かい動きが分かるのは中村座ならではと言うものの、こんな瞬間を見れてワクワクした。

いじめられている時に、求女を探して御殿の奥を見込む首筋が頼りなげで、お三輪の心細い気持ちが見えてよかったな。

豆腐買(とうふかい)おむらに中村勘九郎と息子七緒八(なおや3歳)。花道で勘九郎にちょっと背中を押されて「なかむらやあ~」と一声、当然拍手喝采。その中を平然と引っ込んでいく恰好が堂々としていていいね。


「高杯(たかつき)」
勘九郎の次郎冠者。適格に下駄タップのリズムを刻む。こちらの心が躍るというところまではいかないまでも、確実に近い将来、そんな音を聞けるだろうな。

中村鶴松がたった一瞬決めるだけの振りで目を奪う。

勘九郎、鶴松、国生(橋之助長男)、三人の若者を従えて彌十郎は格段の余裕。振りに軽味があったのは彼だけ。

舞台背後が開くお約束の舞台効果。この日は寒くて、勘九郎もブルッと身震いする仕草をみせたけれど、愛嬌があって楽しかった。

「極付 幡随長兵衛(きわめつき ばんずいちょうべえ)」
好きな芝居ではないけれど、橋之助の長兵衛、紋付で水野の座敷に座っている姿がよかった。

なんとも言えない風格が感じられた。こんな長兵衛そう無いな。

弁当は麻鳥の焼き鳥弁当。白ごはんがちょっとべたついていて、口当たりが重かった。

初日に11個まで探した18代目勘三郎の目。コンプリートならず。

12・入口、門の中村座の額の脇。
13・二階下手、非常灯の右上。
14・松席6列目、花道の壁。

時間ぎりぎりまで探したけれど無理だった残念。