秋田の恋の物語。 | 自分に勝ちに行く!!

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聞くことは、人を豊かにする。話すことは、人を機敏にする。書くことは、人を確かにする。自分の心の内側を、書くことで確認して行こうと思います。つれづれなるままに、テーマもなく...?.。心の引き出しを増やそうと思います。

 

 

 

 

 

去年から銀ちゃんのファンである。 

銀ちゃんとは、秋田県大館市にある秋田犬保存会の事務所で飼われている秋田犬のことである。 

昨年の夏休みは八幡平国立公園の秋田駒ガ岳に登り、その後に秋田犬が見たくてわざわざ秋田犬会館に行ったのだった。 

わたしとしては秋田犬がいっぱいいるのだと思っていたが、そこは、1階が事務所で2階が秋田犬資料館となっていて、大会で優勝した秋田犬の写真を飾っていたり、秋田犬がどのようにして作られてきたのかとか、ほぼ興奮する材料はない感じの場所であった。 

そういえば昨年は外のケージに茶色の秋田犬が2匹、猛暑の中扇風機をかけてもらいながらだらりと寝ているのもいた。 

会館に入り、1階の事務所のカウンターの脇に、むくむくした秋田犬のぬいぐるみ?がスフウィンクススタイルで鎮座していたので、近寄ってみた。 
黒いボタンをぎゅっと目の場所に押し込んだような顔をしている。。微動だにしない。 
んん? ホンモノか?、、、微動だにしない。  あぁやっぱしぬいぐるみだよね。。。 
あれ??、、ホンモノ?、、、まさかね。と、さらに1歩近づくと、それはむっくりと動いた。 

その迷惑そうな顔の秋田犬こそが、銀ちゃんとの初めての出会いであった。 
衝撃的な可愛さであった。ハートに矢がささった。 

旅を終えて帰ってからも、あのボタン目の犬が忘れられず、秋田犬保存会のホームページなどを漁るように検索した。 

すると、その犬が秋田犬保存会のインスタグラムにいくつも登場していることが判明した。 

ボタン目秋田犬の名前は銀ちゃん。 
保存会の事務所にはもう一匹虎毛(黒いブチ毛)の黒べえという秋田犬もいると知った。 

この2匹がわさおを継ぐ、秋田犬保存会のアイドルであることを知った。 

かくして、インスタをフォローして、この1年、ずっと銀ちゃんをチェックしていたのであった。 


で、今年。 
鳥海山を登り終えて、朝も早よから秋田犬会館へ急ぐ。 
ワクワク、ドキドキ、受付にいるはずの銀ちゃんに早く会いたくて気持ちがはやる。 

車を降りてチャリを待たずに館内に入ると、ん??なんか去年と違う感じ。 
1階が閉まっている。 
あれ?上の資料館にいるのかいな?と、2階へ上がる。何人か他の人たちも上に上がるのでついていく。 

去年一度見た資料館の拝観料は200円なり。きっと銀ちゃんはそこにいる、、、!!!と、チケットを受け取り中へ入ると、去年と同じ展示の、閑散とした室内。 
一緒に入った人たちも肩透かしを食ったようにガラスの中の秋田犬の剥製なんかを見ている。 

ぐるっとまわるのに1分もかからない。チケット売り場のおじさんのところに行って今日は銀ちゃんはいないのですか?と聞いてみた。 

ああ。今日は日曜日だからねぇ。下はお休みですよ。とにべもない返答が返ってきた。 

ガ~~~ン!!!! 

昨年は秋田犬の里が月曜日で秋田犬と遊ぼうコーナーがお休みであった。だから月曜日を避けて日曜日に大館に来ることにしたのに~~ 。 

その日はほぼ何もすることなく、1日が終わったのであった。 

そして翌日、本来は次の目的地に向かう予定であったのだが、あまりの残念さに、朝一番にもう一度銀ちゃんの元へ向かう。 

入っていくと、事務所は開いていた。受付のお姉さんもいる。 
しかし、銀ちゃんも黒べえも姿がない。。。 

受付の可愛いお姉さんに「銀ちゃんに会いたくて昨日来てみたんですがお休みでいなくて、もう一回、今日来てみたんです。」と言うと、「あれま~~。今黒べえと一緒におじさんが散歩に連れていっちゃった。30分ほどだと思うけどその頃には返ってくると思うんですが~~。」と、柔らかい秋田弁で教えてくれた。 

さらに駐車場に停めた車に戻り、待つこと30分。。。 

茶色い秋田犬を連れたおじさんを見つけてチャリが、帰ってきてる。はやく行けっ行けッ!!と囃し立て、わたしはあわてて車を降りて会館の玄関へ向かった。 
かの3匹はまたあちらの道へ向かっている。ん?違うのかな。。。 

玄関から事務所を覗いたら、そこに黒べえと銀ちゃんが並んで立っていたのだった。 

お姉さんが銀ちゃんを近くにして正面を向かせようといろいろ誘導してくれた。 

かっ、、、可愛い。。。。 
仕事の邪魔とは知りながら、こんなに焦がれていた銀ちゃんに会えて大感動。。。。!!! 

わたしも地べたに4つん這いになり、銀ちゃんと視線を同じくする。。。 
銀ちゃん目を逸らす。。。わたしの目ヂカラに困惑している。。。 
だけど、我慢している。。。サービスだろうか。。。。 

秋田犬がどのくらいご飯をたべるのか、とか、散歩の時間はどれくらいなのか、とか、銀ちゃんは何キロくらいなのか、とか、飼えるはずもないのにお姉さんに真剣に聞いてみたりする。なるたけ長い時間 銀ちゃんといたい。。。 

銀ちゃんは迷惑そうにボタン目の上のへの字まゆげを困らせた顔でずっとスフゥインクスのスタイルでわたしに接客してくれていた。(耐えていた、、、??) 

銀ちゃん黒べえは20キロほどで、秋田犬にしては小さい方。大きい個体だと40キロほどにもなるそうである。。。。うかつに子犬を飼えないレベルだ。 


ふわふわの足、肉厚の三角耳、とにかく、どこもかしこも可愛くて、ほんとにその場を去り難かった。 触り心地も夢みたいだった。 

また会いに行きたいなぁ。。。。 
これは、秋田の恋の物語。。。