いつ果てるともなく、永久に,続いて行く | 自分に勝ちに行く!!

自分に勝ちに行く!!

聞くことは、人を豊かにする。話すことは、人を機敏にする。書くことは、人を確かにする。自分の心の内側を、書くことで確認して行こうと思います。つれづれなるままに、テーマもなく...?.。心の引き出しを増やそうと思います。

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まんがシリーズ5    2009年10月31日

もぉ~。漫画オタク。止まらない。

今度は橘屋にて「火の鳥」発見。13巻中9巻そろっていて,角川文庫のわら半紙バージョンのやつだったので、一冊150円になってた。しめて1350円也。

残念なのは,第一巻である、黎明編と、第2巻の未来編が欠けていること。

あとなんだっけ? もう2冊欠けている。

アシュラから、加速がついてしまい、忍者武芸帖→どろろ→火の鳥、と来てしまった。(どこまでいくのか?? ) 真ん中の姉貴は火の鳥初版の黎明編、未来編を持っているものと思われる。今度借りよう。

で、火の鳥は,第3巻めから読み始めた。1巻ずつの完結編になっているので全編なくても大丈夫だ。

ヤマト・宇宙編を読み終えて鳳凰編のページを開いた。

あぁぁー、思い出す!! 鳳凰編に出てくる我王、このキャラクターがすごく好きだったのと,生きたままミイラになる即神仏というものを初めて知って,キョーレツに記憶に留めたのだったっけ。

ここに出てくる我王も、手塚が好んで描く,異型のキャラクターである。
生まれ落ちた日に、山神様にお礼に行くと行って出かけた父とともに崖から落ち,片腕、片目を失った。父はその事故で死に,母親はそのショックで気が狂う。

子ども時代に鬼っ子として不遇な日々を送った我王は、人を憎み,傷つけ,力のみを信じる若者になった。

ある日,旅の途中の男と出会う。男は茜丸といい、都ヘ出て1流の仏師になりたいと話した。
我王は人を殺して逃げていた。茜丸の衣服を奪おうと、脅して彼に服を脱がせた。裸になった茜丸は美しく,嫉妬した我王は、彼の右手を傷つけて、ふたたびのみが握れないようにして,立ち去った。

茜丸は命はとりとめたものの,右手は腱が切れ,使い物にならなかった。絶望の淵に落ち込んだ後,彼は,助けてくれた僧のおかげで、まだ左手が残っていることを発見する。まだ、何かを成せることを、発見する。

我王は、その後も乱暴狼藉を繰り返しながら,命をつなぎ,茜丸を兄と名乗る女をさらい,妻にした。
我王の手下が,その女は我王をだまそうとした。と、嘘を告げると、愛されている自信のない我王は、手下の言うことを真に受けて女を殺してしまう。

しかし、その女は,茜丸の妹ではなく,彼に命を助けられたてんとう虫が、姿を変えて、我王を慕ってきたものだった。女はそれを告白し,消えて行く。
愛していた女を自ら殺してしまった我王は、気がふれて野をフラフラ歩いている時に捉えられた。その後,良弁僧正が彼を引き取り,奥州への行脚の供に使うようになる。

その行脚の途中で、我王は、かつて人をたくさん殺したこと。愛した女を殺してしまったこと,自分が置かれた不遇な環境,数々の怒りや憤懣を石や、木に彫りつけるようになる。

その鬼気迫る魔除けの神将は、各地の村人たちにありがたがられた。

茜丸は、残った左手を使い,自分なりの彫り物が出来るようになっていく。
朝廷の彫り師として迎えられた茜丸は,国を挙げての大仏を彫ることになるのだった。

ここにきて二人の因縁は、思わぬ形でまた、絡み合うことになる。

二人は、大仏殿大屋根の鬼瓦をコンペティションで競うことになるのだ。

憎んでいた我王が,何年か経て、別人のように穏やかな目をしていることに気がつく茜丸。

そして茜丸は,再帰を賭けたあの大けがの後の気持ちから遠く,純粋に芸術に気持ちを傾けているのではなくなっていた。権力という、檻の中で,安穏としていたのだった。
粘土に向き合った茜丸は,我王の印象を心に留めて,鬼瓦のイメージが浮かび上がってこないことに焦る。

かたや、粘土と向かい合った我王の、怒りの記憶は鮮やかだ。
自分の忌まわしい過去に、語りかける我王。
そこに何者かが,答える,,。

おれの一生はのろいと苦しみとうらみに血塗られていた、、、。怒り、怒り,怒り!!!

、、、我王よ おまえだけではありません 一千年前 一万年前の世の人間も すべていかりにつつまれた人生をおくったのです

なぜ? それはなぜ? なぜ人間はいつもいかり苦しまねばならんのか?
人間はいつまでこの苦しみといかりがつづく?

、、、永久にです そして我王 おまえは その人間の苦しみを永久に受けて立つ人間なのです、、、
、、さぁ その怒りを苦しみを,,,力いっぱいに うったえなさい!!

あ、、あんたはいったい なんですか、、、?

我王のイメージの中に,大きく羽ばたき、飛び去っていく、火の鳥。

鬼瓦の競作は、茜丸が勝利し,我王はその場で残った片腕を斬られ,城外へ放り出された。

世の中は,政治と宗教が結びつき,貴族が絶対権力者となる時代に向かっていたのだ。

しかし我王は,そんなことはどうでもいいのであった。
彼には,まだ,のみをくわえる、口が残っているのであった、、、。

ひとは生まれては死に、死んでまた、何ものかに生まれ変わる。
つぎつぎに生まれ変わっては死に、また、生まれ変わって、、、。

いつ果てるともなく、永久に,続いて行く,,,。