歴史の中の点、でしかない | 自分に勝ちに行く!!

自分に勝ちに行く!!

聞くことは、人を豊かにする。話すことは、人を機敏にする。書くことは、人を確かにする。自分の心の内側を、書くことで確認して行こうと思います。つれづれなるままに、テーマもなく...?.。心の引き出しを増やそうと思います。

自分に勝ちに行く!!
自分に勝ちに行く!!
自分に勝ちに行く!!

まんがシリーズ3 2009年10月23日

仕事は早くて有名だが,(エ、わたしのことですが、何か?) 今日、取引先でロゴプリントの依頼をされ、その場でエンピツでしこしこ描いて、それをスキャナーで読み込んで、ライブトレースかけて版下を作った。

わずか30分くらいだったけど、OKが出た。

タツヤマさんて、絵が描けるからいいですよね。子どもの頃から絵を描くのが好きだったんですか?と、クサノさん。

うーん。そうだねー。子どもの頃は漫画家になりたかったからね。
うへー。漫画家になりたかったんですかぁー。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=159261869&owner_id=3088979

うち、昔、貸本屋やっててね。ものゴコロついた頃は、うちの中,本棚に漫画だらけだったからねー。
漢字も読み書きも、みーんな漫画から覚えてったね。
その頃の漫画って言えばさぁー。手塚治虫とか、白戸三平だったわけよ。わかるー??

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=880533661&owner_id=3088979

貸本屋、なるものも、忍者武芸帖も知らないクサノさんはきょとんとしていたが、後ろを向いて仕事をしていたヨコタさんが、(わたしよりちょっと年上??) くるりと振り返り,オレ,貸本屋わかるよー。なつかしいなぁー。と、言った。

あの頃さぁー。マガジンとか、サンデーとか、まだそんなに出回ってなかったんだよねー。単行本でさー。高くてそうそう買えないから、20円とかで漫画借りるんだよねー。見たよ。オレ。忍者武芸帖とか、カムイ伝とかさー。

昔の漫画はさー。けっこう残酷でばたばたひとが死んでったよねー。(ヨコタさんもこういう印象を口にした。)

で、忍者武芸帖。

ちょっと前に観た映画,カムイ外伝に刺激を受けて,なんだか、昔が甦ってしまったわたしは、自分のルーツを探るべく,忍者武芸帖を手に入れた。
橘屋にも見当たらなかったので,アマゾンの古本コーナーで探した。
280円くらいから、600円くらいまでの値段、プラス送料各340円で、8巻全部購入した。

子どもの頃、繰り返し読んだと思われる本だし、永久保存版だよね。と、思って揃えた。

続々と届いて,チャリが、またー。どんどん増やして、どこに置くのよー??と、眉毛をうずまく。(自分の本は押し入れに7箱のくせに。)

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=645375875&owner_id=3088979

ブックカバーをかけて、移動中に読んだ。

、、、。 、、、、、。 、、、、。、、、、!!

あー、やっぱ、面白いワー。これは子どもだって夢中になるはずだわー。
特に、男子はテストステロンを刺激されて,めっちゃハイになるのではないか。

出てきた影丸のキャラも思い出した。なぜか当時は大流行りの横分けハンサムボーイである。メッシュのインナーの胸板がセクシーだ。

そして壮大なスケールで描かれる、その当時の世相、背景、人間模様。

ぶったまげた。

漢字も多いのに、子どものわたしはどこまでを理解して読んでいたんだろう。と、思うが,ところどころ覚えているコマワリとページがあってびっくりした。40年以上前に見た絵面を今,わたしは覚えている。スゴイ。

時は戦国時代。日本中いずこといえども、戦雲のとぎれることはなかった。

行く川の流れは絶えずして、、しかも元の水にあらず。

この世に静止して動かざるものは1つとてない。万物はとどまることなく流れ移って行く。

あるものは生まれ,あるものは去って行く。

この世ははかないものじゃよ。

無風道人がつぶやく。

戦国時代,あちこちで戦乱が起こる,ということは、土地は荒れ、ひとは飢え、秩序がなくなる、ということである。
城主たちは、重なる戦乱に蓄えが必要となり,次々に年貢の取り立てをきびしくする。百姓たちは、自分の食う物もないままに、わずかに実った米を納めなくてはならず飢えて行く。

戦国時代,あちこちで戦乱が起こる、ということは、そこに暗躍する、スパイの存在が重要だった。彼らはそれぞれに特技を持ち,主君に仕え、影となり、盾となって、命をかける。

戦国時代,あちこちで戦乱が起こる、ということは、あちこちで盗みや、暴力や,非道が行われ,力あるものが上へ上へとのし上がって行く。

こんな世の中に,影丸はいた。

皆が自分が生き延びれることだけを考えている時代に,影丸は,裏をかく。

彼が,悪人なのか,善人なのか,人間なのか、化け物なのかを読み解けるのは、ずっと終わりになってからだ。

伊賀流、甲賀流と、主君おかかえの忍者ではなく、影流の忍者。
影丸が目指す,天下統一とは,天下太平とは,いったいどんなものなのか。

そのストーリーは,簡単にはここに書ききれない。登場人物も多く,個性も際立っている。重太郎,無風道人、坂上主膳、林崎甚助、明美、蛍火、、、。

わたしのあちこちに刻まれている忍者影丸と出会えた。

圧倒的な迫力で,この世の無情を描いて行く。繰り返し,繰り返し、人間は戦いを続けている。
馬が走る。甲冑が激しく鳴る。矢柱が飛ぶ。腕が飛び,首が飛び,馬がどどっと倒れる。戦いのシーンは血の匂いが漂ってくるようだ。

たったひとりの命など,歴史の中の点、でしかない。
どんな思惑をも呑み込んで、歴史は刻まれて行く。

忍者武芸帖。忍者の忍法の話などではない。

これは、戦国時代を戦いぬき,時代を前進させる原動力となった人々を、影丸という人物にしぼって表してみたものである。と、白戸三平が語っている。

ラストは秀吉が天下を取り,農民たちから刀を取り上げる。
苔丸が土を耕すシーンで終わる。

戦い続けた8巻を越えて、平安が予感できる、ラストシーンであった。