「士業事務所経営 1億円へのエチュード」 第6章 マーケット分析編 一挙に公開! | 千の扉

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コンサルタント西河豊のSTORYを中心としたグログ

今後の予定 第2校の原稿を出来次第順次アップ

 

7月発売を目指します!

 

士業事務所経営 1億円へのエチュード

 

部 自社事例でみる戦略ケーススタディ


第6章 マーケット分析編

 

1.定義

 

 私のマーケットが成り立つと考える際の要件は以下の通りです。(全て必要)

専門ノウハウが必要となる。

市場規模がある程度ある。

時代の雰囲気が押す。

 

重要なのは最後です。

それも極端に言うとマーケットに私も乗り遅れたくないという心理が起こるときです

①と②だけでもロジックとしてはマーケットは成り立ちます。

しかし、営業力が必要になります。しかも、クライアントは本来一般的には営業されるのは嫌なのです。

そこを無理に押すと後でトラブルにつながります。

 

専門的ノウハウについてはコロナ期の雇用調整助成金のように最初は、専門家に聞かないと分からないしかし、時がたてば実は簡単なものだと判明し、顧客自ら申請する場合もあります。

 

今回実際に私が上げたのは以下の5分野です。

①顧問業務

海外進出サポート

補助金・助成金などの支援策活用サポート

人的資本経営ハラスメント対策など最近、人の問題として注目浴びているジャンル

⑤CHATGPTなどIT分野で最新ツールを使うジャンル

の5つです。

 

①の顧問業務は分野というのはおかしいかもしれませんが、実際に経験して、考え方を説明したいので入れています。

⑤のCHATGPTなどIT分野については取り扱っていませんがこれも、考え方を解説したいので入れています。

 

1.ジャンル解説

 

顧問業務

 

市場規模 

専門ノウハウ 

時代が押すか? 

 

 通常の顧問業務について、トレードオフの矛盾があると思い今はやっていなません

サービスを提供する側は、労働負荷を下げようといかに手を抜くかを考えます

逆に企業側はそのコストを下げようと使い倒そうとします

ただ、私の場合、顧問業務を整理するきには相手に格好がつくように、こちらがミスとして、相手が怒ってクビにしたという形をとりました

今から思えば、これは正しかったと思います。一時でもお金を貰ってた一宿一飯の恩義があります

顧問業務での経営が成り立つのは件数が一定以上になり、ひとつの行政官庁に届け出に行くに、複数会社の書類をどさっともっていけるケースです

しかし、その数を目的とすると、企業の創業の後の生存期限が、10年で数%というのが、響き意外と安定しません

では、社会保険労務士などでこの顧問業務のメリットが生かせるケースとは考えると、親(先代の先生)の地盤看板がそのまま相続で生かせるケースで

営業開発する時間が省略できるからです

 

しかし、私の考えでは、それ相応の時間を取られ売上がはねません。

 

海外進出サポート

 

 履歴としては2006-2012に取り組んだ海外進出サポートです。まずは要素評価します。

 

海外進出サポート

市場規模 

専門ノウハウ 

時代が押すか? ×

 

時代が押すかというところは説明が必要でマスコミが押しても、経営の心が前向きにならないと成立しません

この海外進出サポートについてはそれが言え、いくらマスコミがその必要性を言っても、いまだに海外進出は「苦行」なのです

私がこれを試行したころはまさに海外市場としての中国進出の可能性が盛んにマスコミで特集されたころでした

2000年代の安いコストを求めての製造アウトソーシングの波よりずっと遅れてきた新興市場としての可能性なので、第二次の波です

マスコミは海外進出を勧めるのと並行して、嫌中意識を刺激することも秘かに行っていました。書籍などもそちらの方が売れるからです。中国はいずれだめになるという論調の方が多かったということです。

そんなところに尖閣列島事件が起こり、それみたこかとなりました

嫌中の人には待ってましたの事件だったのです

政治と経済は別というのは政治家が言うことでって、中小企業の経営者の心には響きません

海外進出セミナーに来ている人は行きたくないので海外進出リスクの説明で「だからだめなんだな」と確認しに来ているのです。真に海外での生き残りを考えている人たちはそんな時間のかかるステージ踏まずに先に飛行機チケットを買ってしまいます

その本音建て前を私は読み間違っていましたこのマーケット選択での結果は向かい風の中でとぼとぼと歩ていただけでした

これが、補助金のジャンルになるとマスコミが必要性を訴えて事業主もそれを欲しいと切望するので本音と建前が一致するのです。

 

しかし、この仕事で生きている人が皆無なわけではありません。

では、この海外進出サポートが成り立つのはどのような場合でしょうか

拠点を海外の方に移してしまって、邦人企業を現地の人と組んで騙すのです。これを中国の場合で説明すると、日本人は中国人に対しては、ガードが上がり切っているので騙されないぞと注意しています。そこで、現地で日本のコンサルティング会社を見つけるとほっとしてしまうです

その日本人コンサル企業も当初は純粋な気持ちで出ていった会社なのでしょう。それが中国で生き抜いていこうとする過程で次第に中国ナイズされていったのです。だからやむおえない部分もあります。騙される方が悪いともいえます

これは、噂で知っているというレベルではなく、中国調査しているうちにそういう中国人のようになってしまった日本人コンサルタントとも知り合い、上海や蘇州の日本人街でよく飲みました。朝まで騒ぎながら、俺にはこの道は違うなと思いました

楽しかったのは、楽しかったですが・・・

こんな話知らなかっじにあがでしょう。海外進出に失敗した人も海外で日本人に騙されたってかっこ悪くて言えないのです常に悪者は中国人なのです。

 

補助金・助成金分野

 

 2013年から取り組んだ補助金・助成金です。

市場規模 

専門ノウハウ 〇

時代が押すか? 

 

このジャンルは改めて、説明は要らないのかもしれません。

まず、1件当たりの単価はあえて抑えてきた感があります

関与した件数については、全国トップクラスであろう。

中小企業庁の掲示板に、支援した認定機関として載ったのは50回を超えました。大手コンサルティング会社を除くとトップでしょう大手コンサルティング会社の場合も結局、ひも付きの士業事務所にばらまいているだけなので、それの総合件数です)。

まず、他のコンサルタントとの違いは海外ビジネスサポートの時代から常に情報発信してきたので、情報がクライアントにたどり着く速度で勝ったということで

 

この情報の早さは意識していて、新しい施策の用語については真っ先にサイトに掲載して検索時に上がるように抑えることにしています

検索順位というのは初め作られたところから変わらりません

顧客は、検索画面では内容が分からないから上からクリックするからです

 

これを先駆者利益と言います。

このような競争優位性がない状態で、クライアントを取ろうとしたら「***万円貰えます、返済不要のお金です」という派手宣伝を打つしかありません

それは、後々、トラブルだらけになる事は理解できるでしょう。

もうひとつ言いたいことは、このビジネスが火のついたところから顧客名簿を作らねばいけないとリスト作成したことです。商売は点(単発で考えてはいけません

 

人的資本経営・ハラスメント予防

 

 これにはハラスメント対策なども含まれます。

 

評価要素

市場規模 ?

専門ノウハウ 〇

時代が押すか? 〇

ハラスメント予防対策については、中小企業も含めて相談の担当者を決めなければいけないということが決まっています。(少人数でやりにくい会社のために相談窓口は外注も可能です)。

上場している会社は人的資本経営に関する報告書もつけないといけないことになっています。(可視化報告書と言います)。

ただ、現状では、その報告書も無理に数値に落とし込んでいるだけの感もありうまく運用されていません

ここで、マーケットは大企業になるでしょう。

宝塚・吉本興業など最近の事件を見れば、大企業は市場で大きなハンデを背負うからです

どういう業務イメージになるかというと、研修スタイルで人権を守るという内容になりますので、基本に戻ります。

大きな視点で見ると人材を大切にするということは企業価値を上げるということもなりますので事業継承・MAにもつながっていきます。

時代が押しているかという視点では追い風でしょう。

社会保険労務士の課題はと言えば、そのような大企業(上場)マーケットにいかに接近するか?ということになります。

どのような分野でも時代に先行して出版物をどんどん出して、その道のオーソリティになる道があります。

私は、その道は志向しません。これからの時代がどう動くか分かりません。

これも海外進出ビジネス失敗が影響しているのかもしれません

 

⑤CHAT GPTなど

 

 まさに最近のネタで、私が取り組む気のないジャンルです。

 

評価要素

市場規模 〇

専門ノウハウ 〇

時代が押すか? ×

 

これは、CHAT GPTと限定することなく、いわゆる流行りのITネタです。

 

大きな話題のない時代には、消去法でメジャーネタになる場合があります

それにかけるリスクはメガバースはその後、どうなったと考えると分かりやすいと思います。

時代が押すかのところを×にしたのは、コンサルタントが「これが時代を変えるんだ!」と叫んでも中小企業社長の心には響かないからです。

ただし、それでも能力あるコンサルタントは仕事取ってくるでしょう。

これで、儲けたい人を集めていするB2Bセミナーが最も手っ取り早いかもしれません。

 

加えて、私が何度も警鐘鳴らしている問題があります。

GPTに「木村拓哉風のキャラを作ってそれで我が社を宣伝して」と指令したとします

するとGPTはどこから取ってきます

そう思えば生成AI画像はどっかで見たことある画像ばかりでしょう?そ

その画像の露出がブレイクした時に木村拓哉事務所は訴えてこないでしょうか?

実は、今のところわが国ではこの場合の肖像権の問題などが決まっていないのです

YOU TUBEであるヒット曲を「***唄ってみた」というのが許されているのは、YOU TUBEがジャスラックに一括して払ってくれているのですCHAT GPTの仕組みはそんなことはしていません

盗まれている方は、着々と訴える準備をしているかもしれません

 

続く

               

履歴編との相関図

 

 

続く

 

目次***

 

士業事務所経営 1億円へのエチュード

 

はじめに

 

第1部 士業事務所の戦略概説

 

第1章 士業事務所向けミニ戦略講座

1.最初は帰納と演繹を繰り返し戦闘力を上げるしかない

2.朝令暮改でいい

3.脅威は内部環境のしかも自分

4.とにかく市場で勝て、理屈付けは後から

5.士業事務所戦略の陥りやすい方向

6.テーマを投げかけられてから形を作る

7.今のところの唯一の戦略の正解は?

8.事業化したいなら、事業化した人に聞きに行く

9.現時点での戦略総括

 

第2章 規模拡大のための経営者3要件

1.器を広げますか?の問いに正しく答えること

2.人間力と合理性

3.ボクシングのような格闘技をするマインドがあること

 

第3章 俯瞰で見る分かれ目

1.ルビコン川

2.ちょっとした分かれ道

3.行動を阻むものの存在とその対策

 

Ⅱ部 自社事例でみる戦略ケーススタディ

 

第4章 履歴編

1.黎明期

2.商品開発期

3.事業展開期

4.事業化模索期

5.法人策定期

6.現在のステージ

7.履歴編と次章以降の相関図

 

第5章 鉄則編

1.黎明期に学んだ鉄則1~2

2.商品開発期で学んだ戦略 鉄則3

3.事業展開期で学んだ戦略 鉄則4~5

4.事業化模索期に学んだ戦略 鉄則6~8

5.法人設立期に学んだ鉄則 鉄則9~10

 

第6章 マーケット分析編

1.定義

2.ジャンル解説

 ①顧問業務

 ②海外進出サポート

 ③補助金・助成金分野

 ④人的資本経営・ハラスメント予防

 ⑤CHAT GPTなど

 

第7章 経営書式編

1.経営革新法申請

2.経営力向上計画

3.補助金申請 持続化補助金

4.法人設立一式

5.BPC計画

6.許認可申請書(IT支援事業者申請・M&A支援機関)

7.知的資産経営報告書

8.金融機関への財務報告書

 

おわりに

 

参考文献

 

中小企業庁・厚生労働省サイト

神田昌典  挑戦する会社 挑戦する会社 フォレスト出版

 

第4章 履歴編 第5章 鉄則編はドキュメントであり、「である調」の方が、読みやすいと思い「である文体」で書いています。

 

 

 

これが履歴です。

 

著者紹介

西河 豊(にしかわ ゆたか)

1984年 大阪外国語大学 中国語学部(現大阪大学 国際学部)

1984年 4月~2000年2月 金融機関勤務

    2000年 独立開業

    2016~2017年 大山崎町商工会会長

    2022年 株式会社西河マネジメントセンター 設立

 

現在 西河経営・労務管理事務所

   株式会社西河マネジメントセンター代表

中小企業診断士、社会保険労務士、経営革新支援認定機関、M&A支援認定機関、IT導入支援事業者 

 

主著『補助金獲得へのロードマップ』

『助成金獲得へのロードマップ』

『待ったなし!外国人雇用』

『非接触ビジネス推進と事業再構築』

『事業再構築の教科書』

『EX-CFOを使え!』

『労務管理技術便覧』    

海外ビジネススタートの教科書 

 

続く

 

以下の書籍を基本テキストといています。