折角だから「がん」を楽しもう -2ページ目

昨日入院しました

 今日は1日ラクテック注(電解質輸液)の点滴だけ。明日CT検査。明後日、放射線科の診断を経て、ケモラジのスケジュールが確定する模様です。
 この病院には8月下旬、9月下旬の1週間ずつ、10月8日から30日、そして今回と4回目の入院です。屋外の喫煙所がすっかり寒くなってしまいました。

入院の呼び出し

 腫瘍科のドクターから自宅に電話がかかってきて、「30日(日)に入院しなさい」とのこと。12月1日以降の予定だったので、自宅でぬくぬくしていられる時間が減ってしまって、ちょっと残念。まぁ、いいんですけどね。

 今日はお袋が白内障の日帰り手術。明日は親父がヘルニアの手術のために入院。重なるものは重なるものです。

気管支鏡検査を受けてきました

 目的は手術の時、腫瘍が気管まで浸潤(絡み付いていた)していたため、これから放射線・化学療法を実施するについて、気管に穴が開くリスクがあるかどうかを確認するためでした。
 結果は気管内部はきれいで、来週以降予定どおり行うこととなりました。良かったよかった!

 で、その気管支鏡検査ですが、
 ・胃カメラと同じように、ゼリー状の麻酔薬を口に含んで喉に3分間
 ・感覚を鈍くする麻酔薬を筋肉注射
 ・歯医者の診察椅子みたいな椅子に座らされて、医師から喉に麻酔スプレーをシュッ、シュッ。そのタイミングで患者は息を深く吸い込む。これを数回繰り返して、声が変になる(声帯にも麻酔薬が届いている)ことを確認して、ベッドに移動。
 ・仰向けの状態で、気管支鏡カメラを飲む。オエッの都度、カメラ先端から麻酔薬を噴射するので、胃カメラより飲み易い。最終的に左右の分岐を超えて気管支近くまで進出して主要部を撮影して終わり。

 カメラを入れている時間は10分位。
 気管の奥にカメラが入っているときはゼイゼイしましたが、麻酔を撒きながらなので、極端に苦しくはない。息苦しさも特に感じない。
 仰向けの姿勢は、体が未防備になるためか、不安。胃カメラのように横向きの方が安心に感じました。

 というわけで、もう2度とやりたくない!ほど辛くはありませんでしたが、楽な検査ではないことは確かです。

 因みに検査終了後は、1時間ベッドで休息。喉のゼイゼイは、数時間続きました。家に帰って1時間ほど昼寝した後、体のだるさを感じ、37.9℃の発熱がありました。

気管支鏡検査

 12月1日に再入院(遅れると思うけれど)して、放射線治療を受ける予備検査として、明日気管支鏡検査を受けてきます。Webで調べていると、結構きつそう。まあ、吐血後の胃カメラの時を思い出せば、何とかなるでしょう。
 気管支内部まで腫瘍が浸潤していないことを期待して頑張ってきます。

手術のこと その6

 手術の主な経過は、昨日までに書いたとおりです。
 お陰さまで、合併症は一切発生せず、術後17日目の11月6日に退院しました。最短のペースだそうです。

 手術から1ヶ月を経過した、現在の状況は、

◆腹部の創の痛み。縫合部が伸縮性に欠けるらしく、姿勢を伸ばすと痛みがあります。普通にしてても、未だ違和感があります。痛みが気になるときのみ、鎮痛薬(ロキソプロフェイン)を飲んでいます。

◆肋骨を1本折っているため、胸右側の当該部が痛みます。深呼吸やくしゃみでも痛みます。患部にスミルスチックを塗布しています。

◆嚥下障害。再建ルートが骨後(肋骨と肺の間)のため、クランクが発生しており、顎を引いた姿勢をとらないと、引っ掛ります。最近は消化機能は随分復旧してきたようなのですが、飲み込みが辛いために食事を止めてしまうことが多いです。時間と共に改善するのか、内視鏡で拡張をするのか、暫くはこのままです。
 食事は、通常食2、3食をそれぞれ半分程度とエンシュアリキッド1缶、カロリーメイト1袋、お菓子類で、手術時の体重を何とか維持しています。

 治療を通じて一番辛かったのは、

◆吐血後の胃カメラです。緊急入院時と入院中に吐血した際に飲みました。色々な検査・治療機能が付いているためなのでしょうか、今時にしては太目のファイバーで迫力がありました。
 1回目はこのカメラを30分近く飲み込んだままで、食道から胃まで体位も変えながら検査されました。この時、「その時点で意識ははっきりしているが記憶には残らない」麻酔を受けました。後で思い出してみて、その麻酔以降の記憶が一定時間欠落しているのです。ドクターに聞くと、痛みを伴う処置を行う際に使用し、トラウマにならないようにするのが目的とのことでした。電気による止血をするためでした。
 また、2回目は飲み込んでいる最中も吐血してしまい、ゲボゲボと血反吐を吐きながらで、生きた心地がしませんでした。この時には出血している結果を特定できたので、クリップで止血しました。

手術のこと その5

 10月22日 手術2日後
 ベッドで初めて上半身を起こしてみました。電動ベッドをほぼ垂直状態まで起こして、何とか自力で起き上がった状態にすることができました。
 これを何回か繰り返した後、看護助手さんに見てもらいながら、ベッドから車椅子に乗り換え、低層階放射線科でレントゲンを撮影しました。(結構辛かった)

 午後、尿管カテーテルを抜去しました。実は親父から「目の前がピンクに染まるほど痛い」と聞いていて、恐れていました。Webのブログでも「力一杯引き抜かれて・・・」というのを読んでいて、看護師さんに聞くと、「バルーンをしぼませて抜くので違和感はあるでしょうが・・・」とのことで一安心。ベッドでドキドキしながらその瞬間を迎えましたが、何とも言えない初めて感じる感覚で、ちょっと面白おかしく言えば「癖になりそう!」。器具が進歩しているのですね。
 私の場合、尿管カテーテルは何等の苦痛もなかったので、以降起き上がってトイレに行かなくてはならないのは、開放感を感じつつも結構な苦痛で、都度ゼイゼイ言いながら起き上がって用を足すことになりました。10月8日の吐血以来絶食しているので、手術後大便は催していません。

 10月23日 手術3日後
 モニター心電図装置取り外し。

 10月24日 手術4日後
 1階の自動販売機で新聞を購入。
 硬膜外麻酔液終了。カテーテルを抜去。痛みは全然ありませんでした。
 以降、痛みを訴える毎に鎮痛剤(ロピオン)をCVに接続。但し、最短6時間おきの制約で、夜間はみぞおちと右肩甲骨の痛みが辛かったです。

 10月25日 手術5日後
 腸婁から栄養剤(ツインラインの注入開始)

 10月27日 手術7日後
 午前、X線造影撮影。喉下の吻合部の確認ができたので、水を飲むことが許可されました。
 午後、鼻から胃へ差し込んでいたチューブを抜管。
 流動食が始まりました。

 10月28日 手術8日後
 CV(中心静脈)カテーテルと胸水ドレインを抜去。
 CVカテーテルは、手術前の10日に一度挿入し、高濃度栄養(ネオパレン1号/2号)を注入していたのですが、38度台の発熱を起こしたため18日に抜去し、手術中に再度挿入されたもの。
 胸水ドレインは、息を吸って止めた状態でスルッと痛みもなく抜けました。
 首と腹部を抜糸。脇腹から背中に掛けての創は、自然になくなる(吸収系)の縫合糸を使っているとのこと。

手術のこと その4

 手術の翌日の午後、ICUから一般病棟に戻ってきました。
 この1日だけは、個室に入れられました。
 自力で起き上がることはできません。腹筋の辺りが特に痛く、数時間おきに硬膜外麻酔を増量していました。

 挿入されていたチューブ類は、
 ・鼻から胃液
 ・左鎖骨上の吻合部からのドレイン
 ・右鎖骨下の中心静脈カテーテル
 ・右脇腹から胸水ドレイン
 ・尿道カテーテル

 また、この時点で使用はしていませんが、腸婁も挿入されました。

 手術の内容を書くのを忘れました。
 切った箇所は、
 ・右脇腹から背中肩甲骨下にかけて30cm近く 肋骨1本を折って、ここから患部にアクセス
 ・腹部へそ上15cmほど 胃の上部から食道を摘出
 ・左鎖骨上10cm弱 胃を引き上げて食道最上部に吻合
 再建ルートは、胸骨後です。

 1つの病気の手術で、よくもまあ3箇所も切ったもんだっ!という感じです。
 

手術のこと その3

◆手術中は
 何も覚えていません。また夢を見た記憶もありません。

◆家族は
 手術中、家族は病棟のデイルームで待っていました。院内用のPHSを渡されて、昼食は院内のレストランに行ったそうです。

◆手術終了
 16時ごろに手術は終了し、家族は執刀医から説明を受けました。その際に、腫瘍が気管に浸潤していることも話があったそうです。

◆覚醒
 本人が覚醒したのは20時ごろだったようです。ICUの看護師さんから「○○さぁん」と呼びかけられて目を覚ました記憶が残っています。その時は気管挿管されている状態でしたが、特に苦しいとは思いませんでした。またICU症候群も起きなかったようです。暫くの後、抜管され、家族と面会しました。家族は16時の手術終了から4時間程、待たされていたそうです。痛みも感じず、家族と無事を喜びあいました。

ICUにて



◆ICUで一晩
 その後記憶に残っているのは、深夜0時頃に周りの物音で目を覚まし、以降朝まで寝られなかったと記憶しています。徐々に痛みを感じるようになり、腹部と右肩甲骨のあたりがつらかったです。朝方、創の確認のために寝返りを要求された際には、かなりの痛みを感じました。
 ICUに持ち込んだラジオを聴きながら、うつらうつらしていましたが、10時位に看護師より容態が良いので、「午後に病棟に戻ってもらいます」と告げられました。

手術のこと その2

◆前日は
 ICUに持っていく物を用意して準備完了。昨日のブログで書いた剃毛。就寝時に「塩酸リルマザホン」1錠を服用。
 担当の看護師が「いよいよですねぇ」。
 緊張はなくはないものの、流れに任せる気持ちで、よく眠れました。

◆当日
 いつもどおり5時半位に起床。
 06:20 浣腸 すぐに便意を催して排便
 07:40 家族が到着 手術着に着替え、下肢動脈瘤防止用の弾性ソックスを着用 
 08:30 病室前でストレッチャーに 家族と一緒にエレベータで手術室のある階まで移動 手術室前で家族と別れて入室 氏名、リストバンドを確認 私が受ける手術名を聞かれ「食道の亜全摘手術です」 病棟看護師と手術看護師が引き継ぎ

◆手術室
 ストレッチャーから手術台に移動
 手術室は20畳位ある?結構広い
 麻酔医3名から挨拶 「よろしくお願いします」
 横向きになって、背中に硬膜外麻酔カテーテル ほんの少しチクッ
 仰向けになって「それでは麻酔をします」であっという間に意識がなくなる
 

手術のこと その1

 早いもので明後日で手術から1ヶ月になります。
 思い出すまま、手術の前後の事々を書いてみます。

◆手術の決心
 8月の確定診断時から、2クールの化学療法後に手術を受けることになっていました。
 10月2日に2クール目を終了して退院し、自宅静養中の10月8日に数100cc吐血して緊急入院してしまいましたので、手術前には一度帰宅して自宅の整理をさせてほしいと希望しましたが、入院中も1度吐血をしたため、叶いませんでした。再度吐血した場合には「緊急手術」という状況でしたので、手術について迷いはありませんでした。

◆インフォームドコンセント
 執刀医から手術の内容、リスクを妻と聞きました。8月からの検査データ、レントゲン、CT等の画像を大型ディスプレイに表示され、手術が必要な理由が説明されると共に、手術の内容、発生しうる合併症、後遺症等を説明用紙に書いて説明されました。

◆麻酔説明
 麻酔科の医師がベッドに来訪し、体質、アレルギー等の確認、麻酔内容の説明を受けました。

◆ICU見学
 ICUの看護師がベッドに来訪し、ICUに持参する物(下着、歯ブラシ、腹帯等)の説明を受けた後、彼女に引率されてICUの見学をしました。ICU症候群の予防が目的だそうです。ICUでは医師より更に説明を受けました。食道がんの手術は体に対する負荷が大きいため、2泊するものと思ってください、とのことでした。

◆研究への協力依頼
 手術で摘出する腫瘍、その他組織の研究目的での提供依頼を、それぞれ担当の医師がベッドに来訪し、説明の上、同意書に署名を求められました。拒否しても一切不利はないとのことでしたが、すべて同意しました。

◆剃毛
 手術前日に陰毛と右腋毛を剃りました。シャワー室にシェイバーを持ち込んで、自分で剃りました。剃った後は、2名の看護師に確認を受けました。