シンジケートローン契約(Vol.35)
前回に引き続きERISA法の話ですが、今回は、年金基金が投資家として参加している投資ファンドに対して金融機関が融資を行う場合にERISA法が関連する問題についてです。
近年は不動産投資ファンドや企業買収ファンドへの投資というのは年金基金がその大きな割合を占めています。アメリカでは、年金基金等の機関投資家が上場株式の3割近くを保有し会社の意思決定の主体的な役割を担っているという点が日米の会社のガバナンスの最大の相違点であると江頭先生が述べられていましたが(Business Law Journal 2010.4.P5参照)、上場株式だけではなく、近年はこういった投資ファンドを利用した資金の運用もかなり積極的に行っている印象です。
ただ、年金基金はあまりに投機的な運用を行なうと将来の年金受給者の権利を毀損するリスクが高まることから、ERISA法上一定の制約が設けられています。
具体的には、まず年金基金がEquityを入れた対象がERISA法上の “Operating Company”に該当する場合には、ERISA法の規制は適用されません。(上場企業の株を購入するような場合には規制の対象とはならないという趣旨だと思われます。)そして、このOperating Companyに該当しない場合(例えば投資ファンドに投資するような場合)、原則としてその投資ファンドが有する資産等はERISA法上の “Plan Assets”に該当することになり、 年金基金の資産の一部とみなされ、その結果その管理及び運用にはERISA法上の様々な制約がかかってくることになります。
ファンドとしてはそのような制約がかかってしまうと非常に不便になるわけで、そこで、その制約を避けつつ年金基金からの投資を受けることを可能にするのが、25%ルールという例外条項です。
これは当該ファンドのEquity全体に占める年金基金等(ERISA法で “Benefit Plan Investorと定義されている者)のEquity 保有率が25%を下回る場合には、例外的に当該ファンドが有する資産はPlan Assetsには該当しないという規定です。従って、ファンドが投資家を集める場合には、この25%というリミットを維持することが重要になります。(なお詳細はこちらをご参照。)
従って、年金基金が投資家に含まれる投資ファンドに対する融資契約では、通常ERISA法上の規制が適用されるPlan Assetには該当しない旨のERISA Certificateの提出を要求するのが一般的です。
ERISA法は、アメリカではこれを専門にやっている弁護士もいるぐらいかなり複雑な規制のようですので、深入りはせずこれぐらいにしておきたいと思います。
近年は不動産投資ファンドや企業買収ファンドへの投資というのは年金基金がその大きな割合を占めています。アメリカでは、年金基金等の機関投資家が上場株式の3割近くを保有し会社の意思決定の主体的な役割を担っているという点が日米の会社のガバナンスの最大の相違点であると江頭先生が述べられていましたが(Business Law Journal 2010.4.P5参照)、上場株式だけではなく、近年はこういった投資ファンドを利用した資金の運用もかなり積極的に行っている印象です。
ただ、年金基金はあまりに投機的な運用を行なうと将来の年金受給者の権利を毀損するリスクが高まることから、ERISA法上一定の制約が設けられています。
具体的には、まず年金基金がEquityを入れた対象がERISA法上の “Operating Company”に該当する場合には、ERISA法の規制は適用されません。(上場企業の株を購入するような場合には規制の対象とはならないという趣旨だと思われます。)そして、このOperating Companyに該当しない場合(例えば投資ファンドに投資するような場合)、原則としてその投資ファンドが有する資産等はERISA法上の “Plan Assets”に該当することになり、 年金基金の資産の一部とみなされ、その結果その管理及び運用にはERISA法上の様々な制約がかかってくることになります。
ファンドとしてはそのような制約がかかってしまうと非常に不便になるわけで、そこで、その制約を避けつつ年金基金からの投資を受けることを可能にするのが、25%ルールという例外条項です。
これは当該ファンドのEquity全体に占める年金基金等(ERISA法で “Benefit Plan Investorと定義されている者)のEquity 保有率が25%を下回る場合には、例外的に当該ファンドが有する資産はPlan Assetsには該当しないという規定です。従って、ファンドが投資家を集める場合には、この25%というリミットを維持することが重要になります。(なお詳細はこちらをご参照。)
従って、年金基金が投資家に含まれる投資ファンドに対する融資契約では、通常ERISA法上の規制が適用されるPlan Assetには該当しない旨のERISA Certificateの提出を要求するのが一般的です。
ERISA法は、アメリカではこれを専門にやっている弁護士もいるぐらいかなり複雑な規制のようですので、深入りはせずこれぐらいにしておきたいと思います。