債権法の改正(Vol.5)
第5回は債権総論の残りの部分です。
27. 債権譲渡
・将来債権の譲渡の有効性を明文化。ただし、譲渡可能な将来債権の範囲については明記せず判例法理に委ねる。したがって、依然あいまいなまま。
・譲渡禁止特約付き債権の譲渡も有効とし、債務者が抗弁として主張できると構成。なお、善意無重過失の譲受人に対抗できない点は現行どおり。
・第三者対抗要件については、金銭債権は債権譲渡登記に一元化、非金銭債権は譲渡契約書に確定日付を取得する。
・債務者対抗要件は、債務者への通知。その際、金銭債権は登記事項証明書を、非金銭債権は譲渡契約書の写しを交付する。ただし、これらの書類を交付しなくても、他にこれらの書類を交付して譲渡通知をした第三者がいなければ債権者であることを主張可。(ちなみに、試案では「債務者対抗要件」ではなく、「債務者に対する権利行使要件」という表現を用いている。)
・債務者の(異議を留めない)承諾制度を廃止する代わりに、債務者の抗弁権を明記。
28. 債務引受
新設。併存的債務引受を原則とし、債務者と引受人の合意又は債権者と引受人の合意により債務引受の効力を認め、免責的債務引受の場合には、引受人の承諾と債権者および債務者間の債務免除の合意(免除が単独行為でなくなるという前提)を追加的な要件として定める。
29. 契約上の地位の移転
新設。原則、新旧当事者の合意と相手方の承諾によって効力を生じる。なお、契約上の地位の移転に固有の対抗要件制度は設けない。
30. 多数当事者の債権債務関係
・連帯債権の規定を明文化。債権が性質上可分の場合で連帯債権の合意があるときに連帯債権となり、性質上不可分の場合は不可分債権となる。法的な効果に差異はなし。
・連帯債務者の一人に生じた事由(履行請求、債権時効、免除、更改)は原則相対効。
・他の連帯債務者による相殺権の援用を認めない。
31. 保証
・債権者と保証人の契約だけでなく、債務者と保証人の保証引受契約+債権者の同意によっても保証の効力発生を認める。(併存的債務引受と同じ考え方)
・保証債務の付従性については基本的に現状どおり。
・催告の抗弁権は廃止。検索の抗弁権のみ維持。
・数人の保証人がいる場合には、各保証人間の関係は連帯保証。分別の利益を認めない。
・事前求償権の廃止。
・「事業者」がその経済活動の範囲で行う保証は連帯保証となる。
・根保証は法人が保証人となる場合を除いては、極度額の定めがない限り無効。
これで債権総論は終了です。少し間を置いて次回からは債権各論に入りたいと思います。
27. 債権譲渡
・将来債権の譲渡の有効性を明文化。ただし、譲渡可能な将来債権の範囲については明記せず判例法理に委ねる。したがって、依然あいまいなまま。
・譲渡禁止特約付き債権の譲渡も有効とし、債務者が抗弁として主張できると構成。なお、善意無重過失の譲受人に対抗できない点は現行どおり。
・第三者対抗要件については、金銭債権は債権譲渡登記に一元化、非金銭債権は譲渡契約書に確定日付を取得する。
・債務者対抗要件は、債務者への通知。その際、金銭債権は登記事項証明書を、非金銭債権は譲渡契約書の写しを交付する。ただし、これらの書類を交付しなくても、他にこれらの書類を交付して譲渡通知をした第三者がいなければ債権者であることを主張可。(ちなみに、試案では「債務者対抗要件」ではなく、「債務者に対する権利行使要件」という表現を用いている。)
・債務者の(異議を留めない)承諾制度を廃止する代わりに、債務者の抗弁権を明記。
28. 債務引受
新設。併存的債務引受を原則とし、債務者と引受人の合意又は債権者と引受人の合意により債務引受の効力を認め、免責的債務引受の場合には、引受人の承諾と債権者および債務者間の債務免除の合意(免除が単独行為でなくなるという前提)を追加的な要件として定める。
29. 契約上の地位の移転
新設。原則、新旧当事者の合意と相手方の承諾によって効力を生じる。なお、契約上の地位の移転に固有の対抗要件制度は設けない。
30. 多数当事者の債権債務関係
・連帯債権の規定を明文化。債権が性質上可分の場合で連帯債権の合意があるときに連帯債権となり、性質上不可分の場合は不可分債権となる。法的な効果に差異はなし。
・連帯債務者の一人に生じた事由(履行請求、債権時効、免除、更改)は原則相対効。
・他の連帯債務者による相殺権の援用を認めない。
31. 保証
・債権者と保証人の契約だけでなく、債務者と保証人の保証引受契約+債権者の同意によっても保証の効力発生を認める。(併存的債務引受と同じ考え方)
・保証債務の付従性については基本的に現状どおり。
・催告の抗弁権は廃止。検索の抗弁権のみ維持。
・数人の保証人がいる場合には、各保証人間の関係は連帯保証。分別の利益を認めない。
・事前求償権の廃止。
・「事業者」がその経済活動の範囲で行う保証は連帯保証となる。
・根保証は法人が保証人となる場合を除いては、極度額の定めがない限り無効。
これで債権総論は終了です。少し間を置いて次回からは債権各論に入りたいと思います。