ガタつく脚を階段を駆け上がったまたCD棚の整理を始める。
乱れる息が落ち着くと同時に頭も落ち着いてくる。
するとフンが上がってきた。
「ヒョプ今日何時上がり?」
「7時だよ、フンもでしょ」
目を見れずに、CD棚を整理しながら答えた。
………そういえば、グァンジンはフンに俺らの過去を話したんだろうか
秘密にするつもりはなかったけど、まだ言ってなかった…
俺と同じように
昔一緒に住んでいた人間が、
今一緒に住んでいる人間と過去に何かがあったと知ったら
フンはどう思うだろう
あ、でも事実何かあったわけじゃないのか
でも俺には………
また回想を始めようとする頭を今へ戻す。
もう、今日のうちに話そう
変な誤解を生む前に、俺の口から言おう
「今日一緒に帰ろう」
「いつもそうじゃん」
と怪訝な顔をするフン。
「いいから、一緒に」
「?わかった」
フンは不思議そうにしながら、廃教本を抱えて下へ降りていった。
_____できることなら
今すぐあの手を掴んで、帰りたい
そしてもうここには2度と戻って来たくない
フンの昔の人への嫉妬と
グァンジンと接することへの恐怖心
混乱してる
「…………ヒョプ」
すると突然背後から聞こえたその声。
その主はもう、反射的に分かった
「グァンジン……」
振り向くと、そこにはグァンジンがいた。
なぜか少し微笑んでいるようにも見える。
3年振りの、声だった。
「…久しぶり」
気まずさを打破しようとグァンジンが口を開く。
「…うん」
喉が詰まって、息が止まりそうだった。
「…………ヒョプ老けたね」
「…そっちこそ」
気まずそうにも、冗談ぽく言ったグァンジン。
緊張の中で、反射的に少しだけ笑みが出る。
懐かしい感覚に、不覚にも少し涙が出そうになった。
込み上げるものを飲み込んで、ついにずっと言いたかった一言を言う。
「…………ごめん」
するとグァンジンは少し驚いて、また軽く笑みを浮かべる。
「……なんだよヒョプといいフンといい、みんなして謝って」
「!」
グァンジンからその名前が出てきて、素直な反応を隠せなかった。
「…………さっき、聞いてたよね裏口で」
バレてたのか…
「……ごめん盗み聞きみたいなことして」
「いいよ、どうせバレることだし」
そんな風に気怠そうに軽く笑ったグァンジン。
少し驚いた。
過去にはこんな顔はしなかった
もっと全ての物事を真摯に受け止めるような奴じゃ…
「…で、今は君ら一緒に住んでるんだよね」
「…フンから聞いたんだ」
「聞かなくても分かる、見れば」
グァンジンは少し切なそうな顔をして
また笑った。