グァンジンは店内を眺め始め、
俺は気まずさに俯く。
変な空気が流れる。
耐えられなくなって、咄嗟に話題を投げかけた。
「………最近、どう、調子は」
我ながら変な質問だと思い、
「ほらー…、その、ジョセイカンケイとか……」
そう付け足した。
いやさらにおかしくなったか…
するとグァンジンが口を開く。
「……それ、本気で言ってる?」
「え…」
「えっと、ジョセイカンケイは、大したアレはないです」
「そっか…」
グァンジンは笑ってる。
つかさっきからずっと笑ってる。
でも、心から笑ってるようにはとても思えない。
冷めた笑顔だ
「………俺、ヒョプを奪いに来たんだよ」
「…え……」
「まさか相手はフンだとは思わなかったけど……
まぁ誰かしら恋人がいるんだろうとは思ってたよ、
天然たらしのヒョプくんだから」
そう切なそうにまた笑う。
「………ジョセイカンケイがどうとか、よく言えたね、俺がどんな思いでこの3年過ごして来たか」
ふらつきそうな身体を留めるのに必死で、ずっと何も言えずにいた。
「………あの頃の俺は、純粋で、不安だらけで、どうやったら嫌われないか…ヒョプが傷つかないか…そればっか考えてた」
グァンジンの目が、俺をしっかりと捕らえる。
「……でも、今はもう、自己中になるって決めたから…」
そう言って、階段を降りて行った。
緊張が解けて、余計にふらふらと軸が揺らぐ。
頭で、復習をする。
・フンが昔住んでたのは、グァンジンの家
・2人は付き合ってた
・グァンジンは、今でも俺のこと…(?)
・でもその3年の間でグァンジンはフンと付き合ってた…
・……………どゆこと?
フンが家を出て行った後、俺と会いもせずまた気持ちが復活とか…ないよな?
混乱がさらに混乱を呼び起こす。
その日は、仕事を終えるなり1人、公園でずっと考え込んでいた。
考えれば頭が痛くなるのに、
なぜか考えずにはいられなかった。
__________フンと帰る約束をしたことも忘れて………