フンと一緒に帰る約束をすっかり忘れていたことに気付き、
フンのケータイに連絡する。
『おかけになった電話番号は現在電波の届かない_____』
電池切れか……
もう家に帰ったのだろうと家に帰ると、誰もいなかった。
「フン……?まさか………」
まだ店に…?
走って店に向かう。
「ヒョプ…」
すると、店のシャッターに寄り掛かるフンがいた。
堪らず俺はフンを抱きしめた。
首元に頭をうずめると、冷たかった。
「ごめん俺が言ったのに…!!でもこんな寒い中なんでまだ店に……」
「いや…充電ないし連絡つかないし…まだこの辺にいるのかもしれないと思って…」
「もう11時だよ何時間経ってんだよ……」
「……4時間?」
そう軽く答えるフン。
忠犬かよ……
「本当ごめん、本当……」
「いやそんなに謝ることじゃないだろ」
そう冷たく突き放しながらも、ちょっと嬉しそうにも見える。
昼にグァンジンに言われたことが頭から離れなかった。
そのことでフンとの約束を忘れてたことが、途轍もなく怖かった
本当にグァンジンの言う通り、
俺がグァンジンの方に行ってしまったら
自分が怖かった、不安だった
その不安が、さらにフンを抱きしめる力を強めた
「ちょ……痛いんだけど……」
「あ、ごめん」
「……別にいいけどね」
そう言って駅の方へ先に歩き出すフン。
いつか…このフンの背中を手離すことがあるのだろうか
_____あるわけない
『………ヒョプ』
グァンジンの声が浮かんでは、揉み消した
こんなの、昔の記憶への懐古
俺の支配外にあるものだ
なにより、フンは手放しなくない、本気で
だから
そう
あるわけないんだ