この映画は元CIAエージェントの作家、ジェイソン・マシューズの小説が原作。

主人公はボリショイバレエ団で華々しく活躍しているトップダンサー、ドミニカ(ジェニファー.ローレンス)、彼女が選択の余地なく女性スパイへと仕立てられる悲運を描いています。

彼女は、バレエ団で踊ることで国から援助を受けていて、病を抱える母親の面倒を見ながら暮らしています。

冒頭のバレエシーン、ん~、ダンサーにしては少々ぽっちゃり目か?彼女を支えながら踊っている男性ダンサー重くないかしらん?と思いながら

じっと見ていたら、何と男性のバレエダンサーは、去年観たドキュメンタリー映画『セルゲイ.ポルーニン世界一優雅な野獣』のセルゲイ.ポルーニンその人でした。

映画にも出る、と話していましたがこの事だったのかな、、

相変わらずかっこよくてちょっと興奮気味になりました。

物語の始まり、いつもトップの座を射止めるドミニカに嫉妬した、ポルーニン(役名は分からない)の恋人が、ポルーニンと仕組んでドミニカを舞台で転倒させて、ドミニカを踊れなくしてしまいます。

ボリショイバレエ団のドキュメンタリー
も見たのでさもありなん、と深くうなづきました。

美しくあるべき芸術も一皮むけば、嫉妬や陰謀そして政治と絡んでいるというのがおぞましくも恐ろしい現実です。

まぁ、その後ドミニカは二人を杖で滅多打ちにして復讐するんですけどね。

そして国からの援助を失ったドミニカは、ロシア情報局の高官である叔父の策略でスパイ養成所に送られてしまいます。

そこで教え込まれるのは、美貌を生かしたハニートラップなどを使っての人心掌握術。

こう言うスパイ養成所の場面は、背筋が凍るくらいの恐ろしさと過酷さ、現実にこういった養成所はあるのでしょうかね?こわいですね。

今回の養成所はまた、性的な教育を教え込まれるという非常にエキセントリックな場面が続き少々辟易しました。

バレエダンサーとしては、ぽっちゃりさん?でしたが、セクシーな女性スパイとしては、ジェニファー.ローレンスはぴったり!

強靭な精神力と肉体美が、まさにうってつけ、魅力的でした。

〈スパロー〉としての彼女の最初の任務はロシアの機密事項を探るCIA捜査官ナッシュ(ジョエル・エドガートン)に接近し、ナッシュを手助けしているであろう二重スパイを探し出す、というもの。

そして、そこはお決まりっぽいのですが、接近していくうちにナッシュとの禁断の恋が始まります。

スパイとなったと言っても、自ら望んだ道ではないので愛するナッシュを助ける道を選ぶドミニカ。

情報局にそのことがばれて拷問を受けたり、実はそれは芝居でやはり国のために働いていた女性スパイだった?

と、ストーリーは二転三転

どっちが真実なんだろう?とハラハラドキドキ片時も画面から目が離せません。

そして、息をのむ結末。

叔父に騙されてスパローになる前の諜報活動でレイプされ、やむなくスパローにされてしまった恨みを見事に晴らすドミニカなのでありました。

ラストシーンは、母の待つ家に帰ったドミニカに電話がかかり、電話口からドミニカが最初に踊ったバレエの音楽が流れてきます。

その音楽の事を知っているのはナッシュだけ。

ナッシュからの電話、と言う事でハッピーエンドだったのかな?と私は思っているのですが。

ナッシュからの次の任務の依頼と言う事も考えられるので、ハッピーエンドなのかアンハッピーエンドなのか、、悩むところです。

エロティックなシーンや残酷な拷問の場面などが多くて結構ハードな映画でしたが、ジェニファー.ローレンスの身体をはった演技と魅力で結構楽しめました。


それにしても過酷な運命を背負った女性がスパイになる、という題材は映画監督にとって撮ってみたいテーマの一つなのか

多く作られているように思います。

フランスの『ニキータ』アメリカの『アサシン』韓国の『悪女/akujyo』そして今回の『レッド.スパロー』

どれも観てるってことは、確かにみる方にとっても観たい気持ちにさせるテーマではあるかもですね。


最初の任務で、美しく着飾って


スパイ養成所で


金髪が似合うジェニファー.ローレンス


無表情ながらも哀しみを湛えたジェニファー・ローレンスの演技が秀逸


ナッシュとの禁断の恋

いくつかレビューを読んで見たのですが、皆さん「あのジェニファー.ローレンスが」と書いていらっしゃいましたが
私は、今回が初めての女優さんでした。
それより脇役のスパイ養成所の教育係を演じていたシャーロット.ランプリングや二重スパイ役のジェレミー.アイアンズの方がおなじみさんでした