『ゾンビ』でスティーブンが愛用していたRay-banのサングラス | 三つ子の魂百まで…トラウマニア

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『ゾンビ』でスティーブンが掛けていたアビエーター・サングラス。『トップガン』でトム・クルーズが使用していたRay-Banのモデルです。

 

【Ray-Ban】Aviatorクラシックメタル。一般的に良く見かけるG-15の濃い目レンズに対してフライボーイは薄めのミドルグリーンの#3(シェード3)を愛用。

 

巡視艇基地を飛び立った後、ヘリでの装着率が高いですが、紫外線100%カットが売りのRay-Ban。太陽光を反射させる飛行機乗りにとって安全運行にひ必需品なのでしょう。

 

ティアドロップの愛称で呼ばれるアビエーターですが『ゾンビ』のモデルは耳掛けテンプルが弦のような形状の繩手(ケーブルテンプル)を採用。湾曲しているパーツは安定感抜群

の柔軟性がある素材で耳の裏まで覆う仕組み。乗馬や激しい動きが要求されるシチュエーション向けに作られた古くから存在するもの。

 

フランのヘリコプター卒業検定(笑)とモール屋上で一瞬繩手である事が判明しました。この耳掛け、安定感はあるのですがきちんとフィッティングしていないと痛いです…。繊細な日本人には不評だったようでテンプル(つる)にシリコンチューブを装着して販売されていたようです。

 

一般的な通常テンプルは中古市場でも比較的見つけやすいものの、#3レンズに繩手の組み合わせは球数が少ないのか?入手困難のようです。掛け方にコツがあり頻繁な付け外しは結構面倒です。同じシルエットでブレースバー上に樹脂製の汗止めが取り付けられたアウトドアーズマンというモデルがあります。『コブラ』でスタローンが使っていたダブルミラーのやつです。

 

窓をこじ開けようとするショットはアルジェント版のみにしか存在しません。

 

グラサン単体で繩手の検証が出来たのは、このカットのみ。

 

『ゾンビ』の撮影が開始されたのは1977年の秋。ブレースバー上部の刻印が70年代後期の

書体であることから同時期のものかと思われます。

 

ブレースバー裏面の刻印【B&L 62□12 USA】の刻印。B&Lはボシュロムの略でレイバンはあのコンタクトレンズで知られるボシュロム社が製造していたサングラス。現在はイタリアのルクソティカ社に買収され製造はイタリアや中国とメイド・イン・U.S.A.時代とは作りも品質も全く異なります。62は横幅、12は縦幅を意味します。

 

アイウェアの歴史が長いレイバン。人気があり高価な事もあってか当然まがい物が出回っていたようです。贋作対策のため1975年頃からレンズに砂打ちと呼ばれる透かしのようなエッチング処理が施されるようになりました。僕が所有している物は12時の角度に砂打ちがされた70年代後期。80年代に入ると左レンズ上部に"Ray-Ban"の白文字ロゴが入るようになります。

 

クリングス(鼻当て金具)は無地。80年代製はここにもBL刻印が見られるようになります。

 

ここまでレイバンで確定みたいな事を書いてきましたが、絶対的確証はありません(汗)勿論初めにデザインしたのはレイバンなのですが、他メーカーから酷似したモデルが販売されていたのかもしれません。ただ、全体的なフォルムは同じRay-Banでもサイズ・製造年代によって微妙に異なる事から劇中で使用されたアビエーターは58mm辺りのサイズではないかと推測。小振りですとノーズブリッジ幅が狭かったり、フレームの丸みなど考察する箇所は多くあり、時代背景からしてやはりレイバンっぽいという事で僕の中では『ゾンビ』の実物小道具としてコレクションに加えました。