7月鑑賞映画まとめ | 三つ子の魂百まで…トラウマニア

三つ子の魂百まで…トラウマニア

映画レビュー、コレクション紹介、映画や趣味全般について書いています。

2015年7月に観たビデオの数:14本
観た鑑賞時間:1256分

『燃える昆虫軍団』 
地震が原因で地中から這い出してきた謎のゴキブリ。
発火器官を備えており、髪の毛に潜り込み人間を焼き殺す。
確かに燃える昆虫ではあるけれど自爆してまで
焼き殺す本能が恐ろしい。
不快にさせる電子音の効果はバツグン!
パニック映画の常連ブラッドフォード・ディルマンが
ゴキブリ研究に没頭し地の底へと消えるシュールな
ラストは何とも言えない不気味さで
一生忘れられなくなります。
「WE LIVE 我々は生きている」意思を持つ
ゴキブリ文字の衝撃といったらw
TV放映の吹き替え録画ビデオで鑑賞。
パーミター教授(羽佐間道夫)
鑑賞日:07月07日 監督:ヤノット・シュワルツ

『ターミネーター:新起動/ジェニシス』
遂に帰ってきたT-800シュワちゃん!
68歳になってもターミネーターの武骨さは健在!
タイムトラベルの描き方がBTTFっぽくて
顔がニヤけしてまう場面の連続。
若き日のサラ・コナーを演じたエミリア・クラークが
可愛らしくてシュワちゃんとの絶妙な掛け合い、
そして時折ホロリとさせてくれる所が良かったです。
楽な道を選んできた人類が機械に支配される。
テクノロジーに甘えっぱなしの我々が
今一度考えを改めなければ歪んだ未来が訪れる。
ユーモアを交えながらもテーマの根源は深い
SFアクションの名に恥じない秀作でした。
TOHOシネマズ海老名で鑑賞(公開初日)
鑑賞日:07月10日 監督:アラン・テイラー

『ミッション:8ミニッツ』
爆弾テロ犯を探し出す為、幾度となく
8分間のミッションに挑むスティーブンス。
人生にリセットは通用しないという事を
ラストで描いているのが単なるSFとは異なり
難解でありながらもパズルピースが組み込まれるような
仕掛けで見応えがありました。ギスギスした乗客達に
笑顔が生まれるシーンは多幸感に溢れ
希望に満ちたエンディングになっているのが良いですね。
鑑賞日:07月16日 監督:ダンカン・ジョーンズ

『アルタード・ステーツ 未知への挑戦』
難解な実験でトリップする描写のカット割りが早過ぎて
見ている方もドラッグの幻覚を見ているような錯覚に陥る
強烈なヴィジュアル。ウィリアム・ハートが類人猿になり
野良犬に追われたり、動物園に潜り込んで大暴れする
シーンがめちゃくちゃ見応えあります。
ディック・スミスの神がかり的な特殊メイクと
ジョン・コリリアーノが奏でるノイジーなBGM、
常軌を逸した世界観が凄すぎて疲れます。
TV放送の録画ビデオで鑑賞。
ウィリアム・ハート(野沢那智)、ブレア・ブラウン(田島令子)
鑑賞日:07月19日 監督:ケン・ラッセル

『ナビゲイター』
森で意識を失った少年。いつの間にか8年もの歳月が流れ
両親は老け、弟は成長と完全に浦島太郎状態。
NASAが捕えたUFOと少年に接点が。
レモンケーキ型のUFOが形状を変えるCG技術は
ターミネーター2よりも先を行っていた!
宇宙人と交流を深め、活き活きとUFOを操縦する
少年の姿を見ていると童心に戻ったかような
楽しい気分に浸れますね。
年月が経った未来より本来あるべき時間軸である
過去を選択した少年は正しいけれど、
年老いた両親の心情を考えると少し可愛そうな気も。
フリスビー犬や手の平サイズの
異星人がとっても可愛らしい!
鑑賞日:07月22日 監督:ランダル・クレイザー

『宇宙人王さんとの遭遇』
中国語の通訳ですと高給で雇われたガイア。
蓋を開けてみれば中国語を話すワンさんという宇宙人(プッw)
表情が何処となく東洋人っぽいし皮肉が効いている。
閉鎖的空間で高圧的な尋問を繰り返す秘密警察と
通訳の女性しか出てこないのに飽きさせず引っ張れるのは
イタリア語と中国語が飛び交い、変な宇宙人の
マヌケな存在あっての独特なインパクトかも。
全編キャノンの一眼レフで撮影しているのもスゴイ!
劇場で観た時、ラストの台詞でアゴ外れそうになりましたw
部屋に「バックトゥザフューチャー」のポスターが
貼ってるのも見逃せません。
鑑賞日:07月22日
監督:マネッティ兄弟
        (アントニオ・マネッティ&マルコ・マネッティ)

『呪怨 終わりの始まり』
Jホラーの金字塔もここまで落ちぶれたか。
恐怖演出がハリウッドタッチになり死に様がとにかく滑稽。
電車の天井に弥生役の黒島結菜ちゃんが
大写しになるトコは可愛くて良かったね(笑)
TVの単発ドラマならそこそこいけるけど
映画館で見ようと思うクオリティじゃない。
もう俊雄クンの独壇場で、冷蔵庫やらタンスやら
どこでもドアの如く登場するので笑えてくる。
伽椰子役の女優さんはイカレ演技に
拍車がかかっていて不気味でした。
ラストは何の冗談なんだ?w
鑑賞日:07月22日 監督:落合正幸

『ビッグ・バグズ・パニック』
黒光りする巨大昆虫の襲撃!
危機的状況に置かれたボンクラ青年が「男」になる
成長記録でもあるB級にしてB級にあらずな
傑作パニック映画!
親子の絆に深くスポットを当てていたり、
訳アリなキャラがパーティーを作ってサバイブする所など
ゲーム感覚的な面白さが斬新。
主人公の父に扮するのは「ロボコップ」で悪党一味の
レオンを演じたレイ・ワイズ。
暴走気味で手の付けられない頑固親父っぷりが
スパイスを利かせている。人間と昆虫のハイブリッド、
時にはワンコと笑いを交えながらノンビリ
進行するのもロードムービーっぽくて癒されます。
鑑賞日:07月23日 監督:カイル・ランキン

『ミッシングID』
陰謀の為に育ての親を殺された青年が
出生の謎解きと共に殺し屋に立ち向かう
後戻りできない決死のアクション。
父親直伝のマーシャルアーツを武器に
亡き父の教えを思い出しながら大男と格闘するシーンで
涙が出ました。生みの親より育ての親だよなあ。
幼馴染みのリリー・コリンズは機転を利かせ
負けじと追っ手を欺いたり恋が実る流れも
クドくなく爽やかに纏められている。黒人の友達が
助太刀してくれるのも頼もしいです。
生みの親が風のように去ってい行くラスト。
ベネット先生の「家に来ない?」でボロ泣きですよ。
家庭環境で子供は変わるよね。大傑作!
鑑賞日:07月24日 監督:ジョン・シングルトン

『北海ハイジャック』
特殊部隊の隊長フォークス(ロジャー・ムーア)が
1秒のミスも許さないとストイックに振る舞いながら、
女嫌いの原因は「5人の姉、叔母と暮し、
姉のお下がりを着て育った」とグチを漏らすくだりが
妙に説得力があって頷けました。
対するテロリストのリーダー、アンソニー・パーキンスは
抜け目なく病的な程冷徹かつ捨て台詞が憎たらしい役柄で
「サイコ」のノーマン・ベイツとは異なる凄味を
利かせていたのが印象的。
女性乗組員が機転を利かせなければどうなっていたか。
そんな部分もぽつぽつあり結構スリリングに展開します。
最後は猫じゃなくて女をですね(笑)
鑑賞日:07月24日 監督:アンドリュー・V・マクラグレン

『暗闇にベルが鳴る HDリマスター版』
犯人目線のカメラが腕を映しながら壁をよじ登る
撮影技術に圧倒される。女子寮の電話が鳴り、
気味の悪い声で卑猥な言葉を並べる犯人に
マーゴット・キダーが下衆く応戦する。
40年以上前の作品だけど、恐怖演出以上に
聴覚から伝わる猥雑さ、薄汚さがムンムン漂う所が特徴。
逆探知で交換機をしらみ潰しにチェックする
アナログな場面は妙にスリルがあって楽しい。
ギョロ目のアップ、犯人が謎に包まれたまま
幕を閉じるのも不気味。むちむちしたオリビア・ハッセーの
美貌にただただ見惚れてしまう。
新文芸坐の血みどろホラーナイト2015で鑑賞。
鑑賞日:07月25日 監督:ボブ・クラーク

『バーニング HDリマスター版』
何度見ても悪の根源であるトッドがぶち殺されないのが
腹立たしくて仕方ない。大火傷を負ったバンボロも哀れだが、
事故現場に舞い戻り1ミリも罪のない純朴な若者を
虐殺するのは酷過ぎやしないか?
いや、この理不尽さがあってこそ若く綺麗な肌を痛めつける
醜い容姿の殺人鬼の悲しみが伝わるのかもしれない。
キャンプ場の様子を事細かに記録した
作品としても評価したい。
トム・サヴィーニが創り上げた血と肉魂の美学。
粗削りだけど空高く植木バサミを持ち上げた
シルエットのインパクトは唯一無二の存在。
新文芸坐の血みどろホラーナイト2015で鑑賞。
鑑賞日:07月26日 監督:トニー・メイラム

『アクエリアス -HDリマスター特別版- [Blu-ray]』
舞台稽古中に足首を負傷したヒロイン。
病院から精神異常の殺人鬼をお土産してしまうという
どこか霊に憑かれたかのような設定とスタジオに
閉じ込められ殺人鬼が思い描く「恐怖のステージ」として
演出される殺しの過程が非常に斬新。
監督のミケーレ・ソアヴィは師匠アルジェント譲りの
堅実なフレーミング。黒猫が前を横切ると縁起が悪いなど、
迷信から被害が拡大する得体の知れない所も
幻想的かつ美的センスに溢れていて
単なるスプラッター物とは一線を画す1本。
ムーディーなテーマ曲に酔いしれます。
新文芸座の血みどろホラーナイト2015で鑑賞。
鑑賞日:07月26日 監督:ミケーレ・ソアヴィ

『デモンズ ’95 -HDリマスター版- [Blu-ray]』
墓守りのフランチェスコと相棒のナギ。
埋葬された死者が甦り2度の処理に頭を悩ませる。
ゾンビの姿が滑稽だけど、幽玄かつシュールな世界観、
監督のミケーレ・ソアヴィはホント美的センスに溢れる
才人で言うならばイタリア映画界のティム・バートン!
死者を葬り、生者からは疑われ境界線が見えなくなった
フランチェスコは暴走。太っちょで会話できないけど
心優しいナギの存在が愛おしく感情移入がハンパない!
童話のようなスノードームの世界にどっぷり浸かれる
不思議系ホラー!
新文芸坐の血みどろホラーナイト2015で鑑賞。(BD上映)
鑑賞日:07月26日 監督:ミケーレ・ソアヴィ