5月鑑賞映画まとめ | 三つ子の魂百まで…トラウマニア

三つ子の魂百まで…トラウマニア

映画レビュー、コレクション紹介、映画や趣味全般について書いています。

『怒りの群れ』
避暑地に置き去りにされた犬たちが凶暴化。
群れをなし身勝手な人間たちを恐怖のどん底に陥れる
哀れな犬たちの復讐劇。デブ男は崖から転落死、
ワーゲンビートルの幌を噛み破って
侵入を試みる賢いワンコ。
全て本物の犬だし、牙を剥いて襲い掛かってくる迫力と
いったら犬パニック物の中ではクジョーに並ぶ出来栄え。
傲慢な人間のせいで森に捨てられ彷徨い歩く犬の悲しさ。
一時の愛玩動物としてじゃなく
最後まで家族として受け入れてほしい。
怯えるコリーと主人公の間に芽生える絆、
感動的なラストに救われます。
鑑賞日:05月02日 監督ロバート・クローズ


『ホステル デラックス・コレクターズ・エディション〈
完全版〉(2枚組)』
バックパッカーで旅行中の男がスケベ根性を出したがために
命を落とす自業自得拷問ホラー。一通り欲しいものを
手に入れると高価なものに目が行くけど、大枚はたいて
旅行者を好き放題拷問し殺めるという商売を思いついた
イーライ・ロスには頭が下がる。削いだ皮膚ですっ転び
チェーンソーで脇腹ぐりぐりの刑に遭うドイツ人ざまあ!
目ん玉ひん剥かれた日本人女の壮絶な最期、
列車に乗るまでの緊迫感。トイレでの逆襲は喉元スッキリ!
頭を陥没させ石を投げまくる浮浪児の凶暴さ!
片田舎に足踏み入れると痛い目に
遭うって映画で良くやるでしょw
鑑賞日:05月04日 監督:イーライ・ロス


『エイリアン・コップ』
人間型エイリアンが女を人質に取り追跡劇を展開。
撃たれても轢かれても死なずピッコロのような
自己再生能力がある驚異の宇宙刑事。
どちらが凶悪な逃走犯か?検視官ドリーと共に見ている
側もたらい回しに遭う所が面白い。超絶カーアクションも
派手だけど、宇宙人とのラブロマンスや最後まで
イケメンな人間の姿で幕を閉じるのも斬新でした。
水平線に沈む夕陽をバックに男と女のシルエットが浮かぶ
ロマンティックなエンディングもグッと来ます。
日曜洋画劇場(92年5月10日、TV初放送)の
録画テープで鑑賞。
鑑賞日:05月05日 監督:ケビン・S・テニー


『サイコ3/怨霊の囁き』
アンソニー・パーキンスによる1作目のセルフ・パロディ。
ユニバーサルスタジオに組まれたベイツ邸セットでの
アトラクションのような風合い。殺しのエグさはなかなかの
力作だけど、製氷機に隠された死体に気付かず
血に染まった氷をしゃぶる保安官の鈍感さに笑いました(汗)
水曜ロードショー(92年5月27日放送)の
吹き替え録画ビデオで鑑賞。ノーマン・ベイツ(小川真司)
鑑賞日:05月05日 監督:アンソニー・パーキンス


『エイリアンズ』
洞窟探査に向かった男女が謎の生物に襲撃され、
次々に命を落としてゆく。前半はもっさりしているけど、
肉魂のようなエイリアンに襲われた隊員の首がもげて
ボトリと落下するカットは非常にインパクトの強い
ヴィジュアルだった。地上で発見した石の欠片を
わざわざ洞窟内まで持ってゆく(それを拾ったのが
「アクエリアス」などを監督したミケーレ・ソアヴィw)
地上撮影だと経費が掛かり過ぎるからじゃないのかな…。
誰もいなくなった街中を彷徨うヒロイン。
唐突に終わるラスト。呆気なさの中に得体の知れない
不気味さが漂っています。
鑑賞日:05月06日 監督:サム・クロムウェル


『引き裂かれたカーテン』
ドイツ兵に先導された覆面バスの後方を正規の路線バスが
じりじり近づいてくるスリルが堪りません。
仕方なく乗車させた老婆がモタ付いたり、この辺の見せ方は
今でも古さを感じさせませんね。難しい数式が出てきたり
少し難解ではありますが、農家のおばさんの鬼気迫る演技、
レンジにぶっ込む大胆さは凄いと思いましたw
スクリーンプロセスが至る所で活用されていて、
中でもレストランの背後で食事する観客と
ポール・ニューマンとの距離感が絶妙というか
違和感覚えるギリギリのラインで
今見ると苦笑しちゃいます。。
鑑賞日:05月07日 監督:アルフレッド・ヒッチコック


『フレンジー』
絞殺魔ラスクがバブスを自宅に連れ込みドアが
閉まった直後、静寂の中をカメラがゆっくり後退しはじめ、
通りの喧騒に紛れるまでのロングショットで
彼女の死を予感させる緻密な演出が素晴らしいです。
ネクタイピンを紛失したラスクが遺棄した死体と格闘。
死後硬直の足が顔面を蹴る
ユーモラスな報復カットに思わず爆笑!
トラック荷台の柵を閉め忘れたり、そのままドライブインへ
立ち寄るなど詰めの甘い犯人の行動が逆にリアリティを
生んでいるようなw 警部の妻が凝っている変な料理の
くだりも死体を想起させ後味が悪いけど楽しく観られました。
鑑賞日:05月07日 監督:アルフレッド・ヒッチコック


『ファミリー・プロット』
ポスターで目にする黒服にサングラスの女が殺人でも
犯すのかと長年想像していたらコメディタッチで
笑える所と言えば車のブレーキに細工され
山坂道を爆走する車内で女がふんぞり返る場面くらいしか
見所が無くちょいと退屈でした。ジョン・ウィリアムズの音楽も
気が抜けた感じだし、これがヒッチコックの
遺作と思うとなんだか無念…。
鑑賞日:05月07日 監督:アルフレッド・ヒッチコック


『インビジブル2』
透明人間のクリスチャン・スレーターの扱いが酷過ぎる。
やっと素顔が出てきたと思ったら死体のような容姿だし。
1作目の足元にも及ばない稚拙なストーリーとVFX技術。
軍事利用って便利な言葉ですね。
やはりフード付きパーカーは必需品か~。
とにかく俳優の一人芝居ばかりが出てきます。。
通行人が次々と転んだり、透明人間と言えども
見えていたらストリーキングですよ(爆)
いちゃつく様子をビデオの赤外線機能で
撮影してるカップルは頭どうかしてるww
鑑賞日:05月07日 監督:クラウディオ・ファエ


『ネクロマンティック』
腐臭漂う溺死体と交わる男女。
そこに美しいピアノ曲が流れる。言わずと知れた
ネクロフィリア映画の金字塔。シリアスな面とコミカルさが
融合し、まるでアート作品を見ているかのような錯覚に陥る
画作りは監督の才能と8mmフィルムで撮影された質感に
よるものが大きい。主人公を取り巻く人間たちも何処か
異質な空気を醸し出していて薄気味悪い。
最も衝撃的で記憶に残る割腹射精。
常人には理解できない快楽を具現化した
背徳感に満ちた作品。劇場で流れている映画に
「悪魔のいけにえ」「バーニング」「サンゲリア」の
音声がミックスされているのがファンには堪らない遊び心!
鑑賞日:05月07日 監督:ユルグ・ブットゲライト


『エアポート'77 バミューダからの脱出』
低空飛行するジャンボ機の特撮シーン。
油田採掘基地に接触する辺りまでが
抜群の照明効果も相まって非常にリアリティ溢れる
画になっているのを評価したい。
最先端の技術を結集させて創り上げた飛行機も
水に浸かれば一発でお釈迦。しかし普段空を飛ぶものや
電車・車が水没し、その中でパニック描写が
繰り広げられるのはエンタメとしてはハズレのない題材。
ハイジャック犯よりも高慢ちきなババアがエゴ剥き出しで
我先にと助かろうとする人間の
卑しさが一番醜いのではないか。
航空会社社長の機内挨拶に当時最先端だった
LDが出てくるのが微笑ましい。
鑑賞日:05月08日 監督:ジェリー・ジェームソン


『シークレット・ウインドウ』
シューターがモートと同じ銘柄のタバコを吸っていたので
早い段階から自演オチと推測できたけど、闇の人格が
姿を現してからのキングらしい展開は
やはりさすがの安定感。
シュート・ハー(彼女を殺せ)も「シャイニング」の
レッドラム(人殺し)のようだし、鏡の姿が表裏逆に映るのも
二重人格を表現しているようで興味深かったです。
久しぶりに血色の良いジョニー・デップを見ましたが、
心は普通じゃないようで…。
車のシフトレバーに腕時計が引っ掛かる場面にハラハラ(汗)
何度もカットバックで登場する犬のチコが最高に可愛い!
人肉肥料のモロコシw
鑑賞日:05月09日 監督:デビッド・コープ


『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』
アイドル起用で興行収入を見込んだ下らない
邦画が多い昨今、バブル時代へタイムトラベルし
日本経済の破綻を替えようとするアイデア勝負の
楽しい作品となった馬鹿にできない緻密に
作り込まれた佳作。(劇場でも見たw)
1990年代の懐かしいカルチャー。
子供ながらにリッチな気分を体感した懐かしいバブル期。
広末がギャップに戸惑いながら過去の父、阿部ちゃんと
奮闘するドタバタ加減が絶妙ですね。
BTTFを参考にしながらパクりっぽく感じさせない
抜群の味付け!洗濯器の遠心力で時空の壁を
超えるというのも妙に説得力アリ。若い世代はダメかな?
鑑賞日:05月10日 監督:馬場康夫


『ロスト・アイズ』
徐々に視力を失ってゆく女性に降り掛かる殺人鬼の恐怖。
視力が衰える不安、犯人は誰なのか?
視力を失ってからは登場する人物の顔が写らないよう
描かれており観客側も不安にさせる巧みな演出。
雨に濡れボディラインがくっきり浮かぶヒロインは熟女の
魅力が滲み出ていてセクシーでした。
存在感が薄く盲人にしか気付かれないなどと
身勝手極まりない理由で殺人に及んだ犯人の動機。
単なる構ってちゃんで片付けられない母子の因縁。
優しいフリアの夫イサクが残した愛の印。
心が洗われるようなロマンチックなラストが素敵でした。
鑑賞日:05月10日 監督:ギリェム・モラレス


『ネクロマンティック2』
8mm撮影だった前作に比べ、2は16mmなので
解像度が上り陰湿なムードが薄れており吐き気を
催すほどの衝撃は受けない。死体愛好者でありながら
腐臭に負けて嘔吐したり死体を拭いたりと
本気度が足りない気も。ヒロインのモニカが
超絶美人(腋毛が生えてる!)なのが救い。
皿に乗せた切断チ○コを見て不思議がる鈍感なマークは
幼児体型とガタついた歯並びで死体より嫌悪感が。。
絶頂に達するのも多大な苦労があるんですねw
トリップしそうな甘い音楽。歌詞付きのテーマ曲を歌う
モニカの場面がお気に入り。アザラシ解剖はキツイっすねえ。
鑑賞日:05月10日 監督:ユルグ・ブットゲライト


『大空港』
パニック描写より無賃乗車する老婆の
巧みな話術に惹かれますw 離陸するまでが長いけど、
航空関係者や乗客の会話がしっかりしているので
人間ドラマとしての印象が強いですね。
管制官と通話する場面で
卵型のワイプが登場するのが新鮮。
本物のジャンボ機がカーブを描き滑走路を進む所は
迫力ありますし、爆弾が作動しトイレのドアが
CAを直撃するカットは今見ても遜色ない衝撃があります。
CA役のジャクリーン・ビセットが若く
可憐で惚れ惚れしますなぁ~。
喚く乗客に張り手をお見舞いする神父さんに爆笑!
アップテンポなテーマ曲も耳に残ります。
鑑賞日:05月11日 監督:ジョージ・シートン


『山猫は眠らない4 復活の銃弾』
アフリカの広大な台地を舞台にトーマス・ベケットの息子が
一撃必殺の腕前を見せるシリーズ4作目。
ビリー・ゼインがベケット師匠への恩返しにと
息子の戦いに加勢する所が唯一続編としての関連性を
持たせているだけで他は至ってシンプルな戦場モノ。
女性中尉とのラブシーンを挟むのは戦争映画としては
異色なのではないか。ベケットがコンゴの子供に
お菓子を分けてあげるシーンが良かったかな。
山猫ファンなら観ておいて損は無いと思う。
鑑賞日:05月11日 監督:クラウディオ・ファエ


『死の王』
男がOD自殺。着衣を丁寧にたたみ湯船に浸かりながら
驚くほど冷静に命を絶つ。「死」をテーマに一週間の
出来事をオムニバス形式で描いたブットゲライト監督の
才能が光る1本。一寸先は闇。この作品を見ていると
今現在生きながらえているのが不思議なほど
簡単に死が訪れる。中でもデカい16mmカメラを
特殊装具で固定した女がライヴ会場を襲撃する
スナッフフィルムのようなパートが「タクシードライバー」の
トラビスのようで強烈に記憶に残る。
ビデオ屋に並ぶホラー映画の棚、ネクロマンティックが
置かれているのが嬉しい。とにかく鮮烈!
鑑賞日:05月11日 監督:ユルグ・ブットゲライト


『ネスト』
庭先に先住民の墓があり、娘に異変が起きているのに
ノンビリ構えるケビン・コスナー。
前フリが長くて退屈。終盤で謎の地底人がワラワラ出てきたと
思ったらTHE END。クリーチャーの造形が良かっただけに、
上手く使いこなせていなかったのが残念すぎます。
「パンズラビリンス」のオフェリアことイバナ・バケロが
娘ルイーサを演じており成長した姿を
見られたのは良かった。
ステーキを手掴みで貪る姿がワイルド!
鑑賞日:05月12日 監督:ルイス・ベルデホ


『ドライヴ』
原色を多用したインパクトの強い色使いと光の洪水。
エレベーター内で部分的に陰影をつける独特な照明など
レフン監督の芸術感覚が冴えわたる出色の出来栄え。
冒頭から計算され尽くしたドライビングテクで
強盗犯を輸送するドライバーのニヒルな表情。
感動のあまり体に力が入る迫力のカーアクション。
それでいて甘く切ないロマンティックな面も描く
お洒落さが堪りません。人物を左右どちらかに配した
構図も独創的。80年代エレクトロからの選曲も抜群に
マッチしています。
涙を浮かべながら夜道を何処まで走るのか?
ゴズリングの寡黙な演技が光る傑作。
鑑賞日:05月12日 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン


『弾丸を噛め』
歯痛を和らげるためにヘロインを常用するという
ブッ飛んだ西部時代。男の虫歯治療に焼いたナイフを使い
歯の形に合った弾丸を被せる荒療治には驚きと共に
感動すら覚える発想。題名になっている「弾丸を噛め」は
ここからきているのですね。撃たれた男が外れた弾丸歯を
口に戻し語るシーンがグッと胸に染みます。
悪役が多いジーン・ハックマンが馬を労わる
心優しいガンマンに扮しているのも良いですね。
人間の為に尽くしてくれる馬へ感謝の気持ちを込めた
異色の西部劇。とにかく馬の演技に感動します。
とても見応えがありました!
鑑賞日:05月13日 監督:リチャード・ブルックス


『新アリゲーター 新種襲来』
密造酒を作る行程で使用する化学物質を沼に垂れ流した
影響でワニが巨大化。それだけでなく群れで襲撃し
尾っぽには弾丸並みの速さで飛んでくる
トゲが付いているからタチが悪い。
良くある低予算CGパニックかと思いきや、
噛まれた人間が狼男ならぬ鰐人間に変身。
これにはドギモを抜かれましたw
ここで人型のまま増殖すれば面白かったのですが、
行き付いた果てが「普通のワニになる」という
『怪奇!吸血人間スネーク』と同じ結末でションボリ。。
ヒロインの父親がルチオ・フルチ監督に
似ているのがご愛嬌(汗)
鑑賞日:05月13日 監督:グリフ・ファースト


『シュラム』
罪悪感に苛まれる男の悪夢がパズルピースのように
順不同で描かれる。隣人の娼婦を睡眠薬入りの酒で
昏睡状態にし犯すのかと思ったら、少し脱がせた姿を
ポラロイドで撮影。メスブタと罵るが、罪悪感から
局部を釘で刺す。女性器に歯が生えたクリーチャーは
強姦の欲望がある男たちには恐ろしいヴィジュアル。
布教活動に訪れた男女を殺害。
飛び散った血液を拭くのではなくペンキで
塗りつぶしてしまう狂気の光景。
男が優しい顔立ちだけに想像を絶する悪夢の連続が
余計に際立つ。ダッチワイフの洗浄。
精処理後の虚しさは男なら誰もが共感するはず…。
鑑賞日:05月14日 監督:ユルグ・ブットゲライト


『L.A.大捜査線/狼たちの街』
渋滞するハイウェイを逆送したり、貨物列車と並走する
無鉄砲なカーチェイスは涙が出るくらい迫力あります!
さすがフリードキン監督やる事が狂ってるw
相棒を殺された主人公チャンスが復讐の鬼と化し、
単独捜査を開始。スタンドプレーが災いしてか、
まさかの途中退場には驚かされました。
気弱な新しい相棒がこれを機に真の男へと生まれ変わる
捜査官の成長を描いているのも新鮮。
若き日のジョン・タトゥーロが
顔を出しているのも嬉しいですね。
偽札製造の行程で乾燥機にメダルを入れ
一緒に回す事で使用感を出すのが興味深い。
シンセばりばりのテーマ曲も素晴らしい。
鑑賞日:05月15日 監督:ウィリアム・フリードキン


『800万の死にざま』
捜査で踏み込んだ家の男を簡単に射殺してしまう
ジェフ・ブリッジス。その後悔からアル中になってしまうが、
自業自得としか思えずハードボイルドでありながら
リハビリにしか目が行かなくなる残念な脚本。
駆け出し時代のアンディ・ガルシアが凄みを利かせた役に
挑戦しているのは要注目。スプーンを使わずカップに
入ったかき氷にかぶり付くカットが楽しいかな。。
「クリスティーン」のアレクサンドラ・ポールの出演は
ホラーファンとしては大収穫でした。
コレ、DVD化されていないんですね。
午後のロードショーの吹き替え版で鑑賞。
鑑賞日:05月15日 監督:ハル・アシュビー


『スティーブン・キング スリープウォーカーズ』
獲物を狙う吸精鬼の超絶愉快な風変わりホラー。
猫のような容姿だけど、超能力や透明になれたり
近親相姦など、思い切ったごった煮感覚で
飽きずに楽しめます。射撃の下手な保安官が
とうもろこしの芯で刺され絶命するなどトホホな死に様の
オンパレードw トランザムを乗り回す化け物のカーチェイス、
車種まで変化させられるフリーダムさ。
豪華カメオ出演が素晴らしく、
原作のキング、トビー・フーパー、クライヴ・バーカー、
ジョン・ランディス、ジョー・ダンテが
拝めちゃう祭りな遊び心にも惹かれます。
妖艶なヒロインの絶叫も聴き応え満点!
鑑賞日:05月15日 監督:ミック・ギャリス


『ジョン・ウェイン マックQ』
麻薬密売組織をジョン・ウェインが追いつめる
コンクリート・ウエスタン!「ブリット」を彷彿とさせる
マックの愛車が爆音エンジンを奏でながら突き進む
シーンがカッコいい。時に皮肉を込めた言い回しも渋くて
良質のデカアクションの匂いが漂う。
「バタリアン」でバート社長を演じたクルー・ギャラガーの
出演が嬉しい。路地裏でトラックに挟み撃ちにされ
愛車を潰されたのは勿体ないなぁ~と。。
全編をムーディーなジャズで包む音楽も素晴らしい。
海水を巻き上げ浜辺を爆走する
カーチェイスは涙モノの迫力。
イングラムの威力にストレスが吹き飛びます。
鑑賞日:05月16日 監督:ジョン・スタージェス


『スターリングラード』
祖父直伝の狙撃の腕前で無数に横たわる死体に紛れ
ドイツ兵を百発百中撃ち落とすヴァシリの生き様に感動。
戦場での儚い恋、子供まで翻弄させる争いに
何の希望があるのか。生きるか死ぬか紙一重の日々、
ドイツ軍の非人道的な行為には目を背けたくなるが
彼らも同じ人間。エド・ハリスの渋さが光っています。
レイチェル・ワイズは煙草を美味しそうに吸いますね~。
ドキュメンタリーを見ているかのようなリアル過ぎるセット?
次々と銃弾に倒れる兵士たち。
オープニングからぐいぐい惹きつけるスペクタクル巨編。
ロン・パールマンの散り際が切ない…。
鑑賞日:05月16日 監督:ジャン=ジャック・アノー


『メン・イン・ブラック3』
3作目にしてタイムトラベルを導入したいつもの
笑いあり涙ありのSFコメディ。
ビルから飛び降りる事で時空の壁を超える装置、
一歩間違えれば大参事間違いなしw
若き日のKをジョシュ・ブローリンが演じていて
堅苦しい雰囲気がトミー・リーと瓜二つ(爆)
アンディ・ウォーホルだったエージェントWや
MRI並に巨大なニューラライザー等、相も変わらず
馬鹿楽しいハズレ無しのMIB!
JとKの友情がこんな昔から
繋がっていたなんて感動しますね。
「パイを食おう。解決出来ない問題がある時は、
パイを食えば忘れられる」パイ食べたい!
鑑賞日:05月20日 監督:バリー・ソネンフェルド


『エクソシスト2』
1作目から4年後、トラウマから立ち直れないリーガンに
またしてもパズズの魔の手が忍び寄っている事を
ラモント神父は知る。善と悪どちらが勝つのか?
鏡を多用し人間の裏の面を表現するような見せ方、
自閉症の少女の心をリーガンが救ったり
一見優しく思える面も悪魔が付け狙う隙なのかもしれない。
パズズとメリン神父の戦いがオーバーラップで登場するなど
続編である事には間違いないが評価はあまり高くない。
特撮を駆使した豪快な家の崩壊やイナゴの大群など
オカルトとパニックを融合させた異色の仕上がりで
個人的には気に入っている。
鑑賞日:05月20日 監督:ジョン・ブアマン


『リーサル・ウェポン4』
暴走刑事のコンビネーションプレイか炸裂する
シリーズ完結編。冒頭からエクスタミネーター顔負けな
火炎放射器野郎が登場し警官を翻弄。
無茶な作戦で解決するも、破壊魔リッグス&マータフは
相変わらず無茶苦茶w 中国マフィアが絡んできて
マータフの船は沈むわ自宅は燃やされるはと災難続き。
ハイウェイでの追跡劇を初め、素早いカット割りで
無駄なシーンが一切なくスピード感と皮肉タップリの台詞が
小気味良い完結編に相応しい傑作に仕上がっています。
電光石火の技を繰り出すジェット・リーとの死闘もド迫力!
リッグスに子供が!マータフに孫が!
鑑賞日:05月21日 監督:リチャード・ドナー


『狼よさらば』
強盗に妻を殺され娘を強姦されたカージーが
持ち前の射撃の腕で街のダニを始末する
自警ムービーの代表作。25セント硬貨を靴下に入れ
チンピラを殴り倒した後、震えを抑えるために酒を口にする
描写がリアル。地下鉄内でたかってきたゴロツキに
2発ブチ込み風のように去ってゆくブロンソンの
激シブ親父っぷりは鳥肌もの!妻の敵討ちなら
最初の強盗を血祭りに上げて欲しかったけど、
それがないのでモヤモヤする。
その強盗の1人に若き日のジェフ・ゴールドブラムが
扮しているのも見所。ラスト、指で拳銃の真似をする
ブロンソンのカタルシスが炸裂!
鑑賞日:05月21日 監督:マイケル・ウィナー


『エクソシスト3』
悪魔憑きと猟奇殺人をミックス。1作目のキンダーマン警部が
捜査に当たる。薬で体を麻痺させ
血液を抜き取り瓶に詰める。
痛みを感じさせながら首を斬られる被害者たち。
そのものズバリを見せず語りで引っ張り精神的な恐ろしさを
植え付ける見事な演出。ラスト15分から視覚化された恐怖の
洪水が襲ってくる。血管が破裂しそうなブラッド・ダーリフの
狂った独り芝居は圧巻。カラス神父の再登板は嬉しいけど
何度苦痛を与えれば気が済むのか。
廊下を横切る大バサミを持った女のズーミングは
心臓に悪いです。天使が集まる駅のシーンが幻想的。
鑑賞日:05月21日 監督:ウィリアム・ピーター・ブラッティ


『蜘蛛女』
魔性の女レナ・オリンの色気と不気味な笑いが
強烈な印象を残す。片足のハイヒールを「ブン!」と
空高く蹴り捨てるモナのカットがお気に入りです。
女にだらしなくマフィアと内通してるダメ男な
ゲイリー・オールドマンがモナから蜘蛛の巣のような
罠にはめられ自滅してゆく様をねちっこく描いており、
昔観た時は執拗なモナの反撃にハラワタ煮えくり返るほど
むかついたけど、こりゃ完全にゲイリーの自業自得だよね。
艶めかしく響くトランペットの音色と片腕を切断し、
SMちっくなベルトでキメたモナの身体が脳裏から離れない。
鑑賞日:05月22日 監督:ピーター・メダック


『新トレマーズ -モンゴリアン・デス・ワームの巣窟-』
芋虫というより「スクワーム」のゴカイが巨大化したような
デザインでなかなか気持ち悪くてイイと思う。
牙の生えた口はプレデターっぽいし。
TV映画だから頭が千切れたり、胴体が真っ二つになる
ゴア描写は皆無なのが寂しいね。。
ショーン・パトリック・フラナリーは随分老けこみましたなぁ。
最後に安っぽいCG爆破で解決させるのもZ級映画の醍醐味。
「フューリー」で超能力青年を演じた
アンドリュー・スティーヴンスが製作を担当。
本編に出てきたと思ったらデスワームに
頭齧られて消えちゃいました(笑)
トレマーズとは一切関係ないよw
鑑賞日:05月22日 監督:スティーヴン・R・モンロー


『ニードフル・シングス』
人間の欲望と憎しみを操る謎の老人ゴーント。
古物屋を開いたゴーント。心の底から欲しいものを
手にした者に軽い悪戯をするよう頼み込む。
一つの悪戯が人々の憎しみを増大させ、
思い違いの争いへ発展する心理劇はさすが
キング原作といった面白さ。アベマリアが流れる中、
二人の女が殺し合いを始めたり、「バスター」と呼ぶと
激高する男など伏線の張り巡らし方が絶妙。
ゴーントに扮したマックス・フォン・シドーが時折見せる
汚い歯と長い爪、街人を翻弄する話術など
怪演が光ってます。
ダイハードのマクレーン嫁ことボニー・ベデリアの
色気が堪りません。
鑑賞日:05月22日 監督:フレイザー・C・ヘストン


『ホーンズ 容疑者と告白の角』
凄いですね~、ラドクリフ君の額からある日突然ツノが
生えたのに周囲の連中は涼しい顔して見てる。
なにこの影薄い感じ(爆)ファンが見たいと思うヴィジュアルを
直球で描くアジャ監督らしいアジャ節の中に
スティーブン・キングの息子ジョー・ヒルが親父譲りの
青春っていいよな!的な脚本でへんてこテイストに
仕上げた怖さと笑いの「たらい回し」感覚溢れる
ファンタジーサスペンスでした。
チェリーボム、あの破壊力を遊びで使える
アメリカ人心配になるわww
ヒューマントラストシネマ渋谷で鑑賞。
鑑賞日:05月24日 監督:アレクサンドル・アジャ


『トータル・リコール』
執念深いベッキン姐さんの猛攻だけが一人歩きしてるけど、
演技力ではシャロン・ストーンより上いってます。
雨が振りアジアンテイスト全開の未来世界は
ほとんどブレランの退廃した光景まんまだけど
単調な色使いで飽きる。混沌とし過ぎていて折角の美術が
まるで引き立たず。この辺が劇場で見たのにまるで
記憶に残っていない原因なのかも(笑)
シュワ版のオマージュとして検閲所でババアに
変装してると思わせておいて実はオッサンでしたの
くだりがコリン・ファレルのへの字眉なベソ面も相まって
妙に同情を誘いますなあ…。
鑑賞日:05月26日 監督:レン・ワイズマン


『死霊のはらわた』
舌を裂き、頬をえぐるなど死霊による自虐行為が
怒涛の如く押し寄せる名作はらわたのリメイク版。
薬物依存症の妹を更生させようと兄が奮起するが、
妹は悪霊に憑依され、家族を見捨てた兄は負い目によって
自滅してゆく。それに巻き込まれた
友人たちがいたたまれない。
死霊に憑かれまいと最期の力を振り絞って片腕を切る
ナタリーが切なすぎます。序盤の血のシャワーと
本家本元がしゃしゃり出るのはやり過ぎ。
瞳があるのも思考が読めてしまい迫力不足。
やはり白眼が基本でしょ。
R18なのにシネコンで流した英断は評価したいです。
グルーヴィー!
鑑賞日:05月26日 監督:フェデ・アルバレス


『八甲田山 完全版』
オールスターキャストで描く大自然の驚異。
ロシア軍との戦いに備え雪中行軍隊を編成する兵士たちが
極限状況に置かれ一人また一人と命を落としてゆく。
極寒の八甲田、案内人(加藤嘉さん!)の善意を踏みにじる
愚かな上官。土地の者、年寄りの言う事は素直に聞くもんだ。
寒さ対策で靴下に鷹の爪を包む樋浦勉のシーンが
良かったなあ。行けども行けども景色の変わらぬ
白銀に包まれたら発狂するのも頷けます。
健さんの演技は素晴らしいけど、脇を固める俳優も
凄い存在感ある。死んだ弟を涙ながらに背負って行くと
叫ぶ前田吟さんが素晴らしい。
鑑賞日:05月27日 監督:森谷司郎


『エアポート'80』
コンコルドにミサイルが迫ってきたからさぁ大変!
マッハ1の速度なのにアクロバット飛行で華麗にかわす
凄腕機長のアラン・ドロン。ハムスターの運動器具みたいに
360度回転する乗客。それでいて無事着陸したのに
再度同じ機体に乗り込む学習能力の低い客。
貨物室の扉が開いて機体損傷云々の前にパトローニが
窓開けて信号弾撃ってた時は大丈夫だっただろ!等々、
荒唐無稽かつご都合主義でギュンギュン見せる
マッハな勢いで真剣に考えなければ十分楽しめますね。
廃止されたSSTのデザイン秀逸てすよね。
一度乗ってみたかった!
鑑賞日:05月28日 監督:デヴィッド・ローウェル・リッチ


『エアポート'05』
ポンコツCG映画かと思ったら人物描写がしっかりしていて
グイグイ引き込まれました。
山道を走行中の車が突然ブレーキ操作不能になり
アッサリ崖からおっ放り出される潔さには大爆笑!
ボンクラ学生のバカンスに付き合わされるハメとなった
空軍のマスターズがハイジャック犯を簡単に片付ける。
お偉いさんの娘との皮肉たっぷりな会話もノリが良く、
機転を利かせた機長が反撃に出るなど
爽快な逆転劇が楽しい。長さの足りない滑走路を
拡張させたり、誘導灯を付けたりするマイケル・パレの
手抜き感バリバリな作業が見物。
747で横滑りとかプロより上手い!
鑑賞日:05月29日 監督:ジェイ・アンドリュース


『ジングル・オール・ザ・ウェイ』
子供のクリスマスプレゼントを手に入れるべく
激レアなターボマン人形をめぐって黒人郵便屋と
シュワちゃんが争奪戦を繰り広げるドタバタコメディ。
モールでの暴れっぷりは「コマンドー」を思わせ、
終盤のパレードは「バットマン」風な賑やかさ。
空飛べる装置があるなら実写化した方が良さそうだけど、
人形よりパパが好きと
子供に言われたら泣いちゃうだろうなぁ。
アニマトロニクスのトナカイさんが酒をガブ飲みする
場面が可愛らしい!クリス・コロンバス製作なのに
大人が活躍すると若干違和感を感じます。
ジェームズ・ベルーシのちょい役も好きw
鑑賞日:05月31日 監督:ブライアン・レバント

『エイリアン 日本語吹替完全版 コレクターズ・ブルーレイBOX (初回生産限定) [Blu-ray]』
繰り返し放送され最も馴染み深い野際陽子がリプリーを
吹き替えたフジテレビ版で鑑賞。初回放送版のみ
ノーカットだったので、これまで幾度となく聞いてきた音源に
通常枠でカットされた音源が追加された
喜びは計り知れない。
貴重な初回音源は音が籠るけど、Hi-Fi音声との
移植が見事で名医の手術を思わせる見事な仕上がり具合。
ヒスノイズを完全にオミットしていない所もビデオ時代の
温もりが感じられ、極端な話むかし録ったビデオを手放しても
良いかなと思わせる帝王の名に恥じない極上のクオリティ。
HD画質で見る往年の神吹替え最高です!
鑑賞日:05月31日 監督:リドリー・スコット