夕方になってシフトインしたF田を

事務所に呼んだ。



「あのさ、今日なんだけど、俺の人生の中で

一番大事な用事があるから、店がどんな状態でも

抜けるから、よろしく頼む。」



F田は24歳フリーターだが、一応役者を目指していて、年に数回舞台に出演している。



何度か「入社しろよ!」と声をかけたのだが、夢は「役者になる」事で



「しばらくはその目標を目指させて下さい」



との事だった。



F田

「了解ですーー。なんですか?

なにがあったんですか?」



「実はな、、、、」

カクカクしかじか、、、、、



「なるほどーー、だからこの前意味深に

飲みに行くか!って言ってたんですね!

なんとなく察していましたよw」



「ああ、この前はクソ忙しくて結局行けなかったけど、そんな理由なんだよね。」



「やっぱりそうだったんですね!

わっかりましたっ!

とりあえず店は任せて下さい!」



「19時30分に部長が来て、

ラブホ張っててもらう。

最悪出てくる頃迄はいられるから。

20時過ぎて落ち着いてたら店出るね。」



「了解です!!」



「すまんな、あと、これ書いてw」



「うわーーー、リアル離婚届じゃないですか!

初めて見ましたよ!!」



F田には短時間ながら、今までの事や

今日の事をできるだけ凝縮して話しをした。



彼は頭の回転が早く、空気も読める男なので

すぐに全てを理解した。



「本当はお前を連れて行きたかったんだが、

店の営業もあるし、部長を連れて行く。


でもF田の事だから、間男がどんな反応するか

見てみたかったろw?」



「正直、ボクそういうシチュエーションで

人間がどんなリアクションするか見てみたい

欲求、ハンパなく強いんですよね!!!」



「だと思ったわ。

まぁうまくいけばの話だけどねw

また戻ってくるから、全部話すよ。」



「今日はホントに人生最大の日ですね!!

健闘を祈ります!!」



「おう!!!」




〜続く〜