金曜日。


決戦当日。


朝8時に目が覚めた。


初夏の気持ちが良い朝だった。



「とうとうこの日が来たか。。」



昨日までの色々な出来事が走馬灯の様に

頭を駆け巡る。



今まで、いろんな事があったな。。



ソファに座ってリビングから見える空を眺めていた。



「どうしたの?」



と妻。


内心笑いそうになった。



「テメェの命日ナンダヨ!今日は!!」




今にも声になりそうだった。



妻「大丈夫??」


私「ぁぁ、、」


妻「良い天気だねーー」



今日のトツゲキがうまくいけばこんな

会話するのもこれで最後だ。



でも私はなんのリアクションもしなかった。



「今日ラブホから出てきた時に

トツゲキしてやるからよ!!

まぁせいぜい最後の夜を満喫するがいい!」


心の中で呟いた。



その後妻はいつものルーティンで

シャワーを浴びに行った。


妻は無防備で外ドア全開、

浴室はすりガラスなので

中でなにをやっているか丸見え状態。


いつもより入念にムダ毛処理をしている。



「おおー!気合い入っておりますな!!」



最後のLINEチェックを済ませた。


「今日はここに入れてね!」


「舐めまくります!」


「楽しみ!」


ソンナコトイッテルノモ

キョウデサイゴダヨーーー!!


その後普通の下着で出てきて

そのままの姿で化粧を初めていた。


いつもの出勤時間になったので、

私はテレビを見ているフリをしながら


身支度している妻に全神経を

集中させていた。



なにやらゴソゴソとハサミでタグを切っている。



「ソレガジュンビッテヤツデスカ??」



妻が家を出てからゴミ箱を確認すると



「〇〇ランジェリー〇〇〇〇円」



というタグが出てきた。


ケッ!!!


まぁうまくいけば今日で全てが終わる!!


そう自分に言い聞かせて家を後にした。



金曜日は正直繁忙日だ。



しかもシフトは今日に限って薄い。



午後になって公休の部長が現れた。



「社長!昨日は大変でしたよ!!」



「ああ、ホントご苦労様!」



どうやら女性店長の退職理由は


根っこを辿ると私との事が原因らしい。


「打てば響く」


と勘違いして、知らず知らすのうちに

プレッシャーを与えてしまっていたのだ。



時にはフランクに接してきたつもりだったが、

完全に誤算だった。



「そうか、、、とりあえず、今後は部長に

フォロー頼んでいいか?」



「大丈夫です!

まぁ女性は感情で生きていますから!

しばらくはそっとしておきましょう!」



「申し訳ないが、頼んだ、、、」


「あとこれも頼むわ。」


自分の欄は全て書き終わった


「離婚届」


証人2人のサインが必要なのだ。


「こんなの初めて書きますよww」


「ありがとう」


とりあえず1人目にサインしてもらい、

後はバイト責任者の一番信頼している子から

もらう事にした。



「じゃ今日19時30分にまたきてね。」


「了解です!!」



部長は一度帰宅した模様。


午後になってバイト責任者を事務所に呼んだ。



〜続く〜