[映画レビュー#58] ミッドサマー | ニールのシアター

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お越しいただきありがとうございます!鑑賞した映画・特撮・ドラマ・アニメをシェアしたいと思い、始めました!現在、様々な作品を開拓中!(まあ、たまに偏りはありますがw)

注: 2019年11月12日タイトル、その他諸々に修正を加えています。

 

今回紹介する映画はまだ日本では未公開ですが、おそらく今年か来年にはお目見えすると思います。

 
それで僕からの警告なんですが、この映画、
 
気が滅入っている時、体調が万全ではない時は
 
絶対に見ないでください。
 
2019年に見た映画の中では1番不気味な映画だったかもしれません。
 
 
注意
今回のレビューでは本編中のバイオレンスな内容の詳細に触れるところがございます。苦手な方はここでブラウザバックされることをお勧めします。(ご安心ください、ちゃんとアクセス数は稼げるので!(о´∀`о)....うん、こういうとこだよな汗)
 
 

 

主人公のダニ(フローレンス・ピュー)は家族のことを心配しすぎていて彼氏のクリスチャン(ジャック・レイナー)やその友達から煙たがれていたが、その心配がある日、的中してしまう。もともと自殺願望のあったダニの妹がとうとう自殺してしまったのだ。しかもそれに両親の命も巻き込まれ彼女は精神はボロボロに。そこに彼氏の友人の1人ペレ(ヴィルヘルム・ブロングレン)が地元のスウェーデンの村に遊びに来ないかと提案する。心ままない彼女だったがクリスチャン、ペレ、ジョシュ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)、マーク(ウィル・ポールター)といった仲間とスウェーデンのその村へ向かう。そこでは90年に一回行われる夏至祭(Midsommar)が開かれるタイミングだった。開放的で美しい自然、優しい村人たちに少しずつ心を癒していくダニ。そして一行はペレに連れられ夏至祭の儀式の始まりを目にする。

 

 
ダニ達は、気づいていなかった。
 
 
原題: Midsommar 
米国ではR指定
全米公開: 2019年7月3日
日本公開: 2020年2月29日
上映時間: 147分
製作国: アメリカ合衆国、スウェーデン
 
監督・脚本: アリ・アスター
製作: パトリック・アンデション、ラース・クヌードセン
製作総指揮: フレドリク・ハイニヒ、ペレ・ニルソン、ペン・リマー、フィリップ・ウェストグレン
音楽: ザ・ハクサン・クローク
撮影: パヴェウ・ポゴジェルスキ
編集: ルシアン・ジョンストン
 
出演: フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ウィル・ポールター、ヴァルヘルム・ブロングレン、アーチー・マデクウィ、エローラ・トルキア、他
 
 
 
 
前回のブログで過去作を中心にやっていくと言いました。僕もね、調べればすぐ出てくるような映画をシェアしていきたいと思いまーす!
 
的な雰囲気を醸し出したにもかかわらず、
もう早速知らねえ映画を引っ張ってきたというね。次こそは!次こそはまだ少しわかるような作品持ってくるので汗
 

 

初めてこの映画を知ったのはインスタの広告で出てきたのがきっかけです。最初はなんの映画なのか全くわからないし、有名な役者が出ているわけでもない。(ウィル・ポールターは「ナルニア国物語」の三章でちょっと知ってた。)一種のアート系映画かな、とか思っていたんです。が、今月の3日に公開してから今作はずっと全米映画ランキングのトップ10に入っていました。(今週から外れちゃったけど。)さらにこの映画を先に見た友達からも「これはヤバイ!絶対に見るな!」という口コミを聞いたので

 

 
 
見に行きましたw安定して見に行きました。
 
 
おそらく僕が好きな系統だと思ったので笑(友達は結構エグいのが苦手)それで主演のフローレンス・ピューの迫真演技だったり(ちなみに彼女はマーベル最新作「ブラック・ウィドウ」の出演が決まっている注目株)見所はいっぱいなんだけれど、
 
最初に一言で感想をまとめると
 
ひたすら不気味な映画でした。
 
話のベースは心に傷を負った女性にとってその村はユートピアかと思われていたけれど、実際はとんでもなく恐ろしいディストピアだった、的な話になっています。はい、ホラー映画です。他の人のレビューを読むと「ウィッカーマン」に近いものを感じるという意見もちらほら。僕はまだホラー映画にそこまで触れていなかったこともあり(なお「ウィッカーマン」も未鑑賞)、かなり今作では新鮮な体験をさせてもらいました。こういう怖さは初めてでした。
 

 

不気味だと思った一番の理由について書きますが、今作のメインのロケーションのスウェーデンの村、ここが本当に美しい。現代の騒々しさなんて全く介入してこないような本当に荘厳な景色。映画が終わるまでこの景色は変わりません。

 

 
 
だから不気味なんです。
 
 
何が言いたいかというと、終始村は美しいんですけれど、それに対して映画内で村人たちの夏至祭で行うことがとにかく不可解でおぞましいんです。美しい映像の中でバイオレント、クレイジーな人々の描写を一切のぼかしなく観客に見せる映画となっています。
 
燦々と気持ちよく日差しが差す中、綺麗な緑で、クレイジー、バイオレンス、わけわかんないですよねw
 
 
警告:ここから主に本編で行われた残虐行為について書いて行きます。
 
とはいえ、
 
個人的な感覚の話にはなりますが、事前にどれくらいエグいかを知ることによって少し映画を見る上でのダメージは軽減するとも思うんですよ。だからグロいのが平気でも、少し不安かなって人は文面で事前に知っておいて見るかどうか判断するのもありかな、と思います。核心に触れるようなネタバレはしないのでそれに関してはご安心を。
 
 
 
では行きます。
 
 

 

まずですね、夏至祭のオープニングセレモニーでおそらく最高齢の男女がマンション6階分くらいの高さの崖に登ります。そこに立ってある石碑に自分の血で手形を押した次に、飛び降ります。女性の方はまっすぐ落ちたので顔面はぐちゃぐちゃ。即死です。見ていて不憫だったのは男性の方。彼の場合は足から行ったので、片足が粉砕した状態でかすかに生きながらえている状態です。そこにいた村人はハンマーを持ったかと思ったら、そのおじいさんの頭めがけてハンマーを振り落とします。しかも何回も。そしてそれをめでたいことのように笑顔で眺める村人たち。

 

 

 

もう十分でしょうw こういう表現をクローズアップで見せてくるわけです。ちなみにその時自分は長い上映時間のことも考えてポップコーンを少し多めに買ったんですよ。

 

 
 
半分も食えなかったw
 
 
いくらマッドマックスの世界出身で血に飢えている僕でも流石に頭潰されるのを直視しながら何か食べる気にはなりませんでしたw なんて言えばいいかわからないんですけど、そういうテンションじゃないんですね汗
 
軽くテンポ良く見れるバイオレンスではないというか。
 
 
他の代表的なクレイジーシーンといえばですねぇ、セックスシーンですね。ネタバレにならないようにキャラは伏せますが、とあるキャラがですね、村の少女に洗脳されて誘われるんですが、そのセックスシーンがですね、興味深くはあるんですが、すごくシュールというか不気味というか。村のことを踏まえさえしなければ俺にとってはまさにパラダイスのような絵づr…(殴)いえいえなんでもございません、ゴホっ(吐血)、失礼しました汗 幻想的でじわじわと迫り来る得体のしれない怖さがここにもありました。見ればわかります。
 
 

 

 

 

 
今作の他の方のレビューを読んでいてこの映画を一言でどういう映画か表していたんですが個人的にすごくしっくりくるものがありました。この映画ズバリ、
 
「カルチャーショックフェイント映画」です!
 
 
 
 
 
 
 
(゚∀゚)「.......は?(威圧)」
 
 
 
大丈夫です、ちゃんと説明します汗
 
先ほど説明した老人のシーン、なぜあんなことをするのかというと村人はこう答えるんです。「ここでは病気や老衰で人生を終えるより自らの手で死ぬことの方が意義深い」と到底理解しきれないようなとんでも言い訳をしてくるわけですが、それに対しクリスチャンとその友達は
「あ、そうなんだ。」
 
そうなんだ!?
 
どこか落ち着いているのです。その理由は、彼らは人類学を勉強しているので一般よりは異文化の許容範囲が広いから、みたいです。流石にそれもどうかとは思いますが、ここで受け入れられたとして、「ではこれも大丈夫ですか?」と彼らにレベルを徐々に上げて投げかけてくるのが今作「ミッドソマー」です。ここまで話しただけで観客もこの村が普通にやばいってのはわかることなんですよ。でもあの老人たちを見ても村を立ち去ろうとしない彼らなりの理由、それは
 

 

クリスチャンたち「文化ならしょうがないよね。ていうかこれ論文のいいネタになんじゃね」

 

ダニ「心洗われるここの人達のいうことだから信じてみよう」
 
僕はこの映画で、知識が偏っていたり、心が弱まっている人に、「これは特別な文化なんだ。知らなくて当然だ、良いんだよ」と優しくカルト教団が手招きして吸収しにくるメカニズムが浮かんだんです。表現は過剰ですけど、実際こういうことって身の回りでも起こりうることじゃないですか。本当に気分が落ち込んだ時皆さんどうしますか?気分入れ替えたくなりますよね?新しいこともやりやすいと思うんです。未知のことも受け入れやすくなると思うんです。そういう時は落ち着いた環境などが手伝ってくれますよね。
 
そう、例えば
 
村や、森とか。
 
 
 
 
 
 
 
 
そのように答えが行き着いた瞬間に、
 
 
 
 
 
身の毛もよだつ震えを覚えました。要は一番来ちゃまずい人たちが村にたどり着いた、引き寄せられたっつうことなんです。
 
 
 
この映画の本当に怖いところというのは、散々見せられる残酷描写などでもなければ、カルト教団でもありません、
 
人の心はボロボロになったら、他者が新しいもの(カルチャーもどき)を吹き込むことによって簡単にいじくれてしまうことを証明している点なんです。
 
悪趣味だねぇぇぇw
 

 

それと他のキャラに関しては気は滅入っていないし博識だけれど、それも少し怖いなぁ、と。だって人類学と、彼ら自身が勝手にカテゴライズしたことで納得して村に残ってしまったわけですから。

 

 
 
結局、彼らはどうなってしまったのか...。
 
 
とはいえあくまで僕の解釈なので、これが日本公開される時にも間違いなく色んな意見が交差すると思います。日本の映画ライターの人達の解釈を読むのもとても楽しみです。
 
 

 

 

 

かなりエログロ表現が著しいですが、色んなことを考えられて、ホラー映画としてのじわじわ来る怖さもちゃんと担保されているあたり、問題作ですが、確実に練り込まれた良作カルトホラーでもあると思いました。2時間半近くの上映時間にもかかわらず映像に惹きつけられてあっという間でした。自分は好きでした。エログロ目的だけで見ても満足だと思います。
 
最終評価は84点です。



 
 
最後まで読んで頂きありがとうございます!
 
 
 
 
あとがき
 

 

いやぁ、それにしても気が滅入っているのにつけ込んでくるとか卑怯極まりないですよね汗。とはいえですね、主人公に関しては見てて「バカバカ!引っかかっちゃダメだって!」みたいなこと以外はあまり僕も見てて強く言えなかったというか。っていうのも序盤での訃報でダニが嘆くシーンとかがリアルすぎて...。誰だって胸が張り裂けられますよね、家族が旅立ってしまうのは。

 

 
今作の件は決して簡単ではないとは思うけれど、日常で気が滅入ったり視野が狭くなっている時って僕ならどうするだろうかとちょっと考えたんですよね。
 
全然具体的ではないんですけど、
 
まず顔を上げてみる。
 
むしゃくしゃしてる時はうつむいたり、スマホに目を落としがちなのを一旦やめてみて、とりあえず顔を上げる。たったそれだけで目の前の世界が一気に広がります。色んなものを視界に入れることができたら、さらに空を見る。上にあるのは青空、雲、あるいは星。
 

 

いずれにしても、あまりの広さに自分のちっぽけさを認識するわけです。すると重荷だと思っていたことが少し軽くなって最初は思いつかなかったヒントがふと出てきたりするものです。うつむいていた時には見えなかった意外なところから。きっとすぐに戻れないこともあると思いますが、和らげることはきっとできます。このシンプルな作業、意外と昔の僕はできていなかった。ちょっと意識してみることをオススメします。定期的に訪れるダメな日だって、前より少し余裕を持って乗り切れるはずです。

 

 
まあ、こんな日もあるさ( ´ ▽ ` )」と。
 
 
・・・
 
 
相も変わらず長ったらしいがモチベ上げる方向で胸糞ホラーを語り切ったから良しとしてくれるでしょうか皆さん?
( ´∀`)
 
 
というわけでありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回は「ラストスタンド」のレビューでお会いしましょう!