后前弐時のブランチ -6ページ目

后前弐時のブランチ

少し特異な体験を中心に書いています。
背中がゾクッとするのが苦手な方は片目で
読む様にして下さい(笑)

少し季節がずれてますね…。


本来は花見の時期に書くお話なんですが…。



昔よく友人と花見をしていました。


土曜日の朝から夕方まで騒ぎます。


で、前の晩から場所取りに行くのです。



毎年、ブルーシートを敷いて、誰かがそのシートに一晩中座って。


いや…座ってないな…。飲んでひっくり返って寝てます(笑)


場所取り担当は、本番の花見の時は既に前後不覚で倒れている


のが常でしたね(笑)



色々と毎年考えたんですよね。


友人の会社からパイロン(三角コーン)借りてきてロープで囲んだり


なんかもしましたし(笑)



その年は私の思いつきで、その場所に友人を寝せて、友人の体を


石筆で型を取り、AとかBとか書いて、事件の現場の様に落書きを


(もう時効でしょ時効…(笑))



「こんなんして大丈夫なんか。」


友人はそう言いますが、近くで散々飲んで酔っ払った数人の考え


る事。滅茶苦茶です(笑)



「これで大丈夫やろー。」


なんて言いながら、公園の奥にみんなで歩いて行きました。



その場で泊まり込むつもりだったんで、缶ビール何かを山盛り買


ってましたんで…。



ベンチに座って、数人で酒盛り。


これも花見の楽しみの一つなのですが…(笑)



「ちょっと俺ションベン。」


って一人の友人が茂みの奥に…。



トイレいけよな…。


なんて思ってその友人の方を見ていました。



あれ…。


人魂…火の玉というのでしょうか…。


それが私の視界に入ってきました。



TVの様に、火の玉がフラフラと飛ぶようなモノではありません。


リンが燃えるんですね。


青白い炎がポッと一瞬燃えるんですね。



何度がポッと炎を上げてました。



土葬の時代は良く見えたと父に聞いた事がありますが、多分


動物の死骸かなにかでしょうね。


私も酔ってましたので、何気なく見ていました。



他の友人は誰も気づいていなかったようでした。



その後、持ってきたビールも飲み終わり、帰ろうと言う事になり


ました。


公園内をフラフラと歩いていると、すぐそばのベンチに人影が。


その人は軍服なのです。


え…。


私は完全に酔ってる。そう思ってました。



「おい…。」


一人の友人がそう言います。


「なに…。」


「今の見た。軍服のおっさん。」


見えたんだ…。



しかし、どうやら私とその友人と二人にしか見えなかったようです。



その軍人の目をはっきりと覚えてます。



その日は帰り、翌日の朝からまた公園へ。


本格的な花見のために…。



昨日場所取りしていた場所。


完璧に空いてました。


作戦成功でした。


(後で、公園の管理の人に怒られたそうですが、私は知りませんで


した(笑))



買い出しかなにかで、私と友人と一緒に席を立ち、公園の外へ歩い


て行きました。


ふと、昨日軍服の男を見た場所…。


そのベンチの周囲には少し年配の家族らしき人たちがいました。



そして、そのベンチには数枚の遺影が置いてありました。





その中の一つが…。






昨日、私が見た、軍服の幽霊と同じ顔でした。



あ…。そうだったんだ…。



何気なく納得してその場を去りました。





席に戻り飲んでいると、昨日一緒に軍服の幽霊をみた友人が、


隣に来ました。


「おい。昨日の軍服のおっさんの座ってた場所見たか…。」


「あー見たよ…。どうやらあの家族の…。」


「おー、それ聞いたんよ。毎年同じ場所で花見やってて、花見が


すきやったじいさんの遺影も毎年一緒に持ってくるって言ってた


わー。」


友人はどうやらその家族に話しかけた様でした。




花見の日の幽霊。


季節外れですが、場所取りをする幽霊…。


不思議な話しです…。








TODAY'S BGM 「桜の花の咲く頃に」 渡辺美里

毎日、雨の日が続きますね…。


雨の日は今一つ自由が利かず、あまり好きにはなれません。


昨日から再開しました怪談シリーズ。


本日も引き続き書いてしまおうと思います。



これは私が本当に幼い頃の話で、その分内容も曖昧なのです


が…。



その日も雨でしたね…。


しかし、田舎の子なんて少々の雨だろうが雪だろうが、外に出


てビショビショになりながら遊ぶのです。



私の生まれ育った町は海辺の町で、家の前は海。裏は山という


自然が満載の町でした。



その日も学校から帰り、とりあえず傘を差して家を出たのです。


どうせ傘なんてほったらかして遊ぶのですから、持ってても意味


なんてないのですが…(笑)



その日は少し離れた金毘羅さんへ行こうと言う話で、友人らと雨


の中を歩いて金毘羅さんへ行きました。


少し離れたと言っても子どもの足での事。


大人は朝・昼・夕とお参りに行ける距離ですが…。



その金毘羅さんの外れに、船が何隻か係留してある小さな船台


があり、その船の陰で、雨をよけながら遊んでいたのです。



子どもは遊びの天才とは良く言ったもので、どんなガラクタを使


っても遊びの道具に変えてしまう。


その日なにで遊んだかまでは覚えていませんが、とにかく船の下


や、中に隠れたりして遊んでいました。



その時です。



私の前に、ふと女の子が立っているのが見えたのです。


顔や服装も曖昧にしか覚えていないのですが、その当時に流行っ


ていたような感じではなかったのを覚えています。



そして…。



「私の靴しらん…。」


その子が私にそう言います。


「しらん。どんな靴…。」


そう聞くと、女の子は脚元を気遣いながら歩いて行きました。



変な子やな…。って思いながら、私たちは遊び続けていました。


そして、またしばらくすると、さっきと同じ場所にさっきの女の子が


立っていました。


私はその女の子の傍に行き、



「靴。見つかった…。」


と聞きました。


「その辺にあると思うんだけど…。探してくれない…。」


女の子は船が係留されている場所を指さします。



「どんな靴…。」


と私は女の子に聞いて、その女の子の足元を見ました。



あれ…。



女の子の足はちゃんと靴をはいてたのです。


すると女の子はまた歩いてどこかへ行ってしまいました…。



「おーい。」


私は友人たちに声をかけます。


友人たちはすでに雨でビショビショで集まって来て、口々に


色々と言ってました。



「女の子の靴探してって頼まれたんよ。」


私が友人たちに言うと、


「どの子よ…。」


確かに周囲には女の子どころか誰もいないのです…。


そして気配も感じる事が出来ない。



気が付くとそのスペースは何の音もなく、雨が船や水面、地


面を叩きつける音と、静かな波の音だけが聞こえてました。



「俺、さっき話してたやん。」


私は友人たちにそう言いました。


「しらーん。」



いや…必ず見てるはずなんですが…。



「ワリが一人でここに立っとったは見たバイ。」

(お前がひとりでここに立ってのは見たけど。)


(こんな方言なんですよね。元々は(笑))



一人じゃない…。


確かに女の子と話した…。



「気持ち悪い事言うなよ…。」


友人の一人がそう言いだしました。


するとみんなも同じ様に騒ぎだし、人気のある方へ走って


行きました。


私は、何か気になって、女の子が指さした方を見に行きました。



するとそこには小さな女の子の靴が揃えておいてあり、しかも


その横には牛乳瓶に花が生けてありました。


もうその花は枯れてしまってたのですが…。


その枯れた花を抜いて、その辺りにあった花をちぎり、牛乳瓶


に挿して、その場を去りました。



少し段になった場所に立って、その花のあった場所を見ると、


なにも見えないのですが、なにかお礼を言われている様な気に


なったのを覚えています。




その日ビショビショで帰り、祖母にこっ酷く叱られました。




この話をオヤジにした事があるのですが、幼い頃にオヤジも


同じ場所で、同じ様な経験をしたと言っていました…。




話が古すぎて、何も鮮明に思い出せないまま書いてしまいまし


た。申し訳ありません…。










TODAY'S BGM 「カスバの女」 青江三奈

ご無沙汰しておりました。怪談シリーズです。


昨年より実体験の怪談シリーズを書いて来て、四季折々の話をご紹介


してきましたが、最終シリーズをいよいよ開始します。


もう季節は初夏になってしまいましたが、季節外れの「春の怪談」を少し


ご紹介します。



春という季節はあまり怖い体験をすることもなく…。


と言いたいのですが、結構あるんです…。


心霊体験に季節は関係ないのかもしれませんね。



さて、今日の話はまだ、成人する前の話…。もう20年も前の話になるの


ですね…。あれから20年も過ぎて…そっちの方が私は怖いです(笑)




ある春の日。


まだ桜が咲くか咲かないか、そんな頃の話です。



私はその日、友人と駅前で会い、缶ジュースを飲みながらコンビニの前


で話をしてました。


若い頃ですので、お金もなく、よくコンビニの前とか公園とかで話をして


いた事が多かったです。



コンビニの前で友人と話していると、友人のポケットベルが鳴りました。


当時、タバコの箱より少し小さいくらいのポケベルをみんな腰から下げ


ていました。流行っていましたね。


学生の私たちもみんな持っていました。あちこちでピーピーとポケベル


の呼び出し音がなっていた時代です。


「誰や…。」


なんて言いながら、友人はポケベルの表示を確認して、コンビニの前に


あった公衆電話からその番号に電話を入れてました。



しかし、友人はすぐに戻って来て、首を傾げてます。


「どーしたん。」


「いや、ベル鳴ったから電話したんやけど、でーへんのよ。」


と言います。


その場は間違いベルだろうと言う事になり、忘れてしまってたのです。



その後、別の友人なども合流し、ファミレスに行きました。


ファミレスで長時間話す。これが日常でしたね。


ドリンクバーだけで4~5時間、当たり前の時代でした。


すると今度は、私のポケベルに知らない番号が入りました。


局番が03なのです。


当時、東京方面にそんなに親しい友人もおらず、誰かわからないまま


私もファミレスのレジの近くに置かれた公衆電話から電話を鳴らしてみ


ました。


しかし、電話はコールするのですが、誰も出ないのです。




いたずらかよ…。


なんて思いながら、席に戻りました。


「なんか、こんな番号でポケベル入ったんだけど、鳴らしても出ないん


よね~。」


などと言いながら、友人にその番号を見せました。


「おー、それ、さっき俺に入った番号と一緒やで。」


と友人が言います。



同じ奴のいたずらだと言う事で、その場は収まり家に帰りました。



その翌日だったか、数日後だったか…はっきり覚えていませんが、ある


友人から電話がありました。


一浪して東京の大学に合格し、その春から東京で一人暮らしをすると言


うのです。


「よかったな~。おめでとう。」


「知ってるヤツがおらんのも寂しいけどな~。」


なんて会話をしました。


「そや、電話番号教えとくわな。」


友人はそう言うので、私は番号をメモしました。


「じゃあ、俺、ポケベルの番号おしえとくから。」


私は友人にその日、初めてポケベルの番号を教えたのです。


「やっぱポケベルくらいいるかなー。俺も契約したら教えるわなー。」


その友人とはその後すぐに電話を切りました。



友人の家の電話番号のメモを持って部屋に帰って、当時持っていた


小さなアドレス帳に書き写しました。


その時にふと、その番号が気になりました。


03で始まる局番…。


数日前に私と友人のポケベルに入った番号…。



当時ポケットベルの着信履歴は20件程しか残らず、上から消されて


しまってました。


ただ、私のポケベルに、その番号は残ってました。


その番号とさっき友人から聞いた番号は一致したのです。



「あれ…。」



私は東京へ行った友人に電話してみました。


2コールくらいで友人は電話に出ました。


「どうしたん。」


友人は不思議そうに言います。さっき電話を切ったばかりですから。


「お前、何日か前に、俺と○○のポケベル鳴らしたよな。」


「はぁ・・・。なに言ってんのよ…。」


「さっき聞いた番号から、俺と○○に呼び出し入ったんよな…数日前


に…。」




「俺の部屋、電話繋がったんは今日やで…。」


不思議そうに友人は言います。





「第一お前のポケベルの番号、聞いたんさっきやんか…。」





「あ、そうか…。○○の番号も知らんか。」


「知らんで…。」




色々と考えられたのですが、その友人はその日にその電話番号を


知ったので、友人何人かに電話したと言うのです。


もちろん嘘をついているようにも感じませんでした。




良くわからないまま、その日電話を切りました。




当時、ポケベルに関するオカルト的な話なども流行しており、


この番号がポケベルに表示されると数日後に死ぬとか怪我をするとか…。


そんな話もありましたね…。




私は、気持ち悪く感じたのですが、誰かのいたずらだろうと思い、それを


忘れていました。




一月くらい経ってしまってからでしょうか…。


東京に行った友人から電話がありました。



「あのさ、引っ越ししたから、電話番号も変わってん。」


と、言うのです。



引っ越し…。もう…。


なにか普通ではない感じがしました。





「なにかあったんか…。」


私が友人に聞くと、



「あー。なんかヤバい部屋やって、不動産屋が部屋見つけてくれて


一月で引っ越し。」



友人いわく、友人が引っ越した部屋は事故物件。


自殺のあった部屋だったらしいのです。


特に友人自体はなにも感じなかったそうなのですが、友人の友人が


訪ねてくると部屋のドアの前に女性が立っていたのを見たというらしい


のです。



「俺の部屋の電話さ、ダイヤル式の黒電話でよー。初めから付いてて


んけど、結局ポケベル打てんかったんよな…。」


そう言って友人は笑ってました。



初めから付いていた電話…。もちろん前の住人も使っていたのでしょう。




かなり後で、その友人の両親に聞きました。


その友人が東京へ行って1カ月した頃。




「あの子、げっそり痩せてなー。一月で10キロくらい体重落ちてたんよ。


一人暮らしのストレスでそんなに体重落ちるんかなーって心配しててん


けど、引っ越しした頃から慣れてきたんか、元に戻って良かったわ。」



おばさんは笑ってそう言ってました。




時代は変わり、ポケベルから携帯電話へ…。


結局、その番号を私のポケベルに入れたのが誰なのか、わかりません。




みなさんもそんな経験ありませんか…。










TODAY'S BGM 「はじまりはいつも雨」 ASKA