少し季節がずれてますね…。
本来は花見の時期に書くお話なんですが…。
昔よく友人と花見をしていました。
土曜日の朝から夕方まで騒ぎます。
で、前の晩から場所取りに行くのです。
毎年、ブルーシートを敷いて、誰かがそのシートに一晩中座って。
いや…座ってないな…。飲んでひっくり返って寝てます(笑)
場所取り担当は、本番の花見の時は既に前後不覚で倒れている
のが常でしたね(笑)
色々と毎年考えたんですよね。
友人の会社からパイロン(三角コーン)借りてきてロープで囲んだり
なんかもしましたし(笑)
その年は私の思いつきで、その場所に友人を寝せて、友人の体を
石筆で型を取り、AとかBとか書いて、事件の現場の様に落書きを
(もう時効でしょ時効…(笑))
「こんなんして大丈夫なんか。」
友人はそう言いますが、近くで散々飲んで酔っ払った数人の考え
る事。滅茶苦茶です(笑)
「これで大丈夫やろー。」
なんて言いながら、公園の奥にみんなで歩いて行きました。
その場で泊まり込むつもりだったんで、缶ビール何かを山盛り買
ってましたんで…。
ベンチに座って、数人で酒盛り。
これも花見の楽しみの一つなのですが…(笑)
「ちょっと俺ションベン。」
って一人の友人が茂みの奥に…。
トイレいけよな…。
なんて思ってその友人の方を見ていました。
あれ…。
人魂…火の玉というのでしょうか…。
それが私の視界に入ってきました。
TVの様に、火の玉がフラフラと飛ぶようなモノではありません。
リンが燃えるんですね。
青白い炎がポッと一瞬燃えるんですね。
何度がポッと炎を上げてました。
土葬の時代は良く見えたと父に聞いた事がありますが、多分
動物の死骸かなにかでしょうね。
私も酔ってましたので、何気なく見ていました。
他の友人は誰も気づいていなかったようでした。
その後、持ってきたビールも飲み終わり、帰ろうと言う事になり
ました。
公園内をフラフラと歩いていると、すぐそばのベンチに人影が。
その人は軍服なのです。
え…。
私は完全に酔ってる。そう思ってました。
「おい…。」
一人の友人がそう言います。
「なに…。」
「今の見た。軍服のおっさん。」
見えたんだ…。
しかし、どうやら私とその友人と二人にしか見えなかったようです。
その軍人の目をはっきりと覚えてます。
その日は帰り、翌日の朝からまた公園へ。
本格的な花見のために…。
昨日場所取りしていた場所。
完璧に空いてました。
作戦成功でした。
(後で、公園の管理の人に怒られたそうですが、私は知りませんで
した(笑))
買い出しかなにかで、私と友人と一緒に席を立ち、公園の外へ歩い
て行きました。
ふと、昨日軍服の男を見た場所…。
そのベンチの周囲には少し年配の家族らしき人たちがいました。
そして、そのベンチには数枚の遺影が置いてありました。
その中の一つが…。
昨日、私が見た、軍服の幽霊と同じ顔でした。
あ…。そうだったんだ…。
何気なく納得してその場を去りました。
席に戻り飲んでいると、昨日一緒に軍服の幽霊をみた友人が、
隣に来ました。
「おい。昨日の軍服のおっさんの座ってた場所見たか…。」
「あー見たよ…。どうやらあの家族の…。」
「おー、それ聞いたんよ。毎年同じ場所で花見やってて、花見が
すきやったじいさんの遺影も毎年一緒に持ってくるって言ってた
わー。」
友人はどうやらその家族に話しかけた様でした。
花見の日の幽霊。
季節外れですが、場所取りをする幽霊…。
不思議な話しです…。
TODAY'S BGM 「桜の花の咲く頃に」 渡辺美里