#073 冬の怪談 「旅行会社の友人~後編~」 | 后前弐時のブランチ

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少し特異な体験を中心に書いています。
背中がゾクッとするのが苦手な方は片目で
読む様にして下さい(笑)

観測史上最強の寒波が来ているようですね…。


今日は芯から冷える感じがします。神戸もどうやら明日は雪かもしれま


せんね…。



先日旅行会社の友人の話をしましたが、今回はその続きです。



ある東北の温泉旅館で友人が見た霊。友人が初めて見た霊。しかしその


霊を見た後、友人には奇妙な事が起こります。窓ガラスが突然割れたり、


ガラスのコップが割れたり…。


それは友人の引っ越しで無くなったのですが、今度は友人の腕に腫れモ


ノが出来、その腫れモノの中から木片が出てきたというのです。


その木片…。私も見たのですが、その木片は櫛の歯の様に見えました。


そしてその友人の体からは6個の櫛の破片が出たというのです。



ここまでが前編の話です。



友人から電話があった日。


その日は平日だったのですが、家を出ようとすると雪が積もっていて、家


から出れずにいました。普段車で家を出ていたのですが、その日は車で


出るのも無理で、近くのバス停へ行くとバスを待つ人で溢れ返ってました。



「どうしたの…。」


私はバス停から一旦自宅に帰ってきて雪が解けるのを待っていると、友人


からの電話…。その日の友人も神妙でした…。


「また腫れてきたの。」


「いや…もうそれは無いはずなんやけど…。」


会社のビルの非常階段が喫煙スペースになっているらしく、そこから電話


していたようです。


「また、あの温泉に行く事になってよ…。」


友人が霊を見た温泉旅館…。そこにまた友人は仕事で行く事になった様


です。友人にとっては一大事だったのでしょう…。


「いやや…って言ったんやけどなー。上司が絶対行けって言うのよ。」


嫌なのはわかる。痛い思いをして幾つもの木片を体内から取り出したんで


すからね…。



「いつ行くの…。」


「明日…。」


しかし友人は覚悟を決めていた様です。


「あの木片を持って行って宿の人に聞いてみようと思うねん…。」



なるほど…。それで何かがわかればいいかもしれない。


私はそう思いました。



私はその日は雪で動けそうに無かったので、友人Fに電話しました。


その友人もFとは1~2回会った事がありましたので…。



私はFにこの話をしました。


「同じ様な話あるわ…。山口に旅行に行って帰って来てから、足に腫れモノ


が出来て、病院に行ったら、足から竹の破片が出てきたって。その破片は


その旅行先に飾ってあった人形のかんざしの先やったって…。」


Fはそう言います。「特に外傷もないし、その人形に触ったこともなかったっ


て言うんよ…。」


確かに似ている…。


「とりあえず、今日会ってその木片見せてもらうわ…。電話教えてくれるか。」


Fが友人に会ってくれると言います。


これで安心。私はそう思って、雪が解けた後仕事に出ました。



その日の夜。Fから電話がありました。


「その旅館に多分、歯の欠けた櫛があるはず…。その櫛を近くの神社で供養


してもらった方が良いかも…って言っといたから。」


そう言ってました。




次の日だったと思いますが、旅行会社の友人から電話がありました。


「今、旅館なんやけど…。今仕事終わってな…。旅館の女将と話をしてたんや。


Fってすごいな…。Fが言うように旅館に歯の欠けた櫛があったわ…。」


その旅館には古くから伝わる幾つかのモノがあり、それが何だったかは忘れて


しまいましたが、その一つに櫛があったのです…。


その櫛が数年前から割れたり歪んだりしてしまって、ちょうど6本の歯が折れて


いた様です。


そして、友人の体内から出たその木片はその櫛にぴったりと合ったそうです。



友人はその木片を女将に預けて、供養してもらうようにお願いしたそうです。



そんな話を電話でしてました…。



後から電話で聞いたのですが、その夜も友人の枕元に霊らしきものが立った


と言ってました。しかし以前とは違い優しい顔で友人を覗きこんでいたそうです。




先日偶然に会った友人。今は旅行会社をやめて、工作機械のセールスをして


いると言っていました。


あれから、少し霊が見えるようになってしまって、旅先の色々なところで霊を見る


様になってしまったそうです。



ある時、東南アジアに行った時、枕元に日本兵の霊が立ったそうです。


そして友人にこう言ったと言ってました。


「このままその仕事をしていると、仕事中に死ぬぞ。家族が大事なら今の仕事


はやめた方が良い…」


と…。



戦時中に東南アジアで戦死した曾祖父だったんじゃないかな…そう友人は言って


ました…。



15年前と比べるとかなり太ってしまってましたが、変わらず元気な友人でした。










TODAY'S BGM 「僕のすべて」 つじあやの