父親が他界して20年になる

生前は庭の手入れを熱心にしていた

当時は私の背丈ほどの「藤棚」が

毎年この時期に綺麗な藤の花が咲き誇っていた


父親が他界してからは

完全に放置状態だった


筋肉痛が酷くなってきたので

温泉にでも浸かろうと早めに帰宅すると

実家の裏庭が賑わっているので覗いてみると

母親がご近所さんと一緒に

お茶&菓子で井戸端会議をしていた

私を見つけるなり…

「この子は家のこと何にもしないのよ」

そう皆にぼやき始めた


還暦過ぎの息子に〝この子〟はないが

集まっている方々は80代、90代…

〝この子〟呼ばわりも仕方ない(笑)


20年ぶりに見る我が家の藤は

周りの木々に蔦が絡んで

咲き誇っていた



随分と高い木にまで絡んだものだ




「庭全体に咲き誇ってなかなか見事じゃないか…」そう私が言うと


「???…」

皆んな呆れ顔だ


居た堪れずにその場を後にすると

後ろから


「近頃の若い人は…」

と二軒隣の御隠居の声が聞こえてきた


田舎に暮らしていると還暦くらいは

〝近頃の若い人〟になってしまうようだ