ブロックチェーンSNS概念設計:システム構築の品質評価のポイント8:ユーザビリティ | 続・ティール組織 研究会のブログ

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先までは、"愛記"についての記載で、どのようにブロックチェーンSNSに組み込んで実装していけばよいのか、概念的なところからアプローチ方法を記載していった。大まかな概念としてはひとまず終えた。次は、ブロックチェーンの概念設計といえるところまで、基本設計書に着手できるようなところまで、概念を具体化していきたい。

愛記システムのシステム評価について

システム評価とは、つまりは、このシステムを導入して成功だったか失敗だったかという効果検証という意味だ。概念設計をする上で必ず抑えておくべきポイントということだ。それには各項目があり、それぞれの項目を見ていくことで、その結果が得られる。そのシステム評価項目を1つずつ見ていきたい。

システム構築の品質評価のポイント1:理解可能性(Understandability)

システム構築の品質評価のポイント2:完全性(Completeness)

システム構築の品質評価のポイント3:簡潔性(Conciseness)

システム構築の品質評価のポイント4:移植性(Portability)

システム構築の品質評価のポイント5:一貫性(Consistency)と構造化の度合い

システム構築の品質評価のポイント6:保守性(Maintainability)

システム構築の品質評価のポイント7:試験性(Testability)

システム構築の品質評価のポイント8:ユーザビリティ(Usability)

システム構築の品質評価のポイント9:効率性(Efficiency)

システム構築の品質評価のポイント10:セキュリティ(Security)

システム構築の品質評価のポイント8:ユーザビリティ(Usability)

ユーザーテストとは、開発した製品をユーザーに利用してもらい、その製品の機能などを確認したうえで実際に利用可能かどうか、受け入れてもらえるかどうかを検証するテストのことを指す。一方でユーザビリティテストは、製品の「使いやすさ」を調査するテストとなるため、ユーザーに使用してもらい、使いやすくするための改善点は何かを検証するテストである。それぞれのニュアンスが少し異なる。なお、情報システム業界では、主に受け入れテストで検収を行うために実施するのがユーザーテスト、システムテストでの使いやすさの確認をするのがユーザビリティテストとして区別される。

 

ユーザビリティとは、国際規格のISO 9241-11では、「特定の利用状況において、特定の利用者によって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、利用者の満足度の度合い」と定義されている。ユーザビリティを高めるためには、利用者が操作しやすいように、情報やメッセージの提示の仕方やタイミング、言い回し、操作要素や選択肢の提示の仕方、操作の理解のしやすさや結果の想像しやすさ、操作のしやすさや誤りにくさ、誤操作に対する案内や回復過程の丁寧さ、利用者の操作に応じた表示や状況の変化(インタラクション)などを考慮する必要がある。

 

デザインや詳細な機能要件に関しては、専門のUI/UXデザイナーや開発者と協力して具体的なユーザーフローを検討することが重要であろう。他に注意点としては下記のようなことだ。

  1. 愛貨管理:

    • ユーザーが簡単に自分の愛貨を管理できるように、直感的でシンプルな愛貨トークン画面を提供したい(愛貨も10種類あるため)。
    • 統合されたウォレット機能: ユーザーが愛貨を簡単に管理できるように、統合されたウォレット機能を提供する。これにより、ユーザーは同じプラットフォーム内で愛貨を表示、送受信、管理できる。

      • 簡易な残高表示: ウォレット画面には、ユーザーが保有している愛貨の簡易な残高が表示される。これにより、ユーザーは一目で自分の資産状況を確認できる。

      • 愛貨のリスト表示: ユーザーが保有している愛貨の一覧が表示される。これにより、ユーザーは異なる種類の愛貨間を簡単に切り替えることができる。

      • 送金/受信機能: 愛貨の送信や受信が直感的に行えるような機能を提供する。ユーザーは相手のウォレットアドレスを入力し、送信ボタンをクリックすることで簡単に愛貨を送受信できる。

      • 愛貨の詳細表示: 各愛貨に関する詳細情報が表示される。これには、愛貨の種類、残高、最新の取引履歴などが含まれる。

      • カスタム表示オプション: ユーザーは表示される愛貨をカスタマイズできるようにする。おそらく、ユーザーが特に興味のある種類の愛貨を画面上で優先的に表示できるようにすると良いだろう。

      • 取引履歴: ユーザーが行った取引の履歴が表示される。これにより、過去の取引や愛貨の移動を追跡しやすくなる。

      • セキュリティ機能: ウォレットにはセキュリティ機能が組み込まれているべきである。例えば、2要素認証や生体認証などのセキュリティ機能を提供して、ユーザーの資産を保護する。

      • 通知機能: 愛貨の受信や重要な愛貨に関する通知機能を追加することで、ユーザーは重要なイベントにすばやく気付くことができる。

    • 愛貨の一元管理: ユーザーが保有するすべての愛貨を一元的に管理できるダッシュボードを提供する。これにより、特定の愛貨にアクセスするのが簡単になる。

    • カスタマイズ可能な表示: ユーザーが自分の愛貨管理画面をカスタマイズできるようにする。10種類の愛貨がある場合、ユーザーはよく利用する愛貨や重要な情報に焦点を当てたり、非表示にできるようにしたりすることが望ましいだろう。

    • 簡単な愛貨転送機能: 他のユーザーへの愛貨の転送が簡単にできる機能を提供する。友達や家族との愛貨のやりとりが直感的に行えるようにする。

      • ユーザー検索機能:

        愛貨を転送する相手を見つけるために、ユーザー検索機能を提供する。ユーザーは相手のユーザー名、アドレス、または連絡先情報を利用して友達や家族を簡単に検索できる。
      • 友達リストの統合:

        既存の友達リストや連絡先から愛貨を転送する相手を選ぶために、友達リストの統合機能を提供する。これにより、ユーザーはすでに知っている相手に対して簡単に愛貨を送ることができる。
      • QRコードスキャン機能:

        愛貨を受け取る相手のアドレスやユーザーIDをQRコードでスキャンして簡単に選択できる機能を提供する。これにより、手動でアドレスを入力する手間を省くことができる。
      • 転送フォームのシンプル化:

        愛貨の転送フォームをシンプルかつ直感的に設計する。相手の情報を入力し、転送する愛貨の量を指定するだけで簡単に愛貨を送ることができるようにする。
      • 転送履歴の表示:

        ユーザーが過去に行った愛貨の転送履歴を表示し、再度同じ相手に対して簡単に転送できるようにする。履歴から相手を選ぶことで手間を省くことができる。
      • 通知機能:

        愛貨を受け取る相手に通知を送信し、相手が愛貨を確認できるようにする。これにより、愛貨の受け取りがスムーズかつ透明に行われます。
    • リアルタイムな価値情報: 愛貨の価値や取引履歴などの情報をリアルタイムで提供する。ユーザーは常に最新の情報を確認でき、愛貨の動向を把握しやすくなる。

      • 価値チャートの統合:

        愛貨の価値変動をリアルタイムで表示する価値チャートを統合する。チャートはユーザーが直感的に価値の変動を確認できるようにし、過去の取引データも容易に閲覧できるようにする。
      • 通知機能:

        愛貨価値がユーザーが設定した閾値を超えた場合に通知を送信する。これにより、ユーザーは価格の急激な変動に迅速に対応できる。
      • 取引履歴のリアルタイム表示:

        ユーザーの取引履歴をリアルタイムで表示する。愛貨の送金や受け取りが行われるたびに、取引履歴が更新され、ユーザーは常に最新の情報を確認できる。
      • 相場情報のウィジェット:

        価格や取引量などの相場情報を画面上のウィジェットとして表示する。ウィジェットはリアルタイムで更新され、ユーザーは他の画面に移動せずに相場情報を把握できる。
      • 重要なイベントのアラート:

        愛貨に関連する重要なイベント(例: 新しいリリース、パートナーシップの発表)に関するアラートを提供する。これにより、ユーザーは価値に影響を与える可能性がある出来事に早く気付くことができる。
      • 愛貨のリアルタイム詳細情報:

        愛貨の詳細情報(供給量、時価総額など)をリアルタイムで提供する。これにより、ユーザーはトークンの基本的な情報をすばやく確認できる。
    • 通知機能: 重要な愛貨の取引や変動に関する通知機能を組み込むことで、ユーザーはリアルタイムで重要なイベントに気付ける。

    • ユーザー教育: 愛貨管理画面が初めてのユーザーにも理解しやすいように、ユーザー教育のためのガイドやツールを提供する。操作の手順や基本的な用語の説明などを含める。
       

  2. セキュリティの確保:

    • 取引に関する画面では、セキュリティに特に注意が必要である。二段階認証(2FA)やユーザーピンコードの設定など、追加のセキュリティ手段を提供したい。
       
  3. トランザクションの透明性:

    • 愛貨の送受信履歴やトランザクション詳細をユーザーにわかりやすく表示することが重要である。愛貨の流れや受信者などが明確に分かるようにデザインしたい。あとは、バリデーターも表示できたら尚良い。
    • トランザクション履歴ページ:

      • 愛貨の流れの視覚化: 愛貨の送受信履歴を時系列で表示し、愛貨の流れをグラフやチャートで視覚的に表現する。これにより、ユーザーは愛貨の移動履歴を理解しやすくなる。

      • 送信者と受信者の情報: 各トランザクションには、送信者と受信者の情報が明示的に表示される。ウォレットアドレスやユーザー名など、識別可能な情報を提供して、愛貨の流れを特定できるようにする。

      • トランザクション詳細: 各トランザクションに関する詳細情報(トランザクションID、日時、金額など)を表示する。トランザクションが発生したコンテキストや理由も記載し、ユーザーがトランザクションの目的を理解しやすくする。

    • トランザクション詳細ページ:

      • 愛貨の詳細情報: 愛貨の送信や受信時には、愛貨の詳細情報(愛貨の種類、量、残高など)を表示する。これにより、愛貨の種類や量が明確になる。

      • バリデーター情報: トランザクションに関与するバリデーターの情報を表示します。バリデーターのウォレットアドレスやパブリック鍵、役割などを表示し、トランザクションの信頼性を高める。

      • トランザクションステータス: トランザクションの実行状態や確認状況をわかりやすく表示する。成功したトランザクションやエラーが発生した場合には、ユーザーに適切なメッセージを提供する。

    • 検索機能とフィルタリング:

      • 検索機能: ユーザーが特定のトランザクションを素早く検索できる機能を提供する。トランザクションIDや関連する情報で検索が行えるようにする。

      • フィルタリングオプション: トランザクションを日付、金額、愛貨の種類などでフィルタリングできるオプションを提供する。これにより、ユーザーは特定の条件に合致するトランザクションを見つけやすくなる。
         

  4. 手数料の表示:

    • ブロックチェーンネットワーク上での愛貨送受信には手数料(愛貨にて)が発生する。手数料がどれくらいか、または愛貨の送受信に対する手数料の割合を明示的に表示し、ユーザーにわかりやすく伝えたい。
    • トランザクションフォーム内での手数料表示:

      • 愛貨の送受信フォーム内に、手数料の欄を追加する。ユーザーが愛貨の送受信を行う際、予め手数料がどれくらいかを確認できるようになる。
    • 手数料の合算表示:

      • 愛貨の送受信に関連する手数料を合算して、トランザクションの合計金額として表示する。これにより、ユーザーは手数料を含んだ総額を一目で確認できる。
    • 手数料の割合表示:

      • トランザクションの詳細ページにおいて、手数料が愛貨の量に占める割合を明示的に表示する。例えば、手数料が愛貨量の5%である場合、それを分かりやすく表示する。
    • 手数料の変動通知:

      • 手数料が変動する可能性がある場合、ユーザーに対して変更通知を行う。愛貨を送受信しようとする際に手数料が変更された場合、その旨をユーザーに通知して意識させる。
    • 手数料明細の提供:

      • ユーザーが手数料に関する詳細情報を確認できるように、手数料の明細ページを提供する。手数料の計算方法や発生理由などを分かりやすく説明し、愛貨の送受信に伴う手数料を透明にする。
    • 通貨換算の提供:

      • 手数料を愛貨だけでなく、通常の通貨に換算して表示するオプションを提供する。これにより、ユーザーは手数料を自分の通常の通貨単位で理解しやすくなる。
    • これらの要素を取り入れることで、ユーザーは手数料に関する情報を理解しやすくなり、愛貨の送受信に際して迅速で正確な判断ができるようになる。
       

  5. 愛貨の受け取り先の確認:

    • 送信画面では、愛貨の受け取り先アドレスを入力する際に誤りがないかを確認する手段を提供したい。これによって、ユーザーが誤って愛貨を誤ったアドレスに送ることを防ぐ。ただ、手入力は少なく、多くの場合はNFT化して送受信するので、誤りは少ないと考える。
    • QRコードスキャン機能:

      • 受け取り先アドレスを手入力する代わりに、QRコードスキャン機能を提供する。ユーザーは相手のアドレスをQRコードでスキャンして受け取り先アドレスを入力できる。これにより、手入力ミスを回避できる。
    • アドレスフォーマットの確認:

      • ユーザーがアドレスを手入力する場合、アドレスのフォーマットが正しいかどうかを即座に確認する機能を提供する。誤ったフォーマットで入力された場合には、ユーザーにエラーメッセージを表示し、正しい形式でアドレスを入力するよう促す。
    • 最近の送信先リスト:

      • 過去に送信した相手のアドレスを履歴として保存し、ユーザーが再度送信する際には選択肢として表示する。これにより、ユーザーは過去の正しいアドレスを手入力する手間を省くことができる。
    • 受け取り先アドレスのプレビュー:

      • ユーザーがアドレスを入力すると、入力したアドレスのプレビューを表示する。これにより、ユーザーは確認のためにアドレスを視覚的に確認できる。
    • NFT化による確認:

      • 愛貨をNFT化して送受信する場合、NFTには受け取り先アドレスが紐づいているはずである。送信前にNFTを確認し、正しいアドレスとリンクされているかを確認する。これにより、アドレスミスを防ぐことができる。
    • アドレスブックの管理:

      • ユーザーがよく使用するアドレスをアドレスブックとして管理できる機能を提供する。アドレスブックからアドレスを選択することで、ユーザーは手入力のリスクを最小限に抑えることができる。
    • これらの機能を組み合わせることで、ユーザーが愛貨の受け取り先アドレスを確認する際のミスを最小限にし、安全かつ効率的な愛貨の送受信が可能となる。
       

  6. リアルタイムな更新:

    • 愛貨の送受信が行われると、ユーザーに対してリアルタイムで更新される情報を提供することで、トランザクションが成功したことを確認できる。
       
  7. ユーザーフィードバック:

    • 愛貨の送信や受け取りの成功・失敗に関する明確なフィードバックを提供したい。エラーメッセージや成功メッセージが適切であることを確認する。
    • 成功メッセージ:

      • 愛貨の送信や受け取りが成功した場合、ユーザーに対して分かりやすい成功メッセージを表示する。メッセージは肯定的で明確であり、トランザクションが成功したことを確認できるようにする。
    • エラーメッセージの詳細:

      • 愛貨の送信や受け取りが失敗した場合、エラーメッセージを提供する。エラーメッセージは具体的で分かりやすく、ユーザーが問題を理解し対処できるようにする。例えば、アカウントが存在しない、残高不足、ネットワークの問題などを含めたエラーを詳細に示す。
    • トランザクションIDの表示:

      • 愛貨の送信や受け取りが成功した場合、トランザクションIDを表示する。これにより、ユーザーはブロックチェーン上でトランザクションのステータスや詳細を確認できる。
    • 進捗バーの利用:

      • 愛貨の送信や受け取りが処理中であることを示す進捗バーを表示する。これにより、ユーザーはトランザクションの進行状況をリアルタイムで確認できる。
    • 通知機能:

      • 愛貨の送信や受け取りが成功または失敗した場合に、ユーザーに通知を送信する。モバイルアプリやウェブアプリを通じて即座に通知を受け取れるようにする。
    • トランザクション履歴へのリンク:

      • ユーザーが成功または失敗したトランザクションに簡単にアクセスできるように、トランザクション履歴へのリンクを提供する。これにより、ユーザーは過去のトランザクションに関する詳細を確認できる。
         
  8. ユーザーサポート:

    • 問題が発生した場合に備え、ユーザーサポートへのアクセスを提供したい。ヘルプセンターへのリンクや問題解決のためのガイドを提供することが役立つ。
       

これらのポイントを考慮することで、ユーザーが安心して愛貨の送受信を行えるような画面デザインが可能となる。

 

 

いかがであろうか、今回はシステム評価のユーザビリティについて記載した。なかなか設計することが多く、労力を要する。