”ゆらぎ”チームを発足させて生命体を活かす | 続・ティール組織 研究会のブログ

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ティール組織が話題になっているが、具現化するにはどうしたらよいか?
その研究を続けるにあたり、さらに次の形態である、続・ティール組織なるものまで視野に入れ、具体的な施策・行動内容を研究・支援する会。

先に、リコー三愛グループにて、

ティール組織への移行のプロセス

を順番に記載してきている。

このようなステップを踏んでいけ

ば、組織が生命体となり、わざわ

ざ、ピラミッド型の指揮命令にして、

1から10まで監視し指揮し続けな

くとも、自由に意思表示してもらい、

自由に仕事をしてもらったとしても、

組織が機能するというようになる

のである。

 

その最後のステップは、”ゆらぎ”

である。やはり、情報量が圧倒的

に多いのが”ゆらぎ”であって、

ここが行われていないのであれ

ば、中身のないロボットのように

ぎこちなく動く生命体に過ぎなく

なってしまう。

”ゆらぎ”こそが”動き”であって、

見事に躍動する根源なのだ。

その”ゆらぎ”とは、内分泌系の

仕組みに似ているのだが、臓器

ネットワークという小さな範囲では

なく、もっと外部の顧客や関連会社

をも巻き込んだ細胞1つ1つの活動

そのものなのである。それはブロッ

クチェーンのような仕組みで繋がっ

ているというイメージになる。

 

 

ティール組織がさらに進んだ構造

 

このようなウェブ構造のそれぞれが、

ブロックチェーンでつながっている

というような組織になる。しかも、

会社の人間だけでなく、外部の人

も含まれたブロックチェーンなので

ある。つまり、自宅にてテレワークし

ている人々がウェブ構造でつながり、

取引先や関係会社の人々もつなが

り、世界中の関連会社がつながり、

しかも、機密が守られた状態にて、

繋がっているという事だ。

イメージは、FacebookのようなSNS

にて個人がそれぞれ繋がっており、

さらにブロックチェーンでも繋がって

おり、投稿や質のよい意見を出し合

い、チームを大きく成長させていく。

そのような行動に対し、ゆらぎ評価

が成されて、トークンのような評価が

与えられるという仕組みだ。

その中でも”ゆらぎ”を発足させた

人が、”SNSグループ”を作成して

仲間を募り、その”SNSグループ”

を拡大させていくための運営をしっ

かり行っていくというようなイメージ

が近いであろう。

 

さて、問題はここからである。

”ゆらぎ”を消滅させないためにも、

しっかりとしたチームを構築していく

必要がある。そのためにも、明確な

方向性、方針を打ち出していく必要

がある。つまり、立ち位置を明確に

する必要があるという事だ。

どういう事かというと、メーカーで

の事例を先に図にした。

メーカーであれば、どの部署に

紐づいて”ゆらぎ”を起こしていく

のかを明確にしていけば良かった。

営業関連の”ゆらぎ”なのか、

製造技術関連の”ゆらぎ”なのか、

方向性、方針を打ち出していけば

それで良かった。

 

”ゆらぎ”はどういう立ち位置に

なるのであろうか?そこを考えて

いかねばならない。以下こちら参照

 

 

”ゆらぎ”の方向性、方針を決める

1.次元をきめる

まずは次元を決めていかねばなら

ない。2次元の部署内なのか、3次

元の会社内なのか、4次元の業界

なのか、という次元レベルである。

 

先の例は、金沢という地域の飲食

業に関わる話であるため、4次元の

業界・地域の話となった。

 

飲食業界のすべてのお店がテイク

アウトに対応できるわけではない。

また、テイクアウト出来ても鮮度

が落ちるために、味が落ちてリピ

ーターになりにくい。

リピートしてくれないと、単発で

は、あまり意味がない。さらに、

テイクアウト用の器や包装材も

ないため、新たな出費になる。

それでも生き残りのために、新た

なテイクアウト用メニューを考え、

お店を閉めない努力をするのだ。

もしくは、テイクアウト以外の方法

を考えるのだ。

 

 

2.役割をきめる

先の例のお店は洋食であった。

洋食は、業界では顔の役割であるため、

先導したり、皆の広報的な役割であっ

たり、政策を取り纏めたり、感情を表現

したり、交友関係を司ったりする。

なお、顔の役割は下記のとおり。

〇目・耳・鼻などの重要な感覚器を司る。

〇感覚器により状況・情報の把握をする。

〇感情を表現する。

〇体調の良し悪しを現わす。

○コミュニケーションを司る。

○交友関係を司る。

○その人の象徴となる。

〇第6チャクラを開く

これらの役割に従って、仲間で話をした

内容をまとめたり、広報的に発信したり、

利害を調整したりしていくのであった。

 

 

3.”ゆらぎ”を増幅させる

そして、”ゆらぎ”を拡大させていく

ためにも、仲間を募っていくであろう。

運営側の仲間である。その際に、今ま

で記載してきたように、生命体として

”ゆらぎ”チームを躍動させていかねば

ならないので、各部位の役割を担って

もらえるように、業務内容を明確化し

ておく必要がある。

上図のような部位の役割を用意し、

それぞれの役割にマッチする仲間を

募っていくのである。

なお、10名、12名まで増えてきて

初めてチームとなる。それまでは、

手探りで、”ゆらぎ”を消滅させない

ための活動が工夫しながらなされて

いくという具合だ。

 

仲間は上図のような役割を担って

貰える仲間であるべきで、結局は、

それぞれの部位のジャンルの方々

に仲間になってもらうのが良いので

はないかと記載した。

・脳:和食→ 金沢の和食界の重鎮

・顔:洋食→ 自分、つまり発足人

・口:中華→ 中華の重鎮

・脊髄:カフェ→ カフェチェーン社長

・心臓:レストラン→ ホテル社長など

・右手:スイーツ→ 有名スイーツ店

・左手:パン屋→ 有名パン屋

・腎臓:ラーメン→ チェーン店経営

・膵臓:創作料理→ 有名シェフ等

・腸:カレー等→ 有名チェーン店

・右足:パブ等→ 優良ホステス等

・左足:居酒屋→ 水産業経営者等

 

これらの方々が仮に上手く仲間に

なってくれて、ZOOM会議などにて、

頻繁に打ち合わせできるような状況

になれば、チームとして躍動しだす

のであろう。

”どうすればお客が増えるのか”

”そもそもお客様とは誰なのか”

”いつ、どこで、なにを、どうやって”

などを議論していくのである。

その議論の結果から、各部位の代表

が、自分なりのジャンルにてお客を

呼び込む方法を考案し、”ゆらぎ”と

して、Facebookグループ内に投稿して

いくのであろう。その投稿をみて、また

他の部位の代表も、負けじと”ゆらぎ”

を起こしていくのであろう。

こうして、12部位の代表がそれぞれ

のジャンルにて、補完し合いながら、

金沢という地域の火を消さないために、

躍起になって活動していくのである。

 

 

4.仮想通貨を発行する

まだ、仮想通貨なるものを仕組み化で

きていなくても良い。単なるポイントで

あっても、同様の効果はある。

よって、お客様の中で、愛ある行動を

されたお客様にポイントを付与し、その

ポイントを他のお店でも使えるという

仕組みにし、ポイントを使うと、あるサー

ビスが受けられる等のルールを創る。

このようにして、ポイント制度を運用し

ていけば、仮想通貨と同様の効果は

あるのだ。このFacebookグループ内の

お店であれば使用できるポイントとなる

のである。

 

あとは、このポイント運用のルール決め

を12人の代表で打ち合わせをし、お客

様が喜ぶサービスをしていけば、口コミ

にて広がっていくのかもしれない。

そして、ポイントが溜まれば、さらなる

サービスと交換できるなどのグレード

も用意しておくと良い。なお、先にも

記載したが、現金と交換するというの

は決してやってはいけない。

それをしてしまうと、結局ポイントなのに

現金と変わらないルールとなってしまい、

一気に不自由な資本主義のルールを

強いられることになるのだから。切に

注意せねばならない!

 

 

5.チームにバリデーターが帯同する

そして、会社内部からもバリデーター

が”ゆらぎ”の測定にやってくる。

”ゆらぎ”の発起人である、洋食を経営

する会社から、バリデーター組織が

様々な指標を測定しにくる。また、アド

バイスなどもしてくれる。バリデーター

組織とは官僚組織のようなものであり、

日々、官僚のように政策を研究したり、

実務を集計したり、他者へアドバイス

をしたり、監査に入ったり、様々な仕事

をするのである!そのバリデーター組

織が生命体の12の役割に合わせて、

12の専門チームを作って、”ゆらぎ”に

帯同していくという具合だ。

 

例えば、”ゆらぎ”発足人は、洋食の

知識しかないであろうから、他の部位

の役割について、意見が出しにくい。

そこで、バリデーターがアドバイスし

てあげるのだ。

右足の役割はパブ・ラウンジであるが、

”ゆらぎ”チームとして成立させるため

には、パブ・ラウンジの代表に右足の

役割を演じてもらわねばならない。

・動いて情報を取ってきてもらう

・市民団体と交渉してもらう

・利益がでる仕組みを考案する

・違う方向に行かないよう調整する

・チーム全体のバランスをとる

等の役割だ。どうすれば良いのか?

そこで、右足の担当のバリデーター

に来てもらいアドバイスをもらうのだ。

右足は外務省のような仕事をしてい

るのだが、人との交渉の仕方、訪問

先のリスト化、人脈などのノウハウを

右足のバリデーターは持っているの

である。それを利用すれば良い。

そして、チームの右足の役割である

パブ・ラウンジの代表に伝えていく

のである。これがチームワークという

ものだ。

 

他の例も見てみよう。腸の役割は

カレー店であるが、”ゆらぎ”チーム

として成立させるためにはカレー店

の代表に腸の役割を演じてもらわ

ねばならない。

・チームに落ち着き・冷静さを与える

・チームに元気・活力を与える

・チームの緩急を統率する

・チームに規律やマナーを与える

・チームに独自性をもたらす

・チームに必要なものを選別する

・チームの難解な事象を咀嚼する

等の役割だ。どうすれば良いのか?

そこで、腸の担当のバリデーター

に来てもらいアドバイスをもらうのだ。

腸は厚生労働省のような仕事をして

いるのだが、人事評価制度、規則化、

労働災害、薬の知識、等のノウハウを

腸のバリデーターは持っているのだ。

それを利用すれば良い。

そして、チームの腸の役割である

カレーチェーンの代表に伝えていく

のである。これがチームワークという

ものだ。

 

こうやって、経営者とチームは一体と

なって、”ゆらぎ”チームを消滅させない

ように運営していくのであった。

 

 

これをリコー三愛グループでも見て

いこう。

この生命体を構築しているのは、

現在見えているのは12社だけだが、

他にもグループ会社はたくさんある。

それらも含めた、全グループ従業員

が、全員参加して、日々”ゆらぎ”を

起こしていくのである。

また、人が起こした”ゆらぎ”をサポ

ートしていくのである。

 

こうやって、”ゆらぎ”はどんどん成長

していくのであり、この”ゆらぎ”こそ

が、プロジェクトチームになり、新規

事業になっていくのである。

それをSNS×ブロックチェーンという

仕組みで投稿していき、トークンの

ような評価がもらえるというわけだ。

 

例えば、リコーのスマートグラスを

用いた、新規事業を起こしたいという

場合に、”ゆらぎ”を全従業員に募り、

どんどん”ゆらぎ”を成長させてもらう

という方法をとれば良い。

リコーのスマートグラスはこちら参照

 
例:QRコードを用いた仮想広告事業
について記載してみよう。
 

1.次元をきめる

まずは次元を決めていかねばなら

ない。2次元の部署内なのか、3次

元の会社内なのか、4次元の業界

なのか、という次元レベルである。

あらゆる会社の人を巻き込むので、

4次元の業界とする。

 

2.役割をきめる

発案者が営業素養のある人だった

としよう。そうすると、”ゆらぎ”発起人

であり、かつ、右足の役割を担うよう

”ゆらぎ”チーム内で動いていくことに

なるのだ。

外部と交渉したり、QRコード広告の

説明に各所に回ったりと、様々な

動きをしてくれるのである。

 

3.”ゆらぎ”を増幅させる

そして、”ゆらぎ”を拡大させていく

ためにも、仲間を募っていくであろう。

運営側の仲間である。その際に、今ま

で記載してきたように、生命体として

”ゆらぎ”チームを躍動させていかねば

ならないので、各部位の役割を担って

もらえるように、業務内容を明確化し

ておく必要がある。

QRコードをスマートグラスでのぞき

込むとバーチャル広告が流れるという

仕組みであったとする。最後まで見る

と、地域共通ポイントが付与される。

(例えば温泉街等の閉じた地域を想定)

そのQRコードを地域中の各所に配置

させ、スマートグラスのIDを読み取り、

個体を認識し、QRコードを読み込んだ

場所、時間、等のデータを取得する。

そしてバーチャル広告を個体に合わせ

選定し、広告を流すという仕組みだ。

この仕組みは広告だけでなく、導線

誘導の仕組みにも利用できる。

例えば、お店であれば、2Fの奥に

QRコードを配置しておくと、お客は

2Fの奥まで行き、QRコードを読み込

んで、広告を閲覧することになる。

そしてようやくポイントがもらえるという

仕組みだからだ。このポイントが20円、

30円という高額であったとすると、

わざわざお店に入り2Fの奥まで行き、

広告を読み込みに行くという行動を

消費者が取る可能性が高まるという

ことになる。これがQR仮想広告事業

の概要だ。

 

4.仮想通貨を発行する

まだ、仮想通貨なるものを仕組み化で

きていなくても良い。単なるポイントで

あっても、同様の効果はある。

よって、従業員の中で、愛ある行動を

した従業員にポイントを付与し、その

ポイントを評価の対象にするような仕

組みにしたり、ポイントを貯めると、ある

サービスが受けられる等のルールを創る。

このバーチャル広告を流す際に、AIを

投入して、1カ所のQRコードは1回し

か読み込めないように制限をかけたり、

スマートグラスのIDが年齢と性別という

データを保持していたとすると、その

データを利用して、ターゲット広告を

流すこともできる。そんなAIをQR仮想

広告事業に投入しよう!と提案した

人がおり、他のチームに依頼するよう

な行動を取ったとする。

これはまさしく、高い愛の行動であり、

こういう行動はしっかりと評価される

べきである。

 

5.チームにバリデーターが帯同する

そして、会社内部からもバリデーター

が”ゆらぎ”の測定にやってくる。

”ゆらぎ”の発起人である、右足を担当

する役割等を、バリデーター担当者が

様々な指標を測定しにくる。

数人の”ゆらぎ”チームであったのが、

人数が増えて20人を超えるプロジェ

クトチームに昇格していったとする。

すると、担当バリデーターも2人付く

というように、バリデーター組織側も

対応をしていくことになる。

 

 

いかがであろうか。

具体的な例ではなかったので、ざっと

記載しただけであったが、イメージは

つくであろう。

いかに”ゆらぎ”チームを多く立ち上げ

られるかが、生命体を活性化する要因

になるのだ!これがティール組織を

生かすコツとなる。

 

この”ゆらぎ”という概念は極めて重要

なのであり、ぜひ、覚えておいて欲しい。

ティール組織という生命体を動かすの

は臓器ネットワークであるのだが、さら

には活かすのは、”ゆらぎ”なのである

のだから!