センター試験廃止問題 | 大卒じゃないのに大学院!? ~高卒・専門・短大・大学中退からの大学院進学記~

大卒じゃないのに大学院!? ~高卒・専門・短大・大学中退からの大学院進学記~

はじめまして。このブログは学部を卒業せずに大学院に入学した筆者が、受験のことや、大学院のことなどについて書いていこうと思っています。大学院に進学したい、高卒・専門・短大卒の方や、何らかの理由で大学を中退してしまった方への参考になれば嬉しく思います。

こんばんは。

今回は番外編として、ニュースなどで伝えられている、大学入試制度変更に伴うセンター試験問題について、大検・高卒認定試験組の考えを述べていこうと思います。

新試験制度の概案については、調べればすぐ出てくるので深く触れませんが、報道番組などのコメンテーターなどはおおむね肯定的な変革だと発言しています。

ですが、私としてはこの試験制度変更案について、一概に肯定的にとらえることはできないと思います。
理由はいくつかあるのですが、真に大学受験改革を行いたいのであれば、推薦・AO入試の枠を減らすべきではないかというものが私個人の考えとしては大きなものとしてあるからです。

現在の大学入試における推薦・AO入試による入学者の割合は4割強(平成24年/文科省調べ)と、非常に多数を占めています。
そんななか、推薦入試は、自己推薦・指定校推薦・スポーツ推薦・内部進学などと制度こそ様々なように見えますが、大検・高卒認定試験(高認)による大学受験生の多くはこれらの推薦入試の受験資格が与えられていません。

『一般入試で行けばいい』という考え方もありますが、推薦・一般と複数回チャンスがある高校生に対し、大検・高認生にははじめからそういった機会がないといったように、ある種の不公平が生じています。

また、推薦・AO入試による入学者が増加することで、大学生全体の学力低下が著しいといった意見も見られます(実際の因果関係があるか私にはわかりかねます)。

仮に推薦・AO入試を廃止とまでいわなくても、枠を相当数減らし、一般入試の枠を増やすなどすれば、大学入試におけるハードルをある程度保つことに繋がり、大学生全体の学力低下を防ぐことにつながるのではないでしょうか?


それとは別に、世間ではセンター試験が『一発勝負であり、一点刻みで合否を分けるのは残酷である』といった考えがあるようです。

ですが、それは本当に残酷なことでしょうか?

個人的には、みんな公平に試験ができるというのが本来正しいかたちだと思います。
にも拘わらず、残念ながら推薦入試のように、受けたくても受けることのできない人が存在する試験があるなか、一発勝負という、非常に公平性の強い試験を否定することは適切なのでしょうか?

現行のセンター試験でも、体調不良などへの対応として追試制度はありますし、センター試験を必要としない私立大学の一般入試も行われているなか、なぜか『センター試験は一発勝負だから残酷』という言葉が独り歩きしているように思います。

くわえて、現在公表されている新試験案は高校に通いながら、複数回到達度試験を受験し、その結果などを用いて審査するといったものですが、これは大検・高認生がどうなるのか全く不明です。
今日、推薦・AO入試による受験機会均等が保たれていないなか、さらに受験機会の公平性が失われる可能性もないとは言い切れません。

以上のことから、私としてはみんなに開かれた、公平な受験制度への変革を望みたいと思っています。

長くなりましたので、この辺りで締めようと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。