【私立探偵アーク・トンプソン 時々 助手イケメン】解決編 | ラクーンシティの多目的ホール♪

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【私立探偵アーク・トンプソン時々 助手イケメン】解決編

 

 

いつもこの「ラクーンシティの多目的ホール」にご来館頂き、誠にありがとうございます。

 

先週の記事…クレア・レッドフィールドの大学の友人間で起こった殺人事件。

被害者…マンションのオーナー、クライヴ・ヴァンス。

犯人…このマンションの2階に住む被害者の友人、ジャック・モーガン。

今回はその解決編です。

 

まだ「事件編」を見てない方は、そちらを読んでから、よ~く推理をした上でこの「解決編」を読むことをお勧めします。

事件編(2024年4月12日の記事参照)

上のテーマにある青文字私立探偵アーク・トンプソンをタップすれば一気にその記事に飛べます。

 

それでは、皆さん、どうかお楽しみくださいませ♪

 

 

 

 

1.

 

「オレにはすべて見えてるぜ!」

アーク・トンプソンは動揺しているジャック・モーガンにゆっくりと向き直った。

ほんの数秒、お互いの心を探るように2人は目を合わす。

…が、すぐにアークは目線を外し、この部屋にいるレオン・クレア・その他大勢の刑事と捜査員に説明するように話し出した。

 

「この部屋に来て、オレの推理が正しいことを確信した。」

部屋に散らばる筋トレグッズやタンスの引き出しなどを避けながら、腹筋台の取っ手の部分に手をつくアーク。

 

「まぁ…まずは、実験してみよう!」

そう言うと、近くに転がっていたバスケットボールを拾い、

 

「こいつを被害者と見立ててね。」

と、ひょいひょいと片手で弾ませた。

 

「バスケットボールを被害者に?」

アークの親友レオン・S・ケネディは頭の中を?でいっぱいにさせて聞いてきた。

 

「ははっ♪

まぁ、とにかく、みんなは3階のエレベーター前に向かってくれ!

…レオンは、このバスケットボールを持って行ってくれ。」

今からバスケでもするかのように、軽くパスされたボールをキレイにキャッチして受け取るレオン。

 

その部屋にいたアークとジャック以外のみんなはレオンと同じ?顔(はてな顔)で、素直にエレベーター前へ向かう。

もちろん、ジャックは容疑者として捜査員に囲まれながら移動した。

 

「どういうことかしらね?」

クレア・レッドフィールドも首をかしげながらレオンに尋ねた。

 

「さぁな…。」

レオンもいろいろ考えているのか、それ以上何も言わない。

ただ、胸に抱えているバスケットボールをじっと見ている。

 

エレベーター前でそれぞれが思い思いに雑談していると、すぐにアークが腹筋台を片手に現れた。

 

「まずは、この腹筋台を扉が閉まった状態のエレベーターにピッタリくっつける。」

アークがそう言いながら、腹筋台の斜面の下の方をエレベーターのドアにつけて置いた。

 

「レオン、さっきのバスケットボールをドアに寄りかかるように腹筋台の上に置いてくれ。」

と、アークはレオンに指示した。

 

「あぁ。」

レオンはアークが言った通り、エレベーターのドアに接するようにバスケットボールを腹筋台に置いた。

 

「よし。

じゃあ、レオンはここにいて、しばらくバスケットボールの様子を観察していてくれ。」

 

「分かった。

何もせず、見ているだけで良いんだな?」

 

「…あぁ!

他のみんなは階段で2階へ向かおう。」

レオンをその場に残し、他全員が階段を降り、2階のエレベーターへ向かった。

 

 

2.

 

2階のエレベーター前に着いた一同。

アークの次の動向に注目する。

 

「事件当時をそのまま再現したいから、他のみんなはここで様子を見ていてくれ。」

アークは当事者のクレアとジャック、確認のため…その場にいた1人の刑事と1階へ向かい、エレベーターに乗り込んだ。

そして、そのまま2階に上がり、

 

「クレア、これが今、キミとジャックが1階からエレベーターに乗って2階に着いた時と同じ状態だ。

…分かるな?」

 

「…えぇ。」

クレアは、記憶をたどりながらゆっくりと返事した。

 

「その後、ジャックはキミに何をした?」

 

「そうね。…私に先に降りるように、促したわ。」

 

「そう! 

クレアが降りた隙にジャックは、操作盤の3階のボタンを押す。

そして、何食わぬ顔でエレベーターを出る。

…その後、エレベーターはどうなったと思う?」

 

「…3階へ上がるわ。」

 

「…ということは、つまり?」

一緒にエレベーターに乗っていた刑事が何かに気付いたようだ。

 

 

3.

 

 

レオンは、腹筋台に置いてあるバスケットボールをじっと睨み続けていた。

 

アークたちがいなくなって約5分足らず…エレベーターがチーン!と鳴って、どうやらレオンがいる3階に着いたようだ。

 

すると、エレベーターのドアが開き、ドアに寄りかかっていたバスケットボールが腹筋台の傾斜も加わって、エレベーターの中に吸われるように転がっていった。

そして、しばらくしたらドアが閉まる。

 

「そうか! そういうことか‼」

3階で起こった一部始終を目撃したレオンは、アークに早く報告したくて慌てて階段へ駆け出した。

 

 

4 .

 

「どうやら、エレベーターは3階へ上がったようだな。」

アークが階数表示板を見上げる。

それを確認すると、アークと他の3人は203号室に向かう。

 

「そして、キミはジャックと共にジャックの部屋…つまり203号室の前へ行き、玄関前で待たされた。

その時間は約1分足らず。」

 

「えぇ。本当にすぐにジャックは部屋から出てきたわ。」

クレアは思い出しながら答えた。

しばらく、203号室前で時間を潰す4人。

 

「…50秒経った。

じゃあ、その時のように、すぐにエレベーターへ行こう!」

アークはエレベーター前まで行くと、▼(下へ)のボタンを押した。

すると、すぐにドアが開き、中にはバスケットボールが転がっていた。

 

「‼」

一同が息を呑む。

 

「アーク!」

そこに、3階にいたはずのレオンが2階で合流。

2階に止まっているエレベーターの中のバスケットボールを確認すると、事の全てを悟ったようにアークに頷いて見せた。

 

「これがこの事件のトリックさ! 

そうだろう? ジャック⁉」

アークは挑むような目で、再びジャックに向き直った。

 

「…チッ!」

ジャックは、小さく舌打ちだけしてだんまりを決め込んだが、それは完全に犯行を認めたような態度そのものだった。

 

アークが続ける。

「遺体をあのように縄でぐるぐる巻きにして丸めたのも、このためだったんだ!

腹筋台から転がりやすくするため。

エレベーターの中の方まで完全に転がさないと、遺体の一部がドアに挟まり、ドアの開閉でエレベーターが3階から動かなくなってしまう。

だから、腹筋台の傾斜を使ったんだ!」

 

ジャックは目を背け、頑なに何も言わない。

 

「確かに。

降りた後に、エレベーターの中で何階のボタンを押されようが、エレベーターが何階に行こうが、降りてしまえば確認なんかしないものね…。

あんな短い時間に…何もなかったはずのエレベーターの中に…友だちの死体が!

…その人間心理を私はジャックに利用されてしまったんだわ。」

クレアは、哀し気にジャックを見つめた。

 

 

5.

 

改めて、犯人・ジャックの行動のおさらい&細かいヒントの回収。

時系列でまとめてみました。

(事件編の記事と見比べながら確認すると分かりやすいです。)

 

・午前中は大学へ。(そこで周りの友人からクレアが今夜ラクーンシティにいることを小耳に挟む。)

 

・午後5時過ぎ頃、ジャックはクライヴ宅に到着。

(家賃滞納の件でクライヴから呼び出された。)

 

・午後5時半頃、クライヴを殺害。

 

・すぐに、このトリックを思いつく。

 

・物取りの犯行に見せるため、金品を奪い(ジャック自身も金に困っていたのもある)、部屋を荒らす。

 

・一旦、自室に戻り、片っ端から…自身のアリバイを立証するための相手を誘う。

つまり、食事デートをしてくれる相手に連絡を取りまくる。

(いつも断っているはずのクレアがたまたま今回、食事の誘いに応じたのは…これはクレアの天性の正義感から。

名探偵と同じく…野性の勘というか…こういう事件に巻き込まれやすい星の下なのです。)

 

・クレアと8時に会う約束をした。

 

・クレアに会う直前に3階で腹筋台トリック設置。

直前じゃないと、他の住民が何かの用事でエレベーターで3階に行きかねないから。

 

・8時5分。5分遅れで来たクレア

待ち合わせ場所を自宅マンション前にしたのは、クレアに被害者を目撃させて自身のアリバイを完成させるため。

実はジャック自身、5分の遅れでも内心はヒヤヒヤ💦だったはず!

 

・「携帯を忘れた」と噓をつく

もちろん、クレアに被害者を目撃してもらうため。

待ち合わせしてるのに手元に携帯がないなんて、しかも待ち合わせ場所が自宅前なら一旦取りに帰るはず。

…ということは、あからさまな嘘だったということになります。

 

・くさいセリフで嘘をつく💧

「こんなマンション前でレディーを1人で待たすなんて…」と言って、どうしてもマンション内に連れ込みたかったジャック。

全部が嘘ではないけど、くさいセリフの割には強引でしたね。

 

・管理人室を横切る2人

年老いた管理人さん…テレビに夢中でも、クレア&ジャック2人のことや他の訪問者の有無をちゃっかり確認してました。

女をマンションに連れ込んでいる…こういう下世話な出来事は人間見てないようで結構見ているもの。

 

・エレベーターに乗り、ジャックの部屋がある2階へ

2階に着いたら、紳士的にクレアを先に降ろし、自身も降りつつ中の操作盤の3階を押す。

そして、普通にエレベーター外へ。

 

・203号室の前でクレアを待たす

1分足らずで戻って来るジャック。

 

・すぐにエレベーターへ

▼(下へ)のボタンを押すと、すぐドアが開き、2人で遺体発見。

 

・階段へ

「犯人がまだ近くで隠れているかも?」とクレアを階段へ誘導。

クレアを1階に行かせ、自身は3階へ行き、エレベーター前に置いてある腹筋台を元の場所へ戻す。

 

・腹筋台の側に落ちていたカフスボタン

ジャックが、このトリックに腹筋台を使ったというヒント。

エレベーター前に設置した時か、元に戻した時に落としたもの。

そして、何よりジャックが犯人であるという証拠品。

 

そして、今に至る…という訳です。

お分かりいただけたでしょうか?

今回のトリックは、エレベーターの仕組みが分かれば簡単に解ける事件なのです。

 

 

 

 

〈エピローグ〉

 

ジャックを乗せたパトカーが、けたたましいサイレンを鳴らしながら、ラクーンシティの街明かりに消えていく。

 

残された3人…レオン、アーク、クレアは、それが完全に街に飲み込まれるまで見送っていた。

 

「レオン、アーク…ありがとう。ちゃんと解決してくれて…。」

その言葉とは裏腹にクレアの表情は曇っている。

被害者と加害者とはいえ、一遍に友人を失ってしまったクレアの気持ちを考えると、いたたまれない。

 

「クレア、大丈夫か?」

レオンが落ち着いた声でクレアを気遣う。

 

「ええ、なんとかね…。」

弱々しくも笑顔を返すクレア。

しばらく、お互いを見つめ合い無言の時が流れる…。

 

「…え~と、じゃあ、オレ、先帰るわ!」

アークが突然、その場から立ち去ろうとする。

 

「急にどうしたんだ? アーク。」

 

「オレ、邪魔みたいだからさ…。」

 

レオンとクレアは、またお互いの目線を交わす。

 

「オレたちは、そんなんじゃあねぇよ。」

 

「そうよ! レオンは、ただの兄さんの知り合いなんだから‼」

慌てて弁解する2人にニヤニヤしながらアークが答える。

 

「ど~だかな~?

まぁ、オレはもうこの件では用済みなんで退散するよ。

夜はまだまだこれからだぞ~お2人さん♪」

 

「アークむかっ!」

からかうアークをレオンは怒鳴りつける。

一瞬、逃げるような仕草をし、振り向きもせず、そのまま後ろ手で手を振り立ち去るアーク。

しばらくすると角を曲がったのか、呆然と見送る2人から、アークの姿は見えなくなってしまった。

 

 

レオンはクレアの方を向くと、両手を広げ、首をすぼめて見せた。

クレアから、自然な笑みがこぼれる。

 

「…良かった。 クレアに笑顔が戻って。」

レオンも応えるようにクレアに笑顔を返す。

レオンのキラースマイルが炸裂キラキラ

 

「…。」

一瞬でその笑顔に持ってかれるクレア。

ドキドキ…ドキドキ…ラブラブ

 

時が止まったかのような2人だけの時間…。

次の言葉が見つからず、心臓の鼓動だけがシンクロする。

 

ドキドキ…ドキドキ…ラブラブ

 

その鼓動に耐えきれなくて、レオンは思わず口を開く。

 

「…アイツ(アーク)に言われたからじゃあないけど…せっかくだからこの後、食事でもどう?」

 

「…そうね♪ そういえばお腹ペコペコ。」

 

「最近、見つけた良い店があるんだ♪ 

〈J's bar〉っていう店なんだけど…。」

 

「知ってるわ! 

前に兄さんの仕事仲間と飲みに行ったことがあるの♪ ラクーンシティでは有名なお店よね。」

 

「ここからも歩いて行ける距離だし、行ってみるか?」

 

「…えぇ♪」

 

ゆっくりと歩きだす2人。自然に肩が並ぶ。

しかし、すぐに立ち止まり、クレアの姿をもう1度眺めるレオン。

 

「今日はやっぱりデートだった? 

スカート姿のクレア…初めて見たから。」

レオンがちょっと戸惑いながら聞いた。

 

「…ち、違うわよ。ジャックとはただの大学の同級生!

いつも断っていたけど、兄さんは出張だったし、暇だったから…食事だけして帰ろうと思っていたのよ…。」

慌てて否定するクレア。

 

「…さっき、アークにオレのこと聞かれた時と同じ返事の仕方だな。」

ちょっと、しょげてみせるレオン。

 

「…そんな! 

レオンは、レオンは…と・く…」

 

「は~い、クレアさん! 

事情聴取が始まりますよ~‼

署までご同行願いましょうか~?」

レオンとクレアの間を割ってやって来た2人の刑事が、クレアをパトカーに乗せる。

 

「レオン、お前も一緒に来い!」

 

「へっ?」

有無なく同乗させられるレオン。

 

 

甘~い雰囲気だった空気が一変。

きっと、パトカーの後部座席のレオンとクレアの2人はチーン←このような顔になっていたことでしょう。

 

「そりゃ、そうだよな~。

クレア、第一発見者だもんな~💧」

 

結局、2人のデートは事情聴取という名に変わり、お互いに多くの知り合いの警官がいる…ラクーン警察署で行われるものになってしまいました。

 

サイレンの音がレオンの頭に鳴り響く…。

 

「…Story of my life….」→「泣けるぜ…。」

(クレア…オレのこと…とく…何だったんだぃ絶望💦?)

 

 

…一方その頃、

「アイツら、今頃美味いものでも食っているかな~♡?」

…と、レオンのアパートに帰ったアークは、得意の料理に精を出していましたとさ💧    

 

 

〈おしまい〉

 

 

 

 

〈あとがき〉

 

今回この企画で、長年の夢…推理小説が書けました♪

(なんちゃって推理小説ですが…💧)

 

私は子供の頃から謎解きや推理小説が好きで、週刊少年マガジンで連載していた「金田一少年の事件簿」の犯人当てクイズで…なんと! 最優秀賞を取ったことがあるのです。(←これまでの人生で唯一の自慢笑い泣き)

 

でも、いくら謎解きが好きでも「推理小説を書く」ということは全く別のもの。

新しいトリックを考えるのは大変だし、シチュエーションの説明も文章で表現することはとても面倒。

私の乏しい文章力がトドメとなり、いつも途中で断念していました。

 

今回、なんとか話もまとまって、下手くそでも最後まで書き上げることが出来たのは、

…やはり、レオン・S・ケネディというキャラクターのおかげですね♫

レオンがいたからアークもいて…苦しくても、混乱して頭が爆発しそうでも、なんとかやり遂げることが出来ました。

最後はいつも通り、悪い癖が出ておチャラけてしまったけど、結構本格的なミステリーになったと思います。

 

私の能力不足で、説明が分かりにくい、状況が想像できない…という箇所が多々あったと思います。

それなのに、最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました♪

面白かったでしょうか? 

楽しかったでしょうか?

またこんな謎解きミステリーのような記事が読みたいでしょうか?

…できれば、コメントを頂ければ嬉しいです♪

 

それでは、また何か面白いお話や企画が出来たら、投稿したいと思います。

そして、これからも、この「ラクーンシティの多目的ホール」をよろしくお願い致します!

もっと有名な娯楽施設にした~いおねがいキラキラので、是非皆さん、ご家族またはご友人をお誘いの上、

またのご来館、お待ちしております♪