こんにちは。ニューヨークで役者やってます、まみきむです。

NYアクターの生活、オーディション、現場での様子、また独断によるツッコミなどをお届けしています。

 

日本はアメリカより1日早いので、誕生日などの記念日の時にはその前日にReminderを設定してある…昨日の朝、「父の日のメッセージを送る」というReminderが現れ、半寝ぼけの頭で「おっと、忘れないようにしなければ…」と、「Happy Father’s Day!」とメッセージを書き、母親にそれを父のアドレスに転送してくれる様に頼…もうとして、そうだ父はもういないのだ…という事に改めて気がつき、思わず涙が溢れた…

 

こういう時にでもなければ、父の事を思い出さない…というのも親不孝な話だが、離れて暮らしていると、何となく「便りのないのは良い便り」という錯覚を起こしそうになる

特に、父のメールアドレスは、どういうわけか私のメールを受け付けてくれなかった

娘のメール拒否すんなや!…と抗議して、これは父も何度か直そうとしたのだが、いかんせん父はハイテクには滅法弱かった…恐らく父のメルアドのディフォルトの設定が、携帯会社のよってセキュリティが最強になっていて、私のアドレスがアメリカ発でアメリカのアドレスだから「海外からの怪しいメール」と見なされて着信拒否…となったのではないかと思うが、(父は自分で設定をいじれるような人ではない)それを自分で直せないなら、携帯会社の人に頼んで直して貰えば良いのに、それをどうしても嫌がった…夫にそれを言うと「その気持ちすごくわかる!」国境を超えて共感していたから、これはどうもオヤジならではの事なのかもしれない

 

そこで仕方なく私から母にメールを送り、それを母から転送してもらう…というやり方を何年も続けていた…しかも、父はそのメールを受け取っても、それに返信…すると母のところへ行くので、新たに私にメールを返信しなければならないのだが…そんな複雑な工程をクリアーしてくれたことは勿論ない…ただ、「すごく喜んでたよ」という言葉が母から私に伝えられるだけだった

 

今年は父不在の初めての父の日である…そういえば、去年の今頃は、まだ父は生きていて、毎晩一緒に五目並べの真剣勝負を繰り広げていた…父も勝負師気質と言うか、ギャンブル気質…というか、負けるとさらに「もう一回!」となるし、私も負けると悔しいから相手の勝ち逃げを許さない…という似たもの同士の親子対決で、10回戦連続…しかも1回毎の勝負が結構長い…なんて事になり、母に「ようやるわ…」と呆れられたりした…(過去記事参照)

 

実はあの時は、父の具合が悪いというから速攻で帰ったら、何と思いの外元気になっていて「何やねん?!」と思ったりしたが、あの時に無理して帰って本当によかった…と今は思う…あれが元気な父と一緒に時を過ごせた最後のチャンスとなったからだ…

 

会える時に会える人に会っておこう…と今更ながら、強く思う…

 

 

★過去記事★