こんにちは。ニューヨークで役者やってます、まみきむです。

NYアクターの生活、オーディション、現場での様子、また独断によるツッコミなどをお届けしています。

 

実は夏に少し大きな仕事の話があって、その準備に時間を取られている内に書き溜めストックが尽きてしまい、更新をサボってしまった…この新プロジェクトについては、今はまだ何も言えないが、現時点ですでにネタ満載なので、公開できる時が来たら、またお話ししたいと思います

 

またもや少し前に遡るが、ある日うちのアパートのドアに「工事のお知らせ」の張り紙…それも何枚も貼ってあるので、一体何事かと思ったら、アパートの通りに面した壁全面の工事をすると言う?!…当然短期間で終わるわけはなく、その工事期間は約2ヶ月…その間は、ドリルなどの騒音や、周りに工事用のトラックが行き来する…のみならず、駐車する時には、例の「ピーッ、ピーッ、ピーッ」という音がその辺一体に鳴り響く…それら全て込みで、「迷惑をかけるかもしれないけれどよろしく」という事らしい…

 

はっきり言って、ものすごい迷惑である…これは何も生活のクオリティがどうのこうの…というレベルの話ではなく、実質的に仕事に差し支える…というのも、私は時々自宅のホームスタジオ過去記事参照)で録音仕事をする事があるからだ…しかし、平日の日中はその騒音でホームスタジオはまず使えない…幸か不幸か、今の所はまだ大きな仕事にブックされているわけではなかったが、これはライブ録音の場合は断るしかないだろう飯の種をどうしてくれる?!

 

…とは言え、その壁の工事は、単なる壁の塗装工事だけではなく、その上の屋上の修理も一緒にやるようである…実はこれまでうちも、大雨が降ると、その通りに面した壁の近くから雨漏りがしていたのだが、この工事はその問題解決の為でもあるようで、これでこの先雨漏りの心配がなくなるなら、多少の不便は我慢しよう…という気になった…

 

かくして、その工事する壁一面が、黒い紗幕で覆われた

 

 

実はうちのアパートのキッチンとベッドルームの窓も、この黒紗幕で覆われたのだが、外から見ると、これではさぞかし部屋の中は真っ暗だろう…という風に見えるが、実は中からはそうでもない?!…勿論、多少暗くはなったが、完全に日光が遮られたわけではない

 

ちなみにキッチンはこんな感じ…すぐ近くに足場が組まれているが、外は問題なく見える…

 

 

バッドルームも、青空だって見える…(しばらく掃除してない窓汚っ!

 

 

なので、心配していた遮光は、実はそれほどでもなかったのだが、しかし部屋のすぐ外に誰かがいる…というのは、想像以上に落ち着かないものだった…

今の所、組まれた足場は露骨に部屋を覗ける位置ではないのだが、時々作業員さんの足が窓の上の方に見えていたりし、はっきり言って、屈めば部屋の中は丸見えである

まだキッチンはともかく、ベッドルーム…実はこの部屋は角部屋で、それまですぐ近くには同じくらいの高さの建物がないので、この薄いカーテンだけでも往来から部屋の中が見える事はない…しかし、窓のすぐ側からなら当然見える?!これからはシャワーを浴びた後、スッポンポンで歩き回らないようにしよう…と肝に銘じる

 

また屋上からドリルの音が響き、天井の上を歩き回る音がする…最上階に住む我々にとっては、普段上の階から足音が聞こえる事はないので、もし聞こえるときは「誰かが屋上にいる?!」という場合だけ…それが夜だったりすると「すわ侵入者か?!」と警戒する癖がついているので、日中とはいえ、何人もの靴音がすぐ頭上から聞こえる…というのは、やはりその度にぎくりとするものだった…

 

そして壁の方からもドリル音…それが本当に驚くほどすぐ近くで聞こえまるで部屋の中から壁を掘っているかの様?!…時々バラバラッと何かが崩れる音がし、それはおそらく削っている外側の壁なのだろうが、あまりに音が近いので、部屋の中に何かが落ちてきたのか?!…と見に行った事も一度や二度ではない…

 

それらのドリル音に混じって、聞こえてくるのはスペイン語の会話…おそらく工事現場の、しかもこういう高いところに登るような危険な仕事をする作業員には、南米から移民してきたアミーゴ達が多いのだろう…かつて鉄道建設に、アジア人の労働者達が大勢使われたように

そう思えば、「遠いところから、お勤めご苦労様です!」と労いたくなる…

 

それにしても、2ヶ月もずっと工事の騒音に付き合わされることを覚悟し、あまつさえエージェントにも「2ヶ月間、ホームスタジオでの仕事はできません」と連絡したくらいだったが、不思議な事に、彼らは毎日作業しているわけではないのか、時々全く騒音が聞こえてこない…のみならず、人の気配もしない日もある?!

 

また仕事をしている日も、必ず午前中と午後、そしてお昼の1時間はパタリと音が途絶える…つまり、休憩時間とランチ時間はちゃんと保証されているのだろう…さらに午後の割と早い時間に騒音は完全に止まる…つまり4時前にはWrap?!どうやら彼らのユニオンは、我々俳優のユニオンよりも、しっかり労働環境を守ってくれているようである…

 

 

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