「おっちゃん王国」NTG(大人になりきれないおっちゃん)のブログ -408ページ目

「水色のエミリア」第七話

「水色のエミリア」目次はこちら【クリック】





景色が変わる。


どこかの山だ。社会の授業で教わったことがある。鉱山だ。


巨大な重機が鉱物資源を、掘り返している。すごい数の重機と、見たこともない大きなダンプカーが、どんどん山の形を変えていく。とてつもなく大量の鉱物が運び出される。


早送りの景色は、広大な工場地帯に移る。何本もの背が高い大きな煙突から、黒白の煙が吐き出されている。煙の色はほとんど失われることなく、青い空に向かって広がっていく。


また、景色が変わった。


さっきとは別の工場だ。上空からの眺めだ。とても整備が行き届いた清潔感のある巨大建造物と周辺の敷地が、美しい緑色の中にある。


大きな屋根の建物を目指して、工場の敷地に降りていく。建物は、巨大な倉庫のようだ。倉庫の中に入っていく。


整然と並んだ自動車。見渡す限り広大なスペースは、すごい数の自動車で埋めつくされている。テレビのCMでよく観る自動車だ。地球環境に優しい車だと言っていた。とてもよく売れているとニュースで言っていた。


さっき見た大量の鉱物が、色々な工程を経て、地球環境のことを考えて作られた自動車に姿を変えていた。


次の景色は、ゴミの島だった。雨が降りしきる中、大型トラックや貨物船が、どんどんゴミを置いていく。


捨てているのではない。置いているのだ。この莫大な量のゴミの最終地点がここなのだ。いろいろなものが作られて、加工されて、世に出回って、捨てられて、最後に彼らが行き着いた場所なのだ。


雨水は、彼らの間を伝い抜け、色を帯びて、地面を這いずり、そのまま島の周りの海に帰っていった。


次の景色に移った。


また、大量のゴミが置いてある場所だ。今度は、ボロボロの自動車ばかり積み上げられて、置いてある。


スクラップと呼ばれる彼らは、機械や人の手により、バラバラにされたり、真四角の鉄塊にされていた。さっき見た、環境に優しい自動車たちも、少し離れた別の場所にいた。


地球環境のために貢献してきたことを労うためなのか、処分するのに他の自動車と比べて手間がかかってしまうためなのか、特別扱いされていた。




↓ランキング参加中♪クリックよろしキュン。

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村