「LADYPEAK」#1
春の陽射しは、本来の暖かさを思い出せていない。
暖房の効いた和室は、明らかに居心地がよかった。窓の外では、背の低い細木が桃色の花を小さく咲かせている。
「春江ちゃん、今度のお花見も一緒に行けそうかい?」
「そうだねぇ。去年は、確か・・・、雨だったのよねぇ。今年は、大丈夫かしらねぇ」
「なに言ってるの、春江ちゃん。去年は、いいお天気だったわよ。雨だったのは、その前の年だわよ」
「あぁ、そうだったかしらねえ。ごめんなさいねぇ、和代ちゃん」
年季もののコタツに隣同士で座り、女同士でのどかに話す二人。春江と和代は女学校時代の同級生で、もう五十年以上の付き合いになる。
二人で「余生」を考えることもあるが、程よく持て余した時間と、仲のいい茶飲み仲間たちのおかげで充実した毎日を過ごしていた。
二人の共通点は多い。
成人した孫がいる。
生活費には不自由していない。
夫に先立たれて五年以上経つ。
現在は一人暮らしである。
健康状態は良好である。
「あっ、そうだ。春江ちゃん、わたし、この前、面白いもの見つけたのよ」
「へぇ。面白いものねぇ」
「そうなのよ。ちょっと、パソコン持ってくるわ」
「また、誰かのブログで紹介されてたものかい?」
「そうなのよ。ブロ友のドクター黒葉(くろは)さんが、また新しいものを作ったらしいわ」
そして、二人の趣味はパソコンやインターネットである。
先日も、最新のスマートフォンをお揃いで買ったばかりだ。二人ともすでに使いこなしていて、最近はこの最新機種の機能についてのことが話題の中心になっている。
お互いの連絡は電話だけでなく、メールやチャットでも行われる。自分たちのブログで、コメントをやりとりすることもあった。
ビビッドピンクのノートパソコンを立ち上げて、和代は慣れた感じでインターネットをはじめた。
「ほら、春江ちゃん。これ、すごく面白そうじゃない?」
「本当だねぇ。ドクター黒葉さんは、いつも面白いことを考える人だねぇ」
画面には、黒い背景にピンクの文字でタイトルが浮かび上がっている。
“ドクター黒葉の実験でドッキン“
いかにも、怪しげなサイト。
和代は、カチカチとクリックを繰り返し、サイトの奥へどんどん進んでいった。
「LADYPEAK」レディーピーク、連載はじめることができました。
ありがとうございます。
今回の話には、恋愛とかSFとか、いろいろな要素を含めていきたいと思います。
自分の中では、連載回数が多くなる予感がしているのですが、また、失速しちゃうかもしれませんね。
途中の柱となるストーリーはできているのですが、やっぱり、素人のおっちゃんでは、つなげる作業や文章を作るのは、なかなか至難です。
でも、一生懸命書きますので、よろしければお付き合いください。
”やっぱり、わたしって、文章を書くのが好きなんだ”って、自分で再認識できる作品になると思います。
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