「百合子ラヴァゲイン」第九話
よし!
お財布も持ったし、これでやっと、スーパーへ行くことができるわ。
なんだか、随分時間が経ってしまったような気がするけど。
しかし、雪が降って、よけいに寒くなったわね。
エイッ!
ああっ!わたしのまつ毛に乗っかった雪が溶けて・・・。
わたしの大事なランコムとともにほっぺに落ちていく・・・。
エイッ!
はっ!今さらだけど・・・。
ととのいました!
エイッ!
雪の日の新品の靴とかけまして
エイッ!
雪の日に溶けるマスカラとときます
そのこころは・・・
エイッ!
はかない。
履かないと儚いね。
ゆりっちです!
バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!
エイッ!
ん?バンザイは、いらなかったんだっけ?
ふう・・・。やっとこさ、到着だわ。いつもの倍ぐらいの時間がかかってしまったじゃないの。
多分、途中で、雪を丸めて投げてたのが原因なんだけど。
おかげで、手袋がびちょびちょだわ。
えーっと、あの人はどこかしら?
って、そうじゃなくて、暖房器具カーニバルはどこかしら?
やっぱり、催し物コーナーでしょうね。
おっと!あの人に会う前に・・・じゃなかった。カーニバルを見に行く前に、再ランコムしなくっちゃ。
鏡、鏡・・・。
うわおっ!!
この鏡に映るは、ハ、ハ、ハ・・・。
ハカイダー!!
いつもは心強い味方のはずのランコムが・・・。
完全に良心回路がイカレポンチッチだわ。
くっそー、ドルゲめー。って、ドルゲは違うか。
よし!オッケーランコム。
完璧よ、百合子。あなたは、ハカイダーなんかじゃないわ。
あっ、カーニバルやってる。でも、フェスティバルとの違いがわからないわ。置いてあるもの、同じじゃない。
えーっと、コタツコーナーは確かアッチのほうだったわね。
・・・・・。
いた・・・・・。
あの人だわ。
やっぱり、コタツに入ってるわ。そして、コタツのスイッチは入っていないはず。
ほら、やっぱりスイッチ入ってないでしょ。
って、ナニゆえ、わたし、自然にコタツに入ってるの。
あっ、そうだ。これ、渡さなくちゃ。
はい、オレンジ。
この前、ミカンをいただいたからね。それのお返しよ。
バレンシアのオレンジじゃないけど、どうぞ。
ん?
んんん?
ナニ、コノオンナ?
いつの間に、コタツに入ってたの?
しかも、あの人の隣に・・・。
そして、ナニ、ニヤニヤしてんの?
スイッチの入っていないコタツが、そんなに嬉しいの?
それとも、その人の隣に座っただけで、このわたしに勝った気でいるのかしら?
えっ?
ええっ!?
あっ・・・。
はい・・・。
こちらこそ・・・。
・・・・・。
ビックリした!奥さん、いたのかよ!!
そりゃ、そうよね。
しかし・・・。
変な夫婦・・・。
さっ、わたしは今日こそアレを買って帰らないと・・・。
じゃあ、ここいらで失礼つかまつる。チャオ!
早いとこ、アレ買って帰ろうっと。
しかし・・・。
とんでもなく無駄な時間を費やしてしまったわ。なんだか疲れちゃった・・・。
あっ、そうだ!旦那にメールしておこうっと。
キョウハ スゴイユキデ カイモノ二イケマセン。カエリニ バンゴハン カッテキテクダサイ。キヲツケテネ。
これで、よしっ!
あっ!ああっ!!なんてこった、パンナコッタ!
アレ、売り切れとる・・・。
次回予告
季節外れもはなはだしい季節設定に臆することなく、話をすすめる百合子。誰もがどんな内容だったかを覚えているはずがないことをいいことに、力技で物語を展開させていくことに満足感すら覚えてしまう。今回で最終回にしようと思ったけど、やっぱり気が向いたら登場させられてしまうであろう百合子が、そこで見たものは!?
次回「百合子ラヴァゲイン」第十話(一応予定)も、よろしキュン。
銀河の歴史が、また一ページ・・・。
「百合子ラヴァゲイン」~セレブ妻伊集院百合子の日常~目次はコチラ【画像クリック】