久々の投稿です。

もう、神大,理と九大,理の編入試験の合格

発表も終わり理工系編入試験も終盤にさし

かかってきました。

とはいえ,関西の人気大学,神大・工と

京都工芸繊維の2つが,試験日を同じにして

8月の末にありますね。

この2つの大学の編入試験は,理工系編入

試験の終わりを飾るものと言っても

過言ではありません。

そこで、今回は,京都工芸繊維の平成28

年度の物理の大問Ⅰを取り上げてみたい

と思います.

過日に3質点系の振動が,頻繁に出題されて

います,と書きましたが,大問Ⅰがまさに、

それが出題されています。

質点系の振動は,物理的に考察を行うと,

非常に面白いのですが,本問は,概ね

解くことのみを要求されているみたいです.

故に,解法と超重要な物理的意味を知って

いると,コワクは、ありません。

言い方を変えると,理学部物理学科の編入

試験でないかぎりは、次の①②をおさえて

おきましょう。

①質点の運動方程式を立てる

  これは,原則,バネは,伸びているものと

  と仮定してたてましょう。  

②①でたてた運動方程式は,連立微分方程式
 
  なので,それを解いていきます。

  線形代数の対角化を利用するのが,精密で,
 
  多くの事柄を知ることができますが、
 
  そうでない限りは, まずは、質点系の

  固有振動を求めていきます。

  固有振動においては、すべての振動の

  角振動数は,均しくソレヲωとおくと,

  i番目の質点の変位Xiは,

  Xi(t)=Ai・sin(ωt)    ①
  (i=1,2)
 
と書けます。

 今、質点は,二個存在しているので、

 固有振動は2つの状態が,存在します。

 本問では、Xi を複素数を用いて,,

 Xi(t)=Ai・exp ・(jωt)

  を用いていますが方針は,全く同じです。

  Xi(t)=Ai・exp(jωi・t)  (i=1,2)

 を①でたてた連立微分方程式に代入し

  A1,A2に関する連立方程式において、

  A1=A2=0    以外の解を持つための条件、

  連立方程式の係数行列の行列式=0

  からωの値が,2つでてきます。

  その2つのωの値を連立方程式に代入し、

   A1=A,A 2=Bの値を求めて終わり

  です。

ω2と問題に指定されていますので

 ω=ω1の基準振動は,1,2の質点の変位が、

 常に等大逆向きの振動
 
 つまり逆位相の振動です。
 
  この時は,質点1,2の重心は,不動です。

 ω=ω2の基準振動は,質点1,2の変位が

 常に同じです。つまり,同位相の振動です.

 この時は,質点1,2の重心は動きます。