いい夢だったような気がするから忘れないうちに。
都留市駅あたりの139号線を一本裏に入ったあたりが新井薬師みたいな小規模なお店が残っている地区になっている。(これは現実世界と夢が絶妙に混じっている)
ふと目についた小さい古い喫茶店に入りたくなり、裏道に逸れて駐車場を探すと上手い具合に町営の無料駐車場があり、そこに車を停める。
駐車場から目当ての店に歩くまで、くねくねした車一台通るくらいの道にも小さいお寺があったり入りやすそうなスタンディングバーがあったりして、「裏道のが生きてる街だな」と歩きながら思う。
表通りに出て目当ての喫茶店に入ってみる。
Y字路の突端にある三角地の店、昭和から生き残ってきた感じの木造のウッディーな外観と内装。
入ってみると店内は明るくて、適度に常連さんみたいな人達で混んでいる。
白地に赤チェックのネルシャツを着た短髪白髪の元気が良い感じの老人がマスターみたいで、パウチされて2、3枚綴られたメニューの中から紅茶を選んで注文する。どちらかというとコーヒーショップみたいだったから、ちょっと間違ったかな?と思いつつ。
紅茶が来た。
普通の外観なのに中が信じられないほどの上底というか二重構造になっていて、中身が本当にひとくちすするくらいしか入っていない。
びっくりして、でももしかしたらこれは物凄い濃厚な芳醇なひとくちかもしれない、と気を取り直して口をつけてみたら
何の味もしない!
熱さも、液体を口に含んだ感覚も無い。
ふた口目をすすろうにも、量が少なすぎてもう無い。
びっくりして、紅茶と一緒に置かれてきた会計用だか何だかの丸い小さいブザーみたいなものをテーブルから落としてしまい、それがコロコロ転がっていく印象がある。
テーブルの下に這いつくばって一生懸命その丸いものを探し、結構時間がかかりながらも探し出す。
紅茶はあんなだったし、探し物してみっともなかったし、ここはご縁がなかったな、と長居しないで早々にお会計をして店を出ることにする。
確か600円くらいだったので千円札をマスターに手渡すと、
「君にはごっついものをあげるよ」
と言って、100円玉何枚かと一緒にかなり大きな小判(!)を2枚手渡してくれる。
その小判はマスターがフルマラソンだかトライアスロンだかに出場して、完走しないともらえない記念硬貨のようなもので、実際の硬貨としても機能しているものなんだそうだ。
500円玉の記念硬貨の変形版みたいなものか。
それをわざわざお釣りにくれる、という。
さらに
「見させてもらったよ、君ボクとおなじようなことやっているね」
と言って、何やら紙の箱を見せてくる。
その箱の中にはよくあるキャンパスノートやメモ書きが仕分けられて入っていて、それは私がその夢の世界線で付けていた「感謝ノート」なのだった。
そしてお釣りにまた2枚ほど100円硬貨を足して、びっくりしている私に紙箱ごと渡してくる。
結局、実質900円くらい戻ってきた感じになり、
私は100円ならあの量でも腹は立たないな、と紅茶のことを思い出して考える。
マスターの明るい声に送られて店を出ながら
「次はちゃんとコーヒーを頼んでみようかな」
と、リピートする気になっている自分がいる。
車を置いてあった駐車場まで戻っていく途中の道がお寺やお寺の駐車場に加えて墓地も隣接していて、木立も鬱蒼としてちょっと暗くなってからこの道に入るのは嫌だな、昼に来よう、と思っている。
こんな夢。
現実に山梨県の139号線の都留市駅の周りは昔の店舗がよく残っていて、「ウインナコーヒー」の看板を出している昭和の生き残り感満載の喫茶店があり、ちょっと気になっていていつか入ろうと思っていた。
入った人のレポ記事を読んだのだ。
こちらの店内は夢に出てきたのとは全く違う。
夢の中の喫茶店はかなり外光が入って明るい感じだったから。
感謝ノートは実際去年の前半まじめに付けていて、ただし実際にはキャンパスノートでなくクロッキー帳に殴り書きしていて、とても人に読ませられるような代物ではなかった。
今は感謝ノートは一定の手応えを感じたからお休み、というか卒業しています。
小判の冷たい手応えと、いかにも今出来の安っぽい軽さ や
紅茶の赤く濃厚そうに淹れられた見た目と、何の味も香りも食感も感じない奇妙な落差
はとてもしっかり夢の中でも感覚に感じた。
街の感じは都留市駅の139号線沿いの現実風景に東京都中野区の新井薬師駅周辺の現実風景がミックスされた感じ。
(私は東京都豊島区出身、新井薬師あたりから中野まではよく遊んだエリア。今は山梨県在住で139号線を使って大月から富士吉田までよく移動しています)
Y字路突端の喫茶店は新井薬師にあるインテリアのお店の外観や、都留市駅近くからもっと富士吉田方面に行った飲食店らしい店の外観が混ざっている感じ。
夢の中ながらすごく現実感がある風景だった。
喫茶店で取り落としたコロコロするブザーみたいなものの働きは謎。
伝票は紙で来たし、あれは一体なんだったのかしら。
そんな今朝方の夢。
おばあちゃんの桐箪笥を整理していたら、昭和20年代あたりのレコードがたくさん出てきたよ。
20枚以上。
もうこれを聴くためのプレイヤーはないのに、大事そうに桐箪笥の1番上にしまってあったのは何か思い入れがあるんだろうね。
友人の古物商を営んでいる方に差し上げることにしている。