家をセルフビルドで建てるならEarthship、Earthship、とうわ言みたいに言っていたのだけれど

 

(EarthShipとはアメリカ人の建築家マイケル・レイノルズ氏が考案した古タイヤ・空き缶・空き瓶などを骨材にして土と廃材で堅牢な構造物を作り、太陽の光や地熱・土の持つ放射冷却作用等を最大限利用し、風力発電や太陽光発電、雨水利用と水を循環して使うシステムなどで環境循環型のオフグリッドな生活を実現させた住まいのことです)

 

 

ところが。

これを正式に、純粋な形で日本で実現しようとするとどえらいコストがかかる。

日本で現存するただ一軒のEarthship建築である徳島の美馬にある EarthshipMIMA の建設にかかった費用は

なんと2000万円以上だとか。

オーナーの貯蓄・地域振興の補助・クラウドファンディングも利用して建設を実現させたらしい。

なんでそんなに??と思ったが どこかで読むに

アメリカの純正Earthshipを実現するために使う古タイヤや水の循環システムなどをアメリカから輸入したりしたから、だとか。

 

なんにしても、それは私が求めている自然建築と環境循環型の住まいとは大きく方向が違う。

 

自分が(素人が)建てられて

断熱効果に優れて、太陽光の恩恵を最大限に利用できて

雨水や湧水を利用できて

当然太陽光などで電力は賄い

廃水処理も自然環境を損なわない。

 

以上の要素を満たせば特にEarthshipにこだわらないでもいいわけですよ。

 

素人が建てられる断熱効果の高い家については

先日参加したストローベイルハウスの講習会でたくさんの示唆を頂いて

なんとかなりそうな気がしている。

 

雨水利用についても、もう終わってしまっていて残念なんだけれど

「雨水タンクを作って水を自給自足しよう」というワークショップに出た方の記録を読んで、

何もシステムを輸入しなくても水を自給することは可能であると知りまして。

↓こちらのWS。あああああ、参加したかった!!!

 

 

そして廃水処理はどうするか。

目下のところとても興味深い取り組みをしているところがここ、柳田ファーム。

高嶋康豪博士という方の考案した複合発酵という方式を採用して無臭の養豚場経営を実現し、

この度とにかく37万円あれば導入できる!という簡易にして画期的な廃水浄化システムを商品化していらっしゃる。

 

 

 

私は先日訪れたパーマカルチャーセンター上籾が採用しているような糠やおがくずを混ぜてはどこかに運んで発酵させる、というようなコンポストトイレを自分が使うのは無理だと思っている。

若くて体力があればいいけれど、年をとったり病気がちになったりして体力が衰えたときに

ウンコを溜めていたバケツがいっぱいになったからそれをどこかに片付ける、というようなことができるだろうか?

無理無理無理無理無理、私なんか鬱状態になると立ってトイレに行くのもやっと、だ。

基本トイレは水洗がいい。

だから雨水の利用も考えるし、棚田ファームさんが扱っているこの画期的な汚水浄化には興味津々なのであります。

 

電気の問題は、今のところいろいろな方が太陽光発電を自分でする方法をご紹介下さっているのでどうにかなるだろう。

とりあえずこの本をぽちった。

 

「わがや電力」12歳からとりかかる太陽光発電の入門書 テンダー著

 

 

先日パミモミで出会った大阪のご夫婦がこの本を読みこなしてお家で太陽光発電を実現させた、と話していらした。

 

そういう風に情報を集めていくと、本当になにもEarthshipにこだわらなくてもいいような感じになってくる。

誰かが書いていたが、「丸パクリは良くないが、たくさん調べていいところを寄せ集めてグレードアップするのは良いことだ」

である。

 

食べ物の問題も、だんだん明るい情報が集まってきている。

 

基本人間が生きるのに最低限必要な栄養素は「蛋白質と炭水化物」だそうだ。

つまり、「大豆と芋」だ。

緑黄色野菜とかはその片手間にやればいいし、

米とか麦とかは芋の先の話、だそうだ。

今、とにかく畑で芋と大豆は作り始めているので、場数を踏めばなんとかなりそう。

畑に関しても「不耕起自然農法」という最も手間がかからず効率が良く、

しかも土本来の力を回復させるという最高の農法に出会ったので

昔の農民みたいに常に畑で草むしりをしていなきゃならないというわけではない。

 

農は本当は重労働である必要はないのだった。

 

最難関と思っているお米に関してだって、私は今はできないけれど

やたらと手を加えればいい、というのとは違う画期的なやり方を近年目にするようになった。

それは稲の多年草化。

 

稲って毎年籾から育てて田植えして、雑草を苦労して取って、刈り取って、

冬は水を抜いて、春にはまた機械で耕して・・・という「八十八の手間暇」をかけて育てるものだと思い込んでいたら。

なんと田んぼに水を通年入れることで稲を多年草化することができるという農法があるのだそうだ。

 

 

 

稲が多年草化すると3月くらいから新芽が出るので毎年苗を田植えするより育成が良いそう。

そのかわり収穫は一度に刈るのでなくできた穂から何回かに分けて収穫するなどの手間はかかるらしいけれど。

私は今田んぼに関わることは全くできないけれど、いつか多年草稲の田んぼの見学にはぜひうかがいたいと思っている。

 

 

情報だけはどんどん集まり、

しかし自分はまだ全然身動きができないけれど。

しかもなんと今日急な依頼で年内に1件グループ展・来年明けに個展のお話まで来てしまって

「陶芸は休業して移住先を探す旅に出る」の計画はやや黄色信号となってしまった。

先方にはそんな計画も実はある、という話だけはしてみて展示の話は本決まりではないけれど。

ここはどう転ぶのかなぁ~。