4年ぶりに後輩の産休代講で陶芸教室に出勤している私は、通勤電車というものに乗るのも久しぶり。

今、シンデレラプロジェクト参加の影響でか「ファッション」「お洋服」というものに10年以上ぶりに興味が出て、

通勤電車の中は様々な人の「その人なりのお洒落」であふれているので観察と鑑賞にとても忙しくて楽しい。

 

今日、副都心線の池袋から渋谷まで乗り合わせた男の子が素敵だったんだ。

 

ちょっと長めの茶髪にワインレッドのシャツと黒のジレみたいな、袖のない羽織みたいなものを着ていて、パンツも黒。

足もとまでは混んでいて見られなかった。

 

最初男の子(20代初めの感じ)なのにシャツが光沢のあるやわらかそうな素材で明るいワインレッドで、しかも袖がふわっとしていたのが目に入ったので「あ、なんかこだわってる人だ」と思って視線を上に向けたら、

前後アシンメトリーなカッティングで肩から背中の肩甲骨あたりにひらひらっと飾り布が垂れていて、両肩にガチッっとした金属のジッパーがついていて、何とも言えないモードな、面白い形の服を着ているのに気が付いた。

 

縫製の感じを見るに、「お手創り」「一点もの」という感じがにじみ出ていて、

「どこかの服飾系専門学校の学生さんかな~、いやもしかして個人で好きな服を作って販売している人か、そういうブランドの服が好きなお洒落さんかな~~~」

と、楽しくほほえましく妄想が膨らむ。

その時間帯(8時20分台の池袋発)で、ただのお洒落さんというよりは服飾系の学生さんかな、という感じが濃厚。

持っている鞄にたくさんA4の書類やテキスト的なものが入っているような感じだったし。(鞄のチャックが閉めてなくて中が結構みえた)

 

あああ、私が大阪のおばちゃんだったら、ちょい混みの副都心線の中で

「お兄ちゃん、カッコええなぁ!その服作ったん??買うたん???どういう形になっとるん????」

とかフレンドリーに話しかけられるんだろうか?

そしてニコニコしながら服の全体の構造を(無理やり)見せてもらって、

「ええなぁ、ええなぁ~~~~!!きばりなはれ♡」

とか若者の前途を励ましてみたりできるんだろうか。

(したかった。キッパリ。)

 

前も朝の副都心線の中で、黒のベレー帽にジッパーがあちこちついているちょっと面白いのをかぶって、

白黒の千鳥格子のシャツに黒の皮のチョッキを着て、

よく見たら耳に付けているピアスもジッパーのあの金具、という

お洒落な若い人を見たんだった。

その子も今日の若者と同じく車両のドアのすぐわきの座席の真横のあの空間に立っていたのだけれど、

その子は中性っぽいけれど女性で、渋谷でなくて新宿三丁目で降りたのだった。

 

お洒落な人を見ると心が本当に幸せになる。

お洒落な人は町の華だ、ということばがあるけれど「華」どころか「町」どころか、

世界平和のための天使のような存在だと思う。

うちの国ってさぁ、70年前には「この非常時に、醜いものは長い袖!」と言って街頭で振袖の袂を切ってまわったり、「パーマネントはやめましょう」ってお洒落を阻止するチラシを配ったりしていたんだよね。

人がお洒落をしていると、そのお洒落をしている人の存在があるこの国と時代の平和を強く感じて

そんなお洒落を楽しんでいる人、見せてもらて楽しんでいる私、の幸せに感謝しないではいられなくなる。

どうかいつまでもみんなチャラチャラしたりヒラヒラしたりキラキラしたりした自由な格好をして自分も世の中も楽しく美しくしていられる日々が続きますように。

 

そいでもって、書いていて気が付いたけど、私って「ジッパー」に弱いのね。(笑)

ジッパーを見るとむやみとクール!!って思うようだ。

 

確かに昔むかし、「Zipper」は読んでいた時期があったけれど。

 

雑誌Zipperは「去年の12月号で休刊。

ちょっと淋しかったな。

 

https://www.cinra.net/column/201712-zipper

 

世代的には本当はこっちのはずの「Olive」の休刊にはピンときてなかったのは

それが2003年という私が日本にいないころお話だったから以上に、

外国人のモデルと「リセエンヌ」志向が「少女」のころの私には違和感あったからなのかも。

 

https://matome.naver.jp/odai/2148763390588344901

 

紙面は今でもカッコいいと思うので、カッコ良すぎて自分とは違う世界だと思ったんだろうなぁ。