「シェフ・三ツ星フードトラック始めました」は気楽で楽しくて観ると疲れがとれるような本当の娯楽作品。
 
http://chef-movie.jp/
 
職人監督の誉れも高いジョン・ファヴロー監督が脚本も主演も自分でこなして自主製作した、「本当に俺が作りたいのはこういう映画なんだよ!」という叫びのような映画。
この映画の前にハリウッド大作の「アイアンマン」を大ヒットさせたけれど「アイアンマン2」以後の大作映画でおおコケして辛いやら悔しいやらの自身の体験が色濃く反映されているらしい。
その辺の事情は町山智浩さんの解説をどうぞ。
 
https://www.youtube.com/watch?v=NBXEMv7gWz4
 
監督本人が腕利きシェフを演じているその手つきの鮮やかさ、出てくる料理のおいしそうなこと、離婚した元妻(超絶美人)と息子との関係や仕事の相棒との人間関係の良さ、観ていてとにかく嫌な気分になるところが少ない爽快な映画。
雇われシェフとしての職を失うのもフードトラックのシェフとしての再出発からの大復活というのに深くかかわってくるのがSNSで、ツイッターで大失敗しちゃう主人公のシェフオヤジ、ツイッターを使いこなして有益なツールにして味方につけるのがその10歳の息子、というのも今の世相で楽しい。
人生に必要なのはやりがいのある仕事と良い人間関係、それさえあればハッピーに決まってるぜ!という明快なテーマがテンポ良い上出来のコメディに貫かれていて気持ちがいい。
 
たぶん、この監督自身が性格の明るい良い奴なんだと思う。
人柄の良さが滲む映画。
今回アマゾンで300円レンタルで観たけれど、dvdを手元において時々定期的に流しておいてもいいなぁ、と思う心地良い映画だった。
 
音楽のセンスも良くて、ロードムービーとしても親子の情愛映画としてもうまく出来ていて、この監督は本当に「職人監督」。
「オレの思った通りに作らせてくれればちゃんと良い仕事するんだ!!」と吠えている顔が浮かんでしまう。(笑)
 
私が「ああ、移動型の作家になりたい!」なんてやみくもに思ったのはこの映画のせいもあるかもね。(*^_^*)
 
・・・・某動画サイトで字幕無しでなら丸々上がってるみたいだ・・・