昨日はこの前の展示で売れた作品の箱書きをして終わった。

箱書き、は作品の桐箱の蓋の裏に材質、技法、モノの種類、題名、制作年、作家名、落款なんかをほどこすもの。
毛筆で

白磁焼締香炉 
   題名 
     二〇一六年  〇〇〇子&落款
みたいな感じ。

まさか自分が「鑑定団」でしか見たことがなかった桐箱に箱書きなんてすることになるとは学生時代の私は、いや、ほんの5.6年前までそんなこと夢にも思わなかったよ。
書き方もわからずネットで調べたり人に泣きついて知恵をつけてもらったりして恥を書きながらどうにか書いている。

いくら半紙で練習しても桐箱に書くときは木目もあるし、変に滲むし、大体納得いくものにならない。
桐箱にサンドペーパーかけて白チョークかとの粉で目止めしろ、とか 墨は思いっきり濃くしろ、とか色々入れ知恵されて酷い失敗はしなくなったけれど、お習字自体のマズさは時間や場数がまだまだかかる、
カッコいい箱書きなんていつできるやら。

絵を描くのが好きな作家さんはイラストや模様をカラーで可愛く描いたりしているけれど、私はそんなことしたら何日もかかるからしない。

落款はネットでオーダーした簡単なもの。
実は書道家の仲良しのオジサンが彫ってくれていたけれど、完成するかしないかと言うときに彼が亡くなってしまい手元に来なかった。
彼、生きてたら今なら結婚したんだけどなあ。(笑)
そのうち経済力があるときに開運印章を作ってくれた印章師の先生にオーダーしたいものです。

朱肉は良いものを探していたら、先日亡くなった書道の先生だった叔父が自分用に買っていたものをプレゼントしてくれた。
陶器の蓋物に入った立派なもので、何十年も使えそう。
使う度に叔父がたくさん応援していてくれたことについて口に出して感謝している。